17点(100点満点)
トランセンデンスのあらすじ
人工知能PINNの開発研究に没頭するも、反テクノロジーを叫ぶ過激派グループRIFTに銃撃されて命を落としてしまった科学者ウィル(ジョニー・デッ プ)。だが、妻エヴリン(レベッカ・ホール)の手によって彼の頭脳と意識は、死の間際にPINNへとアップロードされていた。
ウィルと融合したPINNは 超高速の処理能力を見せ始め、軍事機密、金融、政治、個人情報など、ありとあらゆるデータを手に入れていくようになる。やがて、その進化は人類の想像を超 えるレベルにまで達してしまう。
シネマトゥディより
トランセンデンスの感想
ウォーリー・フィスター監督によるジョニー・デップを餌にした、馬鹿馬鹿しいSFスリラー。これまで何度も小説や映画で見たことのあるような近未来のテクノロジーを題材にした、アイデア不足も甚だしい一本。
人口知能を持つシステムに余命わずかのウィル(ジョニー・デップ)のデータをアップロードし、その後はコンピューターと化したウィルが独自にテクノロジーを磨いていく、という世界が下らなすぎるうえ、機械となったウィルと妻のエヴリンのモニター越しの会話は「her/世界でひとつの彼女」そのものでびっくりしました。
ほかの映画とかぶっているシーンは数多く、途中からコンピューターたちが暴走し、市民がターミネーター2のようになるのが笑えます。
高性能の機械を作ったはいいが、やがて機械が暴走しだし、人間社会を脅かしていく。一体今まで何度これと同じシナリオを映画で見せられてきたことでしょうか。
ハイテクが発達した近未来では手術も機械が全部やって、失明している人たちも簡単に治って、人間を銃で撃ってもすぐに治癒、再生してしまう、という漫画の世界を実写でやるのはきついものがあります。
レベッカ・ホール扮するエヴリンを中心にストーリーが進んでいき、最後まで登場人物の男たちは「エヴリン、エヴリンはどうした? エヴリンはどこだ? エヴリンは大丈夫か? 」とみんなエヴリンが大好きで、やかましいったらありゃしないです。
そのエヴリンがまた一瞬スカーレット・ヨハンソンかと思ったぐらい、雰囲気がかぶってて、いろんな意味でかぶりまくりの映画でした。こんな幼稚な映画は「トランセンデンス(超越)」なんて大そうな題名よりも、「エヴリンに首ったけ」と呼ぶことにします。
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