「夜の浜辺でひとり」や「3人のアンヌ」や「逃げた女」でお馴染みのホン・サンス監督による低予算コメディードラマ。
登場人物たちによる独特の「間」を楽しむほのぼの映画で、特になにも起こらないけど、なんだか心が和む一本。48点(100点満点)
ソニはご機嫌ななめのあらすじ
大学卒業後、アメリカ留学を決意したソニ(チョン・ユミ)は、チェ・ドンヒョン教授(キム・サンジュン)に推薦状を書いてもらうため大学を訪れる。その帰り道、元恋人ムンス(イ・ソンギュン)と偶然出会った彼女は一緒に酒を飲むが、ムンスはソニに対して募らせてきた気持ちをさらけ出す。後日、ソニは大学へ推薦状を受け取りに行くものの、その内容に首をかしげる。
シネマトゥディより
ソニはご機嫌ななめの感想
「3人のアンヌ」と比べると笑いの要素は薄いですが、それでも楽しめる作品です。
もしくは韓国語で直接理解しないと見落としがちな会話なのかもしれません。3人の男たちがソニを巡って四角関係を築き、微妙な嫉妬や駆け引きをしていく様子は、ときにテンポがスローすぎるとも受け取れました。
のんびりな映画を見ても大丈夫という人にはおススメできますが、なにかハプニングがないとつまらないという人には向いてないでしょう。
自分探しにアメリカに留学しようとしているような、フワフワしているソニに対して、教授やら、監督やら、元恋人が次々と熱を上げていく気持ちは分かりませんでしたが、とにかく登場人物のキャラが悪気がなくてかわいいのが微笑ましいです。
誰も傷つかず、誰も死なない数少ない映画とも言えますね。韓国映画というと、アクションやスリラーばかりが日本に輸入されているような印象ですが、こういった違った切り口の映画もあるんだ、というのが分かるだけでも嬉しいです。
ホン・サンス監督の作品を見ていくと、どうやら「女は気まぐれで困った奴だ」という女性観を持っているような印象を受けます。
芯がしっかりしていない割に頑固で、そうかと思えばすぐにフラフラと誰かについて行ってしまいそうな危なっかしい女がよく作品に登場しますね。
見ているとなんだか放っておけなくなる、そんな女性が好みなのかもしれませんね。映画は面白いんですが、あんなに面倒くさい感じの女のどこがいいのかは到底理解できません。
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