怪獣マニアの色眼鏡を外して見たらSF映画として普通にしょぼいことが分かる映画。ゴジラファンだけが大騒ぎしてるだけで、ただの駄作です。5点
ゴジラ−1.0のあらすじ
第二次世界大戦末期の1945年、敷島浩一は小笠原諸島に位置する大戸島の守備隊基地に着陸する。その日の夜に謎の生物ゴジラと遭遇する。敷島は整備兵の橘宗作から、ゴジラを零戦に装着されている20ミリ砲で撃退するように頼まれるが、いざ零戦に乗り込んでも彼は恐怖で撃つことができなかった。その結果、敷島と橘以外の整備兵たちは全員ゴジラに襲われて死亡してしまう。敷島にとってこの出来事がその後ずっとトラウマとなる。
終戦後、東京へと帰ってきた敷島は、隣家の太田澄子から空襲によって両親が亡くなったことを伝えられる。敷島は闇市で、彼同様に親を失った女性大石典子と、彼女の連れ子の明子と出会い、ひょんなことから一緒に暮らすことになる。明子は見知らぬ人から託された血縁関係のない赤ん坊だった。そんな明子を敷島と大石は両親代わりになって育てることにする。
敷島はやがて米軍が戦争中に残した機雷の撤去作業の仕事に就く。仕事は危険だったが、その分給料がよかった。1946年夏、米軍による核実験により、その近海にいたゴジラが被曝し、体長が50.1メートルまでに巨大化してしまう。やがて巨大化したゴジラが日本に侵攻し、銀座の町を襲うのだった。ゴジラに町を破壊され、人々はパニックに陥る中、大石が敷島をかばって爆風に吹き飛ばされてしまう。
日本に甚大な被害が出たにも関わらず、占領下で独自の軍隊を持たない日本は民間人のみでゴジラに立ち向かうことになるのだった。
ゴジラ−1.0のキャストと評価
- 神木隆之介
- 浜辺美波
- 山田裕貴
- 田中美央
- 遠藤雄弥
ゴジラ−1.0の感想
読者のシャインマスカットさんのリクエストです。ありがとうございます。
「ALWAYS 三丁目の夕日」、「寄生獣」、「海賊とよばれた男」、「永遠の0」などベタで低クオリティーのものしか撮らない山崎貴監督による怪獣シリーズ。演技、映像、美術、音楽、演出など邦画なダメなところを一つにまとめた海外に見せるのが恥ずかしい作品。アカデミー視覚効果賞受賞作品です。
さすがアカデミー視覚効果賞を獲っただけあって素晴らしい映像でしたね、と言いたいところですがまあ酷いね。そうです、まず映像が酷いんですよ。なにこれ。
まず、船と海の映像の質感やバランスが全く統一されていないせいで、「ああこれ、海で撮影してないな」っていうのがバレバレで、その時点で作り物感満載でノレないんですよ。メイキングを見たら案の定、グリーンスクリーンに海の絵を被せただけで、やっぱりなという感じがしました。
昔はこういう映像を二重写しってよく言ってたけど、まさに昭和の二重写しの映像技術と変わっておらず、よくもまあこれをドヤ顔で最先端みたいな感じで世に出せるな。これでハリウッドに認められたとか思っちゃダメだろ。ただ、SFが不作の年だっただけでしょ。それか審査員に根強いゴジラファンがいたとか。
冷静に見たらハリウッド映画どころか数十年前の韓国映画よりも視覚効果(VFX)において負けてますよ。日本の視聴者はこんなのを見て、「映像すげえ」とか思ってるのがまた低レベルで、作り手も作り手なら見る側も見る側なんですよ。アカデミー賞の中でもおまけみたいな賞をもらったぐらいで、まるで作品賞を撮ったみたいな騒ぎ方するなよな。
メインともいえる海のシーンがそれだけボロボロなら、ほかのシーンがそれ以上になるわけがなく、戦後の町も人々の生活ぶりも総じて舞台のセット並の安っぽさで、開いた口が塞がりませんでした。美術のレベルが低い。
ストーリーもゴミですね。相変わらず邦画にありがちなクヨクヨナヨナヨ君が主人公を担い、延々と弱音を吐きながらも勇気を振り絞ってトラウマを克服していくみたいな流れになっていて、なんで日本が存続の危機に立たされているときに、てめえ一人の個人的な問題を持ち込むんだよって思ってはイライラしました。
セリフの掛け合いはお馴染みのギャーギャーキーキーの連続で、やたらと叫んだり、怒鳴ったりが目立ちます。全キャラ、感情的、感傷的で冷静な奴一人もいないから見ていて疲れるんですよね。
そもそも怖くて戦闘機のミサイルの発射ボタンを押せないようなナヨナヨに、なんで日本の未来を託すんだよ。他に絶対適任者がいるでしょ。オペレーションの人選がすごい狭い、小さなグループ内で決められてて笑いました。農作物を荒らすイノシシを退治するために村人たちが作戦会議してるのかよって。
一番の失敗点は、パニック映画のくせにパニックを一端中断して、どうやってゴジラを倒そうかみたいな会議に入る展開です。「シン・ゴジラ」もそうだったけど、邦画の悪い癖だよね。ゴジラという架空の生き物を、非科学論理を並べて、いかにして制圧するかを専門家たちがマジで語るって結構寒いことで、あのシーンにどれだけ時間を割いてるんだよって。
なんなら最初から最後までゴジラを暴れさせまくって、息つく間もなく話を進めていって、破壊に破壊を重ねてエンディングでいいんだよ。こんなお子様映画に誰もディスカッションとか科学技術とか、軍事戦略なんて求めてないから。変に大人ぶるなよ。その辺はもっとハリウッド映画を見習うべきだよね。徹底してシンプルに分かりやすく、また子供の視聴者でも楽しめるように作ってるから。
それにしてもラストには度肝を抜かれました。あんな吹っ飛ばされ方をしたのにヒロインが生きてるんですよ。100mは軽く吹き飛ばされたんじゃないの。それなのに一応包帯だけ巻いてますのでよろしくお願いします的な怪我だけで、顔には傷もなく、顔色もすこぶる良いのが爆笑でした。あんなに意識もはっきりして元気だったら退院してるだろって。さすがアカデミー視覚効果賞だわ。
コメント
鑑賞ありがとうございます。やはり厳しいですね。私も余りにもツッコミどころが多すぎて、世間の大絶賛と自分の気持が乖離している状態です。
仰るように、主人公の身体作りが出来ておらず、戦後のくたびれた、やつれた元軍人らしさは感じなかったですね。ヒロインの電車懸垂はもはやB級コメディーで笑ってしまいました。他にも、安藤サクラさんや吉岡秀隆さんなど、名優も出演されているのに勿体なかったです。
この監督は、「やりたいシーンのために、キャラの性格やリアリティーラインを不要に上げ下げする」のが毎度のお約束なのです。やはり食材が良くても、調理者がやらかすとこうなるという悪い御手本となる作品だと思いました。
懸垂のパートはミッションインポッシブルみたいでしたね
世間の高評価と自分の気持ちの隔離の理由は多分、ゴジラファンと映画ファンの立場の違いからきていると思います。
ゴジラファンはもうゴジラそのものが好きでゴジラの作品そのもの全てを包み込んでる感じで。
一方の映画好きの人達はゴジラとしてではなく、一つの怪獣アクションというジャンルの一つの作品として見てると思います。
だから役者の演技や脚本の良し悪しを一つの作品として批評してるのに、ゴジラファンからしたら自分の好きなゴジラをけなされてるように感じたり、映画好きが気になってる役者の演技や演出はいい意味で気にならず全て受け入れてるから高評価に繋がってる気がします。
なんていうかこういう一定のファンが大勢いるシリーズもののファンはおじいちゃんが可愛い孫が可愛くてデレデレで、孫がおじいちゃんの大切なものとか壊しても怒らず全て受け入れちゃうような、そういうのに似た感じがします。
だから高評価と自分の気持ちの隔離は、そういうお互いの作品を見る立場の違いからきていると思います。
なるほど
懸垂シーンは自分も酷いと思いました
他の人が落ちたりしてるのに小娘だけが懸垂で生き残るってオリンピック選手か貴様と…
また、私の見た限り誰も指摘してる人がいなかったですがセリフがおかしい所も気になりました。主人公が「メッセージ」とか博士が「ダメージ」とか言ってて戦後まなしにそんな敵国の言葉使うか?と思いました
因みにヒロインが最後生きてたのはゴジラの細胞が体に付着してたから生きてたみたいですよ(最後の病床のシーンで首元に黒いあざが見えているらしい)
そうそう、言葉遣いも全部現代風になってて変でしたね
病院のヒロインの首に黒い痕が一瞬映るシーンがあり、続編の伏線じゃないか説ありますね。(過去作にゴジラから助かるも身体が怪物化してしまった人間の話があるので)
病院にいたのも人体実験のサンプルにされてたんじゃないかと。
シンゴジと比べて、政府を「国民を見捨てて保身しか考えてない輩」と描いてる故の想像ですが。
あれ、伏線なんですね。
自分はこの作品楽しめました。
けどアカデミー視覚効果賞ならGotG3とかの方が妥当だと思うんですよね〜。ミッション:インポッシブルも視覚効果良かったと思うんですけどね。
最近のアカデミー賞はなんというか、純粋に面白かった作品に賞が与えられてないと言うか。つまらなくても社会的メッセージとかがあるってだけて受賞してる感じがしてならないです。
別のアワードの件になりますがレイチェルゼグラーがアクションスターに選ばれたってのも意味分かんないですね。命をかけてアクションしているトムクルーズを抑えてこうなるのは納得いかないですね。
最近のアカデミー賞おかしくなってますね
ホラ白人・黒人ばっかりとかアメリカやヨーロッパばっかりじゃまずいとかなんとかいうあの政治的な。。っていうアレですかね。
その可能性もありますね
さすがの感想、ありがとうございます。貴殿のブログを定期的に拝読していますが、仰っている内容に激しく同意です。
私は子供の頃からゴジラが大好きで映画も全部観ていますが、本作は山崎貴のタメのない演出が全然受け付けませんでした。
銀座をゴジラが破壊するシーンも初代の流れをただなぞっているだけだし、ニュースキャスターたちが屋上で実況するシーンも、ただ初代ゴジラの流れをなぞっているだけ。しかも登場にタメがないから、絶望感が足りない。ようは歴代ゴジラ作品の「ウケたシーン」を繋ぎあわせているだけの二次創作でしかないんですよね。
同時なら必ずあったであろう軍人と民間人のわだかまりをろくに描かずに、よくあるお涙頂戴劇にしてしまったことで、この映画を「よくある邦画」にしてしまっているのだと思いますよ(だからこそ世間ではウケるんでしょうね。なにも考えなくて映像だけに驚いてれば済むから)
過去作のオマージュを作品内に見つけては悦に浸り、そこに製作陣の「過去のゴジラ作品に対する愛情」とやらを勝手に感じて妄信的に全肯定するような方からは評判良いのでしょうね。自分はそういうのが一番嫌いですが。
オマージュ尽くしの自己満映画嫌ですねえ
いろいろ、おっしゃる通りだと思います
怖いゴジラ映画を作ろうとしたと言ってたのでIMAXで観ましたが拍子抜けでした…
アカデミー賞獲ったからこのまま続編にGOサインが出て、
次のゴジラ-2.0で浜辺美波がゴジラ化して
神木くんが愛する浜辺ゴジラを倒すプロットで
予算倍増にしてもっと残酷地獄巡りの地獄映画にしてほしい所ですね
で負けて最悪な終わり方にしてほしい笑
次は小島秀夫監督にやらせたいです
マジモンの怖いゴジラが出来上がりそう
やっぱりヒロインがゴジラ化するんですかね
気分の良い感想でスッキリです。
やたら評判が良いので、そうは思えない私は不満でした。
とにかくストーリーが駄目ですね。すぐお涙頂戴で、まるで
子供が作ったみたいなベタで浅い内容で、これがヒットして
評価が高いというのが信じられませんでした。
ヤマザキ監督によると、とにかく全て「シン・ゴジラ」の
逆にしたとのこと。
シン・ゴジラが評判良かったので、必ず比較されるだろうから、
全部、真逆にしてやろうと。
シン・ゴジラありきの作りになってるんですね。
ゴジラ自体も皆がいうほど、怖くもなかったし。
本当に作品賞とったくらいの勢いで喜んではしゃいでるので、
落ち着けよ、と思います。
恥ずかしいですね。
ほんと恥ずかしいですねえ
邦画をほとんど見なくなった理由として、どの邦画のどのシーンでも昔から何度も見飽きたようなセリフや演出ばかりで、展開が読めない予測不能な驚きや新鮮さが感じられないというのがあります。
このゴジラでも、「逃げろー」って声に出して一斉に逃げる
怖くて腰が抜けて両手を地面について後退り
女性が男達の徳利や湯飲みに酒やお茶ついで周る
集会所で代表者が話した後に何人かが発言した後に皆でお互いの顔見合せてザワザワしたり
街中で瓦礫が落ちてきたり地面が割れる中を大勢のエキストラが逃げるシーンなんて、もう何十年も前からほとんど同じ
邦画って会議のシーンはこのセリフとこの演出、食事のシーンはこれみたいに、もう全てがマニュアル化されてて、どの作品でもどの監督もそういう同じ演出だけで映画作ってるんじゃないかなって思う位に何十年も前から同じで。
このゴジラでも上に挙げたような見飽きたようなセリフや演出ばかりで、更に役者の演技も下手で見てられなくて。
こういうのは多分普段から色んな映画を見ている人ほど、ドラマパートは苦痛っだったのかなと感じました。
単なるエンタメ作品なんだから、世界的に興行で成功したという「結果」が全てでしょ。
所謂チープに見える所も、人種・文化の異なる不特定多数の観客を相手にした世界市場を見こして意識的にそうしているわけだし。「シンゴジ」とか国内のオタクに受けただけで、海外じゃ興行成績ボロボロだったわけだし。
船は実際に海で取っていたらしいです…
激しく同意です!
自分の感性に不安を感じていたので感謝です!
(とはいえこれは少数派…?)
ちなみに
>相変わらず邦画にありがちなクヨクヨナヨナヨ君が主人公を担い、延々と弱音を吐きながらも勇気を振り絞ってトラウマを克服していくみたいな流れ
この部分には
→なぜか都合よく美人が近くにいてくれて好いてくれて慰めてくれるし助けてくれる。しかも無駄にプラトニックな関係のまま。このままごとに余計にしらけさせられる。
と追加したいです
なんなんですしょうかこの気持ち悪いお決まりパターン…
共感する人いるのかな…?
確かにクヨクヨ男のそばにはいつも美人がいますね
ストーリーがうんちなのはそうだけど、いくらなんでも素人があのレベルのVFXを酷いと騒ぐのは流石に暴論が過ぎる
日本人なら邦画の快挙に素直に喜べよ・・・
CGの是非はともかく、普段海外の映画をジャンル関係なく見てる人にしたらゴジラのVFXは別に特別でも珍しいものではないと思います。
今までの邦画のCGなどのクオリティーがあまりにも低かったんで、このゴジラでようやくまあこういうVFXが出来るようになったんだなと感じてる人が多いのかなと。
海外だと若い監督はもうPCだけで普通にCGとかで映画作ってる時代に、監督自身がVFXを作ってるのを自慢気に話してるのを見ましたが、正直まだその程度なんだなと。
それにVFXのシーンも回りの環境とスケールが合ってないとことか、オープニングの戦闘機が着陸する場面も接地面の砂ぼこりや轍もなく作り込みとしては浅い気がしました。
アカデミー視覚効果賞を受賞したのであまり期待せずに見てみたのですが、酷かったですね。とにかく俳優陣の演技力の低さが度を超えてます。しばらく頑張って見てみたけど途中で力尽きました。出演している俳優達はこれが本気の演技なんですかね?悪口とかでは無くお仕事が忙しくてそこまで役作りとかできなかったのかなと思いました。
邦画はつまらない映画ばかりだとずっと思っていましたがいよいよ日本映画は終わりですね。今後もプライドなんか捨てて漫画原作のクソみたいな歴史モノとか恋愛ものを作ってエンタメ偏差値の低い主婦や漫画オタクなんかを相手に細々と食いつないでいくしかないですね。もう邦画は見ないかも。
邦画見たくなくなるのも無理はないです
この映画がヒットしたという話を聞いて「テレビ番組は偏差値40の主婦に向けて作る」という言説を思い出しました。
世の中の半数が高卒、年収400万未満、IQ110未満ということを踏まえれば
感情を全部セリフで説明しなければ理解できない層が存在することを理解できると思います。
この映画は、知的障害者でも楽しめるように分かりやすさに特化した素晴らしいエンタメだと思いました。
アマプラで視聴しました。貴見に大筋同意です。さぞかし評判悪いのだろうと思ってググってみたらまさかの高評価で、自分の感性が人と違うのかなと不安になりましたw
とにかくシナリオも映像も安っぽい。ストーリーに必然性も説得力も意外性もない。時代感も皆無。展開のテンポも悪い。これほど観るのが苦痛に感じた映画もひさびさです。ツッコミどころ満載で、書いたらメモ2ページ近くになりました。他所では映画館で見ないと良さが分からないというコメントもありましたが、いやいやそんなの作品として片手落ちでしょうと言いたい。
なんだよあの敬礼は?民間人まで。ゴジラにしてんのか?セントオブウーマン見てから安っぽい敬礼は本当に頭にくる。戦争を、軍隊を馬鹿にすんな!
人を馬鹿にした映画でしたね
外国で人気が凄いと知って、それでも映画館に行かずAmazonで無料で視聴出来るようになって鑑賞しました。まぁツッコミどころ満載の名シーンが多々ありました。まぁあまりリアリティを求めるとゴジラ自体が出れなくなるので、仕方がないんかな?あんな美女と生活していて
プラトニックなんてマジでリアリティにかけます。
リアリティーゼロでしたね
人間模様のストーリーがともかく陳腐すぎて見ていて悲しくなりました。。
映画そのものを台無しにしただけじゃなく、メインであるゴジラの恐怖感やハラハラが全て削がれてしまいました。
続編を作るなら次はこの監督じゃなく、ちゃんと脚本書ける人にしないとダメですね。
陳腐でしたね