サスペンスを装った、しょっぱい恋愛ドラマ。訳アリの過去を持つ美女が田舎町の山奥で一人暮らしを始めるという誰もが勝手にしてくれと言いたくなる映画です。25点(100点満点)
セイフヘイヴンのあらすじ
長距離バスが途中下車する小さな港町。バスに乗り、逃げるようにやって来たケイティ(ジュリアン・ハフ)は、そこで新しい生活をスタートさせる。ケイティは男手ひとつで2人の子どもを養っているアレックス(ジョシュ・デュアメル)と出会い、近所に住むジョー(コビー・スマルダーズ)のアドバイスもあって親しくなっていく。そんなある日、アレックスは警察署でケイティの指名手配書を目にする。
シネマトゥディより
セイフヘイヴンの感想
「ギルバート・グレイプ」、「ヒプノティスト」などで知られるラッセ・ハルストレム監督による、ラストだけちょっと面白い恋愛家族物語。
いかにも訳アリ風な雰囲気を出しながら田舎町で新しい生活を始めようとするヒロインのケイティが面倒くさいので、彼女に対してどういう印象を持つかがこの映画の評価を決める鍵となりそうです。
ケイティは自分の過去を知られたくないから人とは関わりたくないとか言いつつ、実は構って欲しくてしょうがない、といった欲しそうな顔をしているのが腹立ちます。
いるいるああいう奴。誰も聞いてもないのに今にも「わたしねぇ、実は人には言えない過去があってえ」とか自分から秘密を打ち明けてきそうなタイプね。
かといって村人に優しくされると気持ち悪がったり、逆上したりして、それでもまだ許されると思ってるあの感覚。あんな女は村八分にしてやればいいのです。
冒頭でケイティは相当な数の警察官から追われ、命からがら逃げるように田舎町にたどり着くんですが、後から追われていた“事実”を知ると笑ってしまいます。
ケイティと元旦那との関係が明らかになるにつれて、視聴者はこの映画に騙されたことに気づかされます。なんだ、サスペンスを無理やりはめ込んだだけのつまらない恋愛ものなのか、と。
ケイティと恋仲になるアレックスはいかにもモデル崩れの二流俳優といった顔立ちをしていて、メイクで顔をキメにキメていてとても田舎町に住む兄ちゃんには見えませんでした。
そんなアレックスは愛する妻を病気で亡くし、二人の子供を男手ひとつで育てているという、ご苦労様と言いたくなる、いかにもハリウッド恋愛的人物設定の男で、なんの面白味もありません。
ただ、ラストにアレックスの死んだ妻にまつわるオチが用意してあって、あそこだけは爆笑できました。サスペンスと恋愛だけの映画かと思いきや、最後にファンタジーが待ってました。セイフヘイヴンだって? 完全にアウトだろ。
コメント
初めまして。
いつも楽しませていただいております。
この映画、途中までジュリア・ロバーツの「愛がこわれるとき」のリメイクじゃないかと思って見てました。逃亡のすべてを自力で、命がけでなしとげたジュリア映画と違い、すべてが甘々なケイティ。元旦那のタネあかしにも脱力しましたが、ラストでいきなりオカルトファンタジーになったのには力が抜けました。
最後に監督名を知ってさらにがっくり。こんなしょうもない映画を撮る監督だったっけ?
実はここでレビューを拝見するまで、これを見たこと自体忘れていまして、「ああそうだった!私はこれを見てがっくりきたんだ」と思い出して、コメントさしあげたいと思った次第です。
最初から長文で失礼いたしました。今後ともよろしくお願いいたします。
trinさん
コメントありがとうございます。ケイテイの面倒臭い性格はどうにかならなかったんですかね。ラストはもう笑うしかなかったですよね。
女性に勧められて見ましたが、つくづくどうでもいい映画でした。
こんな映画、見なかったのと一緒。
ブログを拝見してすごく共感できたしスッキリしました。
いつも楽しく読ませていただいてます。応援してます。
応援ありがとうございます。楽しんでもらえてよかったです。