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ブルータリストはつまらないユダヤ人映画!

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見る者を暗くて陰鬱な気持ちにさせる陰気臭い誰得映画。インテリぶった人にしか刺さらない作品です。37点

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ブルータリストのあらすじ

ブーヘンヴァルト強制収容所に送られ、妻と孤児となった姪と引き離されたハンガリー系ユダヤ人のホロコースト生還者、ラースロー・トートはある日アメリカへ渡る。欧州で実績のある建築家であるラースローは仕事を探しながら、フィラデルフィアで従兄弟のアッティラと妻オードリーの家に居候することになる。

ラースローはアッティラの家具ベジネスの仕事を手伝うことになり、やがて裕福な実業家ハリソン・リー・ヴァン・ビューレンの邸宅の図書室改装を、息子ハリーの依頼で引き受ける。それはハリーによる父へのサプライズだった。

しかし、父であるハリソンが予定より早く帰宅し、突然の改装に激怒してラースローとアッティラを解雇してしまう。ハリーは報酬を支払わず、アッティラはこの失敗をラースローのせいにして彼を家から追い出し、さらにラースローが妻のオードリーに言い寄ったというありもしない嘘をつく。

それから3年後、ラースローはヘロイン中毒となり、ホームレスシェルターでシングルファーザーのゴードンと共に暮らしていた。ラースローは建設現場などで力仕事をしてなんとか食つないでいた。そんな中、突然ハリソンが彼を訪ね、ラースローが改装したモダンな図書室が建築界で高く評価されていると伝え、当時支払われなかった報酬を渡す。その金をラースローはすぐにヘロインに使った。

ハリソンはラースローをパーティーに招き、そこでラースローがヨーロッパで著名な建築家であったことが明らかになる。ラースローの「永続する遺産を残したい」という願望を知ったハリソンは、亡き母を偲ぶ壮大なプロジェクトを彼に依頼する。それは図書館、劇場、体育館、礼拝堂を含む巨大なコミュニティセンターの建設だった。ラースローは現場に住み込み、ゴードンを雇いながら建設を進めることに。その頃には二人は完全なヘロイン中毒者となっていた。一方でハリソンはラースローを自身の弁護士に引き合わせ、ラースローの妻と姪の移民手続きを迅速に進める。

1953年、ラースローは妻のエルジェーベトと姪のゾフィアを迎える。しかし、戦争中の苦しみにより、エルジェーベトは骨粗しょう症で歩けなくなり車椅子を使用し、ゾフィアは話すことができなくなっていた。

建設の過程で、ラースローはハリソンが雇った請負業者やコンサルタントと衝突する。彼らは彼の設計から逸脱していた。さらに、ハリーはラースローを単なる「お情けで雇われている男」と嘲笑し、ゾフィアに対して卑猥な発言をする。ラースローはゾフィアにハリーを避けるよう警告するが、彼女が彼に襲われたことが示唆される。

ある日、資材を運んでいた列車の脱線事故と、それに伴う法的費用の増大により、激怒したハリソンはプロジェクトを放棄し、労働者たちを解雇する。ラースローも解雇された一人だった。

1958年、ラースローとエルジェーベトはニューヨークへ移り住み、ラースローは建築事務所の製図工として働き、エルジェーベトはライターとなる。ゾフィアは話す力を取り戻し、夫ビニャミンの子を妊娠していた。二人はアリーヤを決意し、エルサレムへ移住すると伝える。この頃にあんってハリソンは再び建設プロジェクトを再開し、ラースローを再び雇うことにする。

ラースローはカッラーラの採石場で大理石を購入するため滞在していたが、そこで酩酊状態の彼をハリソンが襲い、支配の一環として乱暴する。「お前たちのような連中は、自ら迫害を招く」とハリソンは嘲笑した。

現場に戻ったラースローは精神的に不安定になり、攻撃的になっていく。そして、激しい口論の末、ゴードンを衝動的に解雇する。彼はエルジェーベトに「我々はアメリカで歓迎されていない」と嘆く。

エルジェーベトは骨粗しょう症の痛みを和らげるための薬を切らし、ラースローは彼女にヘロインを与えるが、結果的に彼女を死の淵に追いやってしまう。これを機に、エルジェーベトはゾフィアとその家族とともにエルサレムへ移住することを提案し、ラースローも同意する。

その後、エルジェーベトは車椅子ではなく歩行器を使うようになり、ハリソンの家を訪ねる。そして彼の家族や知人の前で、彼の夫に対する性的暴行を非難する。怒り狂ったハリーは彼女を暴力的に家から追い出す。

ハリーは行方不明となった父ハリソンを探すため捜索隊を組織するが、最終的な運命は不明のままとなる。

1980年、エルジェーベトは亡くなり、ヴェネツィアでラースローの作品の回顧展が開かれる。その展示には、長年中断された末に完成したコミュニティセンターも含まれていた。

成長したゾフィアは、成人した娘と年老いたラースローを伴い、スピーチを行う。彼女はヴァン・ビューレン・コミュニティセンターが、トート家が収容された強制収容所を象徴するデザインとなっており、それがトラウマを乗り越えるための方法であると説明する。そして最後に、かつてラースローが彼女に語った言葉を引用する。

ブルータリストのキャスト

  • エイドリアン・ブロディ
  • フェリシティ・ジョーンズ
  • ガイ・ピアース
  • ジョー・アルウィン
  • ラフィー・キャシディ

ブルータリストの評価と感想

ブラディ・コーベット監督による、アメリカに移住したユダヤ人の建築家の半生をつづった人間ドラマ。アカデミー賞ノミネート作品です。

前半から中盤まではなんとか見れるものの後半になるとさすがにダレてくる3時間超えの映画で、ユダヤ人がどれだけ苦しんで、またそれを乗り越えてきたかをドラマチックにつづったいかにもハリウッドの批評家たちが好きそうなベタなストーリーです。

戦時中の話ではないのでナチス映画の枠には収まらないんですが、路線は同じでコテコテのユダヤ人頑張れ映画になっていて、毎回のことながら暗黙の了解的に存在するユダヤ系映画枠でアカデミー賞にノミネートしたんだろうなあと想像できます。

見ていてまず思ったのは、実在する人物のノンフィクション映画なんだろうなあということです。じゃないと、こんなつまらない話を3時間以上もダラダラつづる辻褄が合わないんですよ。ところがこれただのフィクションなんだってね。

戦後の混乱を逃れてアメリカに渡ってきた建築家の移民が金持ちの家の書斎のリフォームをてがけたことをきっかけにその実力を認められ、大きな建設プロジェクトに携わっていくというまでの流れはアメリカンドリームっぽくてなかなか面白いんだけど、そのまま美しい建造物を建てていく建築の話に終始すればいいものを、結局最終的にはやっぱり差別や迫害の話になっていくのが残念です。

パトロンと雇われ建築家の服従関係はナチスとユダヤ人の関係の比喩とも解釈できそうで、実話ならそれでも実際にあったことだから仕方がないけど、作り話でも絶対そっち方面に持っていきたいのかよ。冷静に見ると、ただの暗くて悲しい家族の話だからね。

こういう映画もどうせユダヤ人の金持ちとかがスポンサーして作らせてるんだろうなあと思うとプロパガンダ臭がプンプンして寒いんですよね。また、欧米ではユダヤ人映画を批判するのがタブーみたいになってるから謎に過大評価されるでしょ。

3時間超えの映画なのでそれはそれは無駄なシーンが多いこと多いこと。いい歳したおっさんとおばさん夫婦の絡みのシーンとかいる? 誰が見たいよ。おっさん同士の性的暴行シーンも服を着ながら暗いところでしてるから何をしてるのか分からないんですよ。迫害を象徴するシーンなんだからどうせならもっとちゃんとやればいいのに。

終盤、妻はパトロンに「この性加害者めが!」みたいな感じで詰め寄るんですが、それを言うなら、姪っ子のことはなんで黙ってるんだよって。夫は自分がやられたことは妻に話すのに姪っ子のことは話してないんですか?

キャストに関しては、エイドリアン・ブロディ、フェリシティ・ジョーンズ、ガイ・ピアースがそれぞれ主演、または助演の部門でノミネートしていますが、もし3人の中で受賞するに相応しい人物がいるとしたらそれはガイ・ピアースでしょう。

飴と鞭を多用するワンマン意地悪パトロンの感じを絶妙に出していて、ほぼガイ・ピアースのキャラのおかげでこの映画が成り立っていると言っても過言ではないです。それに対しエイドリアン・ブロディ、フェリシティ・ジョーンズは別にそれほど印象に残りませんでした。

強いて褒めるとするならば、安っぽくならずに戦後のアメリカをうまく再現した点でしょうか。美術、CG、映像の技術はやっぱり高いですね。でもそれぐらいかな。建築が好きな人にはいいかもしれないけど、そうじゃない人には退屈な話でしかないでしょう。

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