ギャーギャーキャピキャピうるさいティーンドラマ。演技がいまいちでそんなに笑えませんでした。38点
ネバー・ゴーイン・バックのあらすじ
テキサス南部に住む、アンジェラとジェシーは高校を中退し、ウェイトレスとして働きながらルームメイトとして一緒に生活していた。
ある日、アンジェラはジェシーのためにサプライズでガルベストン旅行を予約し、彼女の17歳の誕生日をビーチで祝うことを提案する。
しかしアンジェラはそのために家賃に払うためのお金を使ってしまっていた。その分バイトのシフトを増やせば大丈夫だと言って二人は旅行に行くことに決めるが、同じアパートに同居しているジェシーの兄とルームメイトの友人が麻薬絡みの件で家に押しかけてきてはTVを盗んでいってしまう。
そこに現れた警察になぜかアンジェラとジェシーが麻薬所持で逮捕されてしまい、二人は留置所で数日過ごすことに。このせいでウェイトレスの仕事を首になってしまった二人は絶体絶命のピンチに陥る。
ネバー・ゴーイン・バックのキャスト
- マイア・ミッチェル
- カミラ・モローネ
- カイル・ムーニー
ネバー・ゴーイン・バックの感想と評価
サンダンス映画祭に出品されたオーガスティン・フリッゼル監督によるティーンコメディドラマ。ビーチで誕生日を祝いたい不良少女二人組が巻き起こすくだらないドタバタ劇です。
物語は、旅行に行きたいティネイジャーの仲良し女の子二人組が途中で金欠になり、なんとかしてお金を工面するために奮闘する姿を面白可笑しく描いていきます。
B級+素人俳優たちを寄せ集めて作った感のある作品で、ソフトで緩い犯罪コメディドラマといった内容になっていて暴力描写もなく誰も死なないし、大して傷つかない、という点ではハリウッド映画にしては至って平和でほのぼのしていると言えなくもないです。
ヒロイン二人の若さ溢れる、後先考えないその場しのぎの突拍子もない行動の数々が見所で、その若さとバカさに付き合いきれるかどうかがカギとなるでしょう。そういう意味では完全に若者向けで、ある程度成熟した人が見ると結構きついかもしれません。
1時間半程度の短い映画なので最後まで見れないこともないんですが、まあくだらないですね。くだらなくても笑えたらいいんだけど、いかんせんネタがドラッグだったり、下ネタだったり、ウンコだったり、と安易な笑いになっているのがダメダメで、典型的な頭の悪いアメリカンコメディという感じがしました。
ティーンの映画だからあえて幼稚にしてるのかもしれません。しかしバカふざけする若者たちを描くにしても一瞬シリアスになったり、時折悲しそうで寂しそうな表情を見せる、といったギャップがないととね。「ブックスマート卒業前夜のパーティーデビュー」なんかはそういう一面がありました。
本作の場合、ほんとただ登場人物がアホなだけだからね。かといって全力でアホになりきれていないし、中途半端に理性が働いていて振り切れてません。
日本の視聴者からすると、生意気で口が悪く落ちこぼれなのに自信満々というヒロイン二人のキャラが憎たらしく見えるリスクもありそうです。アメリカ人のバカな若い女って独特な雰囲気がありますよね。日本のギャルともまた違う、うるさくてキャピキャピしててイキリ倒した感ね。
そのイキッた感をヒロイン二人が一生懸命出そうとしているのは伝わってくるものの、演技力が追いついてないのもいまひとつなところです。男子たちの演技も危なっかしく、そのせいで笑えるものも笑えるものも笑えなくなってしまってる部分がありました。
唯一良かったのはスーパーで喧嘩したおじさんが、ファーストフード店のオーナーだったっていうくだりかなあ。あの脇役の再登場の仕方はなかなか上手だと思いました。ほんとそれだけ。
この手の映画ってどういうときに見るべきなのかと考えると、あまり時間がないけど、なんでもいいから映画一本見たいなあというときに限りますね。それ以外はおすすめできないです。
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