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リリイ・シュシュのすべては意味不明!ネタバレと感想

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isaku

視点がブレブレで何が描きたいのか伝わらず、いじめ、青春、沖縄旅行、恋、音楽ライブとなんのことだかさっぱりの映画。19点(100点満点)

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リリイ・シュシュのすべてのあらすじ

中学生になった蓮見雄一は同じクラスの優等生・星野修介と仲良くなる。夏休み、2人はほかの仲間たちと西表島へ旅行に行く。しかし、旅行から戻った星野は変質し、番長を倒し自らその座に収まり、蓮見はいじめの対象になっていく……

シネマトゥディより

読者のテヨンらぶさんのリクエストです。ありがとうございます。

リリイ・シュシュのすべての感想

リップヴァンウィンクルの花嫁」、「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」、「花とアリス」、「ラストレター」の岩井俊二監督による駄作。

三分の一はカットすべき無駄なシーンの数々で埋め尽くされた、視聴者を2時間20分の苦痛の旅へと誘う青春ドラマです。

登場人物にまともな人間がほとんど登場せず、冷たく、無関心な人々で覆われている社会が絶望的で気持ちが悪く、世界観が悪趣味です。

リアリティーを出せればそれでも問題はないけれど、生徒のたちの演技に波がありすぎて、演技、演出指導が行き届いていないのが気になりました。学校の番長に迫力もなければ、いじめられっ子に卑屈さも感じず、一人一人の感情や特徴を掘り下げきれていませんでした。

沖縄のシーンはばっさりカットすべきでしたね。いきなりハンディカムになったりしてパニック映画が始まるのかと思ってはハラハラしました。中学生が初めて行った沖縄旅行なのに那覇とかじゃなく、離島のコアな旅をしていたのにも胡散臭さがつきまといます。

無駄だらけなので何が無駄だと言い始めるときりがありません。元ネタがインターネット・インタラクティブ小説らしいのですが、最初から最後まで続く画面中央にタイプされる文章がうざったいのなんのって。その文章がまた村上春樹調でくどくて目まいがします。

「彼女が生まれたのは1980年12月8日22時50分、この日付はジョン・レノンが殺された日時と一字一句符合する。でも僕にとってこの偶然の一致に意味はない。僕にとって重要なことはその日、その時刻に、彼女が誕生したということだけ。」

この偶然の一致に意味はない? だったらいちいちジョン・レノンのこと言うなよっつーの。ただの文字数稼ぎか。とにかくこんな文章がネット上のやり取りとして、画面にタイピングされていきます。最初だけならまだしも、最後まで続くから結構ハードです。

岩井俊二は一時期、引っ張りだこの大人気映画監督だったのに、やがて名前をほとんど聞かなくなりましたね。当時は映像美がすごいだの、世界観がすごいだのと散々持ち上げられました。しかしよくよく振り返ってみると、ただの一度も彼が奥深い映画を撮ったためしはなく、膝下程度の深さのプールでバタバタと泳ぎまわっていたにすぎないのです。

そんな岩井俊二が好きだという人はメルヘンな女性か不思議ちゃん、あるいはパスタばかり食ってる男ぐらいだと認識しています。

そうじゃない人は「お願いだから早く終わってくれ」と両手を合わせたくなるはずです。岩井俊二はこの映画についてこう言ったそうです。「遺作を選べたら、これにしたい」。別の意味で、遺作になってしまいましたね。

コメント

  1. みー より:

    リリィシュシュは何もかもに救いがなくて胸糞悪い映画という印象です。ホント中二病的な映画だなぁと。。ただ、あの市原隼人くんの儚い美しさにはやられましたʅ( ´・◡・`)ʃこの映画は市原隼人のPVです(笑)

    • 映画男 より:

      みーさん
      コメントありがとうございます。本当に救いのない話ですよね。それを美しく描いてるような雰囲気があって、嫌でした。

      • 丸刈りーた より:

        つまり、陰鬱なシナリオなのに綺麗に撮るのが鼻に付くということですよね。

        陰鬱な話なら、それらしく陰鬱に撮ってほしいということでしょうか?

  2. ひょうたん より:

    (※返信不要)
    スカッとする酷評がたまらなく爽快です。「文句が言いたい」と事前に断っているのに、それに文句を垂れるアホンダラは無視に限ります。クソはクソというべきですし、綺麗なクソと思っていてもクソには変わりない訳で、臭いものに蓋をしても“鼻に付く”のですから、やはり「文句」って大事です。今後もブログ、見に来ます!

  3. とーりすがり より:

    上の方と同じく酷評が爽快でした!
    中学生のレ○プや売春をどれだけ綺麗に撮ろうとも胸くそ悪くなるだけなのに

    • 映画男 より:

      とーりすがりさん
      コメントありがとうございます。確かに色々な悪事を美化してましたよね。

  4. シェリル より:

    まあ、わからない人にはわからない
    あなたには世界観が理解できなかっただけ
    それだけかな

  5. ふぃり より:

    この偶然の一致に意味はない? だったらいちいちジョン・レノンのこと言うなよっつーの

    ここには強く同感ですが(時間稼ぎかよ)、良い映画だと思いますよ、私は。

  6. みさ より:

    この映画見たあとになんか頭から離れなくて文庫本を買ってきて読みました。
    なるほど。本で読むとめちゃくちゃ面白い。その後また映画見なおしたら面白い。
    良くも悪くもそういう映画だと思います。

  7. よし より:

    他の方も書いていらっしゃいますが、酷評にスカッとしました。まさに
    言いたいことを言ってもらいました。お金もらっても観たくない映画です。「まともな人間がほとんど登場せず」まさにその通り。まともじゃない人間のまともじゃない行為(犯罪)をこれでもかと見せられ、美化されて?胸糞悪さ以外の感情が持てません。これを撮って金とって人に見せようという感覚、又これを見て「映像美が・・」とか「哲学的に・・」とか
    賛美する人がわかりません。(わかりたくもないけど)

    • 映画男 より:

      よしさん

      コメントありがとうございます。美化されまくっていましたね。賞賛する人のことは理解しなくていいと思いますよ。

  8. チンペット より:

    俺もこの映画クソだと思う
    中々共感できるレビューでした。

  9. あおねこ より:

    文章に無駄はそんなにない。ジョンレノンとの符号にも意味がある。それをちゃんと読み取れるかに意味がある。程度の低い人はそれが分からないから見当外れな感想を言うんだなぁ

  10. nanashi より:

    ただ検索から流れついただけの者です。
    映画を批評する人間なら、最も重要な冒頭にジョン・レノンの日付を持ってきた事に対して
    「主人公が意味がないって言うから意味ないんだ」なんて簡単に考えないと思いますが…、サイトのタイトルを見て「あ、本当に文句が言いたいだけなんだ」と納得しました。非常に明快ですね。

    この映画はこうやって見るんだ、という見方が提示されていない映画は、理解を放棄すれば如何様にでも文句を言う事ができますね。

  11. h より:

    映画をちゃんと見れてないですよ(笑)こんな的外れな感想、俺だったら恥ずかしくてとても書けません。

  12. アホすぎる より:

    hさんに共感。
    ただ文句が言いたくなる感想だった

  13. PICNIC より:

    視点が少し違うものの、私もクソ映画と思いました。過酷な暴力にさらされてる時って、周りは暴力振るってる側に余計な横槍加えず見てます。一緒に乗っかってこないし、ニヤニヤ見てるだけです。
    結構過酷な描写があるのに、全然現実味がなくて……いじめ役が入れ替わるところなんて、あんな全員が声を押し殺してることなんてありえない。描いてることが重たいのに、これは映画だからこうしてるって分かる部分が多すぎてイライラしました。
    爽快なレビューありがとうございました。音聞かず映像だけ見てれば綺麗な作品でした。