特別面白くはないけど、特別つまらなくもない平均レベルミステリー映画。主役の二人になんとか救われてる作品です。50点
ほの蒼き瞳のあらすじ
1830年、すでに引退した元刑事のオーガスタス・ランドーのもとに軍人たちがやってきてはある事件を捜査して欲しいと依頼される。事件とは陸軍士官学校の校内で士官候補生レロイ・フライが変死を遂げた件についてでだった。
レロイは木に首を吊った状態で発見され、両足は地面についていた。さらに心臓は取り除かれており、他殺であることは明らかだった。
さっそくオーガスタスは士官学校内で様々な兵士たちに聞き込みを開始する。そんな中で妙に頭のキレるエドガー・アラン・ポーと出会い、彼に協力を仰ぐことにする。二人を事件を解決しようと試みるも、すぐにまた別の士官候補生の遺体が発見されるのだった。
ほの蒼き瞳のキャスト
- クリスチャン・ベール
- ハリー・メリング
- ジリアン・アンダーソン
- ルーシー・ボイントン
- シャルロット・ゲンズブール
- トビー・ジョーンズ
ほの蒼き瞳の感想と評価
「荒野の誓い」、「クレイジー・ハート」、「ファーナス/訣別の朝」などのスコット・クーパー監督による時代劇刑事ドラマ。ルイス・ベイヤード原作の小説『陸軍士官学校の死』の実写化です。
会話中心に話が進んでいく推理もので、ベテラン刑事と若い士官候補生がタッグを組んで事件を解決するバディムービーととらえることもできそうです。
刑事役のクリスチャン・ベールと士官候補生役のハリー・メリングの演技は安定感と存在感があり、見ごたえます。脇役のキャストたちも普通に上手いです。
時代設定が1830年と大昔のためか多少物語に入っていきづらいところがありますが、登場人物たちの特徴を掴んでくると見やすくなっていきます。時代こそ違えど怪奇殺人、またはシリアルキラーの恐怖や気味悪さは同じだし、しっかりと最後まで見れる映画にはなっていました。
その一方でテンポがスローなのとスリルに欠けるのは問題ですね。映像も暗いし、場合によっては寝てしまう可能性もあるでしょう。絵で見せるというより、会話で聞かせるタイプの作品なので、会話に興味が湧かなかったら退屈と感じてもおかしくないです。
引っ張って引っ張って最後に見所をずっしり詰め込んでいるので、そこにたどり着くまでの道のりが若干険しいので見る人を選ぶでしょう。そういう意味ではラストのオチに頼りすぎている感が強いです。
ストーリーが上手くできすぎているところも若干気になりました。そんな完璧に行かないだろっていう突っ込みを入れたくなる展開でしたね。怪奇殺人だと思われた連続殺人事件は結局は悲しい復讐劇だったというエンディングはどうなんでしょうか。それに犯人があいつならなんでわざわざあんなことやこんなことするんだろうっていう疑問も生じましたね。最後の推理もなんでお前にそこまで分かるんだよって話だし。
視聴者をミスリードして誰かを犯人に仕立て上げ、最後に伏線を回収して真犯人が判明する、という作りはいかにもミステリー小説的で、いわばお手本のような構成です。でも逆にそれがマイナス要素になっている気もしました。逆に犯人の正体はほのめかす程度でもよかったかもしれませんね。「犯人はお前だ!」じゃなくて、あいつかもしれないよぐらいで。まあ動機を明かさないことには意味不明な話になるだろうから難しいけどね。
中盤以降テンポがよりスローに感じるのはミスリードに時間を使いすぎたからかもしれませんね。カルト系のくだりはちょっと邪魔だったかなあ。もっとバイオレンスとグロさと色気も織り交ぜたりしたらよかったかもしれませんね。全体的に平凡でした。
コメント
東野圭吾の小説にありそうなラストにじんわりさせる系のサスペンスでしたねー。
面白くないわけではないのですが、やっぱり寝ましたw
2時間越えは長かったです。
これは寝ても仕方ないやつですね
映画男さん、お邪魔します。
ダークナイト三部作以降のクリスチャン・ベールさんって、興行的に不発が続いてる様な印象を受けます。ファンの方達に怒られそうですが…。
確かに作品に恵まれない俳優なのかも