山を散歩中、岩に腕がはさまった不運の男の衝撃の実話。普通の人なら死んでるところを腕を切って乗り切るぶっ飛んだ話です。60点(100点満点)
127時間のあらすじ
アメリカ・ユタ州のブルージョン・キャニオン。ロッククライミングをしていた登山家のアーロン・ラルストン(ジェームズ・フランコ)は落石事故に見舞われ、右腕を断崖に挟まれたまま身動きが取れなくなってしまう。助けを呼ぶ術もなく5日間が過ぎ、命も尽き果てようというとき、アーロンは自身にある決断を下す。
(シネマトゥディより)
127時間の感想と評価
「スラムドッグミリオネア」、「トレインスポッティング」、「T2トレインスポッティング」、「スティーブ・ジョブズ」などで知られるダニー・ボイル監督によるサバイバル映画。登山家のアーロン・リー・ラルストンの自伝『奇跡の6日間』を基にした本当にあった話です。
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最初の20分ぐらいB級映画のかったるいノリでダレさせておいて、そこから急にとんでもない緊張感を出す緊張と緩和的手法が見事で、最初は軽い気持ちで見ていた人も途中から真面目に鑑賞せざるを得なくなる話です。
生死のはざまをさ迷って、幻覚を見たり、幻聴を聞いたりするシーンが多々あり、いかにも映画的ではあったものの、きれいだったし、人間が人生の最後に思い描きそうなシーンばかりで、違和感がありませんでした。
低予算で作られていてとてもシンプルです。もっとも人間が生存のために戦う姿は本来シンプルなはずで、この映画は単純かつ原始的な生存、いわゆる生と死の縮図を映し出しているともいえます。
いざ死を目の前に突き付けられたとき自分だったらどうするか。そんなことを自問したくもなりました。
それにしてもこの冒険家はすごいですねえ。なんせ最後の最後で自ら腕をちょん切るんですから。あんなこと普通できないよ。
ほとんどの人の場合はあそこでもがき苦しんで脱水症状とかで死ぬんだろうなあ。まあ、ほとんどの人はそもそも岩に手を挟まれないんだけど。
なにがすごいって勇気や根性もすごいけど、咄嗟の判断力ですよね。腕を切断する前、彼は最初の数日で実験的に右腕を止血し、表皮に傷を入れて出血しないかどうか確かめたんだそうです。頭の良さもすごいけど、よくもまああの状況で冷静に行動できますね。尊敬します。
死ぬ間際スケベなことも多少は考えてたみたいですけど、あの部分は本当のところどうなんだろう、と半信半疑になりました。ほとんど飲まず食わずでもうすぐ死ぬ、というときでも男は女の裸を思い描くんでしょうか。
いや、逆にそれぐらいの性欲がないと男は危機的状況を乗り越えられずに死んでいくのかもしれませんね。
ちなみに主人公は事故後、普通に結婚して子供まで産んでます。色っぽい男はやっぱり強い男なのです。
コメント
自伝を元に制作した映画ですね。
事実は小説より奇なり・・というか、このシチュエーションは壮絶すぎます。
あの状況で最良の決断を下したからこそ、なのでしょうが
自分が彼の立場ならば、果たして出来るだろうか。
レッドさん
コメントありがとうございます。自分があの状況に立ったら、と思わせる映画は緊張感が違いますね。僕が彼の立場だったら、あの場でのたれ死んでると思います。