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カイロ・タイム異邦人のネタバレとあらすじ

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cairo

アラブ系カナダ人のルバ・ナッダ監督によるエジプトのカイロを舞台にした大人の恋愛映画。BGM、映像、出演者、ストーリーの全てに大人の色気と雰囲気をかもし出している、ちょっといい映画。79点(100点満点)

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カイロ・タイム ~異邦人~のあらすじ

ジュリエット(パトリシア・クラークソン)は、国連で勤務する夫のマーク(トム・マッカムス)と合流してバカンスを過ごす目的でカイロを訪れる。

だが、空港には夫の姿はなく、かつて彼の警備担当だったエジプトの人タレク(アレクサンダー・シディグ)が彼女を迎えに来ていた。マークの到着が遅れるとわかり、ジュリエットはタレクの経営するコーヒー店をのぞきに行く。

シネマトゥディより

カイロ・タイム ~異邦人~の感想

最もあなたをじれったくさせる映画の一つです。名づけてジラシムービー。外国に滞在中、旦那に相手にしてもらえなかった人妻が他の男とステキな時間を過ごすという内容が「ロスト・イン・トランスレーション」にそっくりですね。

乱暴な言い方をすればパクリ、良く言えばインスピレーションを受けているはずです。「ロスト・イン・トランスレーション」もかなりのじらし映画でしたが、この映画も負けません。

決して焦らず、がつがつせず、スマートに、紳士的に、ボディータッチもほとんどなしで、デートを楽む男女。そんな主人公の男女が一体いつ結ばれるのか視聴者は今か今かと待たされます。

異性は時間をかけてゆっくり落とすのがいい、最初は手もつながなければ、キスもしない、自分の気持ちも決してはっきり伝えない、ベッドインまでには最低半年はかける、という人が見たらじれったくないのかもしれません。

物語の中で主人公はエジプト、特にカイロを観光していくのですが、観光地としてではなく、日常にスポットライトを当てていたのがよかったですね。

また、作り手のエジプト人に対しての敬意も感じられ、文化の違いをジョークにしたようなシーンもほとんど見られませんでした。ただ淡々と旅の時間が過ぎていく。あのテンポがなんとも魅惑的です。

ジュリエットを演じたパトリシア・クラークソンの品の良さがたまりません。あの雰囲気は育ちの良さですね。なにをどう頑張っても、演技では到底できない、元々身についている上品な身のこなしが最高です。

セリフはほとんどが英語。しかし汚い言葉はおそらく一言もでてこなかったんじゃないかと思います。エジプト人のタレクもとにかく紳士で、教養があり、優しい。僕の生活圏にはこんな人たちはいないんで高級料理屋にでも行ったかのような雰囲気が味わえました。

文句をつけるとすれば、もうちょっと色っぽくしてもよかったんじゃないかと。いい大人の男女の話なのにピュアな感じで仕上げているのはやはり女性監督だからですね。特にアラブ系の女性監督が色気のある映画を作ったら命が危ないのかもしれません。

確かにところどころに性を匂わすシーンはありました。でも決して一線は越えない。あそこまで行くと意地悪です。こういう女性は「私たちは肉体関係こそなかったけど、心ではつながっていました」などというセリフを平気な顔してプライベートで言いそうで怖いです。

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