借金取りの男と女子高生の日々を描いた韓国のバイオレンスドラマ。無駄な暴力シーンで埋め尽くされ、題名通り息苦しいだけの作品で、リアリティーもなく、素敵なエピソードが一つも出てこない、見ていてぐったりする一本。20点(100点満点)
あらすじ
母と妹の死の原因を作った父親に対して強い憎しみを持っている借金取りのサンフン(ヤン・イクチュン)は、ある日、女子高生のヨニ(キム・コッピ)と知り合う。サンフンは、強権的な父親や暴力的な弟との関係に悩むヨニに惹(ひ)かれ、それぞれの境遇から逃避するかのように何度も一緒に過ごすうちに、互いの心に変化が訪れる。
シネマトゥディより
読者のnatsumiさんからのリクエストです。ありがとうございます。他にもリクエストを多数いただいております。少しずつ紹介していきますので今しばらくお待ちください。
文句
借金取りのサンフンのいきがり度が半端なく、途中から笑えてくる映画です。礼儀を重んじる韓国社会、さらにやくざ社会においてチンピラが親分にあんな口の聞き方をして許されるわけがなく、あんなに偉そうにしているわりには自分で組織を立ち上げることもせず、しっかり毎日”出社”しているところが馬鹿馬鹿しいです。
とにかく殴る蹴るのシーンを全面に出しているのは、そこに韓国の取立て屋のリアリティーを表現しようとしているのかもしれません。ただ、警察官にまで殴る蹴るの暴行を加えてもお咎めなしだったり、ところどころに「あれれれ?」といった部分が出てくるのでやっぱり笑えるのです。
もっともリアリティーのなかったシーンといえば、サンフンと女子高生ヨニの出会いのシーンです。サンフンが道ですれ違ったヨニに唾をかけ、ヨニが怒って、サンフンがヨニをぶん殴る。これが二人の出会いです。
殴られたヨニは気絶するのですが、あろうことか目が冷めると、「殴ったお詫びに病院代払ってよ(ご馳走してよ)」みたいな展開になるのです。それをきっかけに二人は交流を深め、やがてお互いに心を開いていく、という不可能なストーリーになっています。
「impossible is nothing」と謳っているアディダスでもさすがにこの展開にはお手上げのはずです。どこの女子高生がチンピラに気絶するまで殴られて、その後その男と一緒に行動を共にするんでしょうか。あげくの果てには大分仲良くなっちゃって女子高生がチンピラを膝枕までしてあげて、チンピラ泣き出しちゃうんだから。やっぱり笑っちゃうんだよなあ、ああいうのが。
おそらくこの映画を見ていて、視聴者の多くは劇中に何度もこのセリフを胸の中で叫ぶはずです。
「警察呼べよ、警察を」
なんでバイオレンス映画って警察がどこにもいないんでしょうか。
コメント
批評ありがとうございます!
韓国映画は暴力の描き方が激しいなとずっと思っていて、これも見ていて痛々しいのですが、韓国映画だから、こんなものなのか〜と諦めながら観てました。
しかし、他の点でリアリティがないと、ただのバイオレンス映画になってしまうのですね、、、
私は、ラストシーンが衝撃的で、貧しさと犯罪の連鎖は断ち切れないのだと感じました。
natsumiさん
リクエストとコメントありがとうございます。確かに韓国映画は日本映画と比べると喧嘩シーンなどが迫力ありますよね。
とにかく長く感じられて眠くなりました。主演の人が初監督作品と聞いて納得。シーンをもっとガスガス削れば見やすくなるのになあー。
韓国映画ならこちらがおすすめですよ。
https://www.tadamonkugaiitakute.com/21666.html