怖いけれど、どこか美しい神秘的なサイコスリラー。スローモーションを多用した撮影方法と暗い室内と夜景ばかりを映したダークな演出が個性的です。57点(100点満点)
オンリー・ゴッドのあらすじ
ビリー(トム・バーク)とジュリアン(ライアン・ゴズリング)兄弟は故郷アメリカから逃げ、タイのバンコクでボクシングジムを経営しながら、その裏でドラッグビジネスに手を染めていた。ある日、兄ビリーが若い娼婦(しょうふ)をなぶり殺しにした末、彼女の父親に殺害される。犯罪組織を仕切る兄弟の母親(クリスティン・スコット・トーマス)がアメリカから急行し……。
シネマトゥディより
オンリー・ゴッドの感想
「ドライヴ」、「ネオン・デーモン」、「ブロンソン」などでお馴染みのニコラス・ウィンディング・レフン監督によるサイコスリラー。
タイで犯罪で身を立てるアメリカ人家族、そしてそれを追う地元悪徳警察との抗争劇で残虐なシーンと登場の人物の奇妙な行動の数々が見ている者をゾクゾクさせる映画です。
最近、最初の10分で見る気が失せるような映画が多いですが、この映画はオチや筋書きがどうとかよりも、この先ものすごいシーンが待っているのでは、といった期待感を抱かせることに成功しています。
その理由に、残虐なシーンがただ残虐なだけじゃなく、怖さと気味悪さとエキサイティングさを含んだ、かといってホラー映画にはならないギリギリの線を行っていることが挙げられるかもしれません。
特に悪徳警察官の使うナタの迫力といったらなく、あの警官の風貌も手伝って、不気味さが半端じゃないです。
登場人物にセリフがほとんどなく、だからこそ一言一言に重みが増します。こういう映画を見ると、ストーリーを伝えるのにたくさんの言葉なんて不必要であることがよく分かりますね。
主人公のライアン・ゴズリングですが、彼は悪役をやると、型にはまってしまうようです。「ドライヴ」はもちろんライアン・ゴズリングが主演した「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命」や「幸せの行方」とも主人公のキャラがかぶっていました。どれも無表情、無口でいきなりキレるのが特徴で、狂気の演じ方が一つのパターンから抜け出せなくなっているのが気になりました。
キャラの濃さでいうと、タイの警察官とジュリアンの母親(クリスティン・スコット・トーマス)が抜きん出ていました。
特に母親の方は思ったことを全て口にするような迫力満点の女性で、ホテルのフロントの女の子が「4時までチェックインできません」というと、「マネージャー呼びなさい」と静かなトーンで言い、マネージャーが来ると、すかさずその女の子を指して「このビッチがチェックインさせてくれないんだけど、どうなってるの」と周囲を凍りつかせてしまいます。
この人には逆らわないほうがいい、というのを瞬時にして人に理解させてしまうあのパワーはなんでしょうか。横柄で嫌な客なんですが、言葉の通じない海外ではあのぐらいの気迫がないと舐められる、「私はそんなこと決して容認しないわよ」といったボスの一面が垣間見れる重要なシーンでした。
コメント
つまんねえ 映画だわ
おっさんの声の部分早送りしてたがレクイエムだそうだな
おっさんの声wwwwwwwwwwwwwwwwwww