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ザ・ストレンジャー: 見知らぬ男は上質のスリラー!ネタバレ感想

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この記事は 約4 分で読めます。

ネットフリックスで配信されている見れるスリラー。一つの事件を解決するためにここまでするかっていうぐらい手の込んだ警察のおとり捜査を描いた物語です。66点

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ザ・ストレンジャー: 見知らぬ男のあらすじ

ある日、夜行バスの中でポールは乗客のヘンリーに話かけ、意気投合する。ヘンリーは地元のクイーンズランドを事情があって出てきたという。

二人は翌日も行動を共にし、ポールはヘンリーにある仕事を持ち掛ける。ヘンリーはそれがすぐに違法な仕事だと理解したが、暴力的な仕事じゃなければやる、と引き受けることにする。

待ち合わせ場所に行くと、ポールの姿はなく代わりにマークという男が現場にいた。ヘンリーは躊躇したが、ここまで来た手前帰るわけには行かずマークの車に乗って仕事をすることに。

ヘンリーはすぐにマークに気に入られ、組織の上層部に紹介される。仕事の内容を詳しく告げられることはなかったが、ヘンリーはいまさら抜けられない雰囲気を感じ取った。それでもパートナーのマークとは馬が合いそうだったので悪い気はしなかった。ところが実はマークはヘンリーを逮捕するために送り込まれた覆面捜査官だったのだ。

ザ・ストレンジャー: 見知らぬ男のキャスト

  • ジョエル・エドガートン
  • ショーン・ハリス
  • ジェイダ・アルバーツ
  • コーマック・ライト
  • スティーヴ・マウザキス
  • マシュー・サンダーランド

ザ・ストレンジャー: 見知らぬ男の感想と評価

トーマス・M・ライト監督によるオーストラリアで実際に起きた事件からインスパイアされた刑事ドラマ。手が込んだおとり捜査をハラハラドキドキしながら見るサイコスリラーです。

物語は、8年前に起きた少年の行方不明事件を追っている警察が容疑者を逮捕するために本人の証言と決定的な証拠を得ようと大規模な罠をしかける様子を描いていきます。

罠とは、架空の犯罪組織を作り上げ、そこに容疑者を仲間として引き抜くというものです。容疑者は名前を変えて逃亡生活を送っていることからも生活に困っていて犯罪に手を染めるだろう、と踏んだものですが、その計画がまんまとはまり、徐々に容疑者を追い込んでいっては逮捕するまでをじっくりと見せていきます。

覆面捜査官が容疑者と密な時間を過ごしていく様子が緊張感に溢れ、主演二人の演技が素晴らしく見ごたえは十分です。本作のジョエル・エドガートンは滅茶苦茶渋いですね。ショーン・ハリスもすごかったし。

脚本が練りに練られていて、どこまでが事実でどこまでがフィクションかはさておき、リアリティーは申し分ないです。

覆面捜査官の目線でストーリーが進んでいくのがポイントで、自分自身被害者の少年と同じ年ごろの息子を育てているにも関わらず、図らずも幼児愛者、あるいは幼児を狙うシリアルキラーである可能性のある容疑者と友情を深めていってしまう複雑な心境を上手く表現していて、いかにストレスの溜まる仕事か伝わってきます。

見所は、いつ容疑者を逮捕するのかというところでしょうか。決定的な証拠を掴んでから逮捕するべき派と供述だけで十分だという派に意見が分かれるんですが、下手に動けば容疑者に警戒され、口を閉ざされ、証拠を手にいれられず、逃げられてしまうリスクがあります。ついには果たして本当に逮捕できるのか、という議論にまで発展していき、こっちまでおとり捜査に参加しているような臨場感がありました。

残念な点はややスローなのと、かなり早い段階でおとり捜査だということを明かしているところですかね。テンポは改善の余地がありますね。ネタバレも早い段階じゃなくもし終盤、あるいはラストまでおとり捜査であることを隠したら、ものすごいサプライズエンディングになったんじゃないでしょうか。まあ、それはそれで作品の種類ががらっと変わってしまうでしょうが。

あと、ヘンリーのキャラが暴力的じゃなく、無口で温厚なキャラだったため、たとえおとり捜査がバレても覆面捜査官のマークにはそれほど危険が及ばなそうな雰囲気があるのももったいないですね。なんならバレたら殺されるぐらいの緊張感があったほうがもっと怖くなっていたんじゃないかなあ。

前述の通り、覆面捜査官の目線でストーリーが進んでいくんですが、見方によっては容疑者目線で見てしまう人もいるかもしれませんね。特に普段から後ろめたいことをして生きている人は容疑者の気持ちになってヘンリーに感情移入してしまうのかもしれません。

騙す側と騙される側、どっちの側に立って見るかによってこの映画の面白さや楽しみ方が変わってきそうです。

あるいは冷静に見ると、壮大なドッキリ企画を見させられるだけ、という冷めた見方もできるでしょうか。でもたかがドッキリでも仕掛け人たちがあそこまで演技が上手く、あれだけ手が込んでいたらなかなか文句は出てこないんじゃないかなあ。それぐらい面白かったです。

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