嘘っぽい演技とベタベタな演出とお決まりのお涙頂戴ストーリーによる、これで誰が泣くんだよ物語。ネットフリックスじゃなくて、TVで流すレベルです。5点
桜のような僕の恋人のあらすじ
カメラマンの晴人は美咲が働く美容サロンの常連客で美咲にとっては第一号のお客様だった。晴人は美咲に片思いを抱いていたが、勇気がなくてなかなかアプローチできなかった。そんなとき美咲が晴人の耳を切ってしまい、それをきっかけに二人はデートすることになる。
初デートで晴人はカメラマンというのは実は嘘で、とっくに夢を諦めたことを美咲に明かす。すると美咲は怒り出し、簡単に夢を諦めるなんて自分には信じられないといって早々に帰ってしまう。
その言葉をまとも受けた晴人はカメラマンに復帰し、初めて給料をもらったタイミンで美咲を再びデートに誘うことにするが、、、
桜のような僕の恋人のキャスト
- 中島健人
- 松本穂香
- 永山絢斗
- 桜井ユキ
- 柳俊太郎
桜のような僕の恋人の感想と評価
「そらのレストラン」の深川栄洋監督による、古臭い昭和の演出で固めた恋愛ドラマ。同名小説の映画化で、毎度お馴染み難病の恋人が死んでいくのを主人公が嘆き悲しむ姿を見せる吐き気のする感動狙いの作品です。
カップルの名前と病名を変えただけで内容やオチは「ボクの妻と結婚してください」、「世界から猫が消えたなら」、「君の膵臓をたべたい」、「君は月夜に光り輝く」などと全く同じ。恋人を死なせないと感動を生み出せない人たちが制作しているので話の順序はめちゃくちゃだし、エピソードがいちいちわざとらしいし、演出がベタすぎるし中学生に向けて作っているとしか考えられない幼稚さで溢れています。
早老症という早く歳を取ってしまう奇病に侵される悲劇のヒロインの物語なんだけど、早老症という病気を知った時点で小説家は「これだ、行ける。これなら行けるぞ!絶対売れるぞ」とか思ってそうで怖いです。
そんでもって小説を読んだ映画関係者たちが「これを実写化したら余裕じゃん。ネットフリックスで配信したらそれこそ世界ランキング狙えんじゃね?」とか言ってそうでむかつきます。
こうやって奇病や難病を商売のネタとしか考えていない輩たちが病気の理解を世間に深めるためのストーリーを読者や視聴者に届けるのではなく、きれいごと満載の安っぽい恋愛感動ドラマに仕上げようとするその姿勢がまず嫌いです。
晴人と美咲の出会いやデートをするまでのきっかけはまだいいとしましょう。しかしまだお互いのことを知らない初デートでいきなり美里が熱くなって切れだす意味が分からないし、美咲の一言でパワハラがまかり取ってる前の職場に復帰する晴人のダサさといったらないです。
カメラマンになりたいんだったら自分でやればいいだけで、なんで誰かの下で修業しなきゃいけないっていう昔ながらの発想しかないんだろう。それもゴリゴリの上下関係のあるところで。
そこで先輩や師匠に罵られながら働くことを修業とか、下積みとか、夢を追いかけるとかいって美化しているところがまず古いんですよ。
それでカメラマンを諦めたっていう男には見向きもしなかった、しがない新人美容師が写真事務所に戻った男とはぜひ付き合いたいっていう手のひら返しをしてくるところにも驚きました。その時点で全然ロマンチックじゃないし、なんとなくカッコいい響きの職業、という肩書しか見てないよね。
初給料もらっていくところが高級フランス料理って。背伸びしていくレストラン=フランス料理っていつの時代の若者だよ。貧乏なカメラマンと美容師のカップルなんだからサイゼリア行っとけばいいんだよ。
晴人が得意としていうのは写真を撮ることではなく、自転車を持ち上げることです。なにかあればこれ見よがしに自転車を持ち上げ、階段を上がったり下がったりします。晴人からすると自転車を停めておくという選択肢はないみたいで、なんなら駅のホームにまで自転車を持っていたりもします。
そしてそんな自転車持ち上げ男に対し、肩書大好き女の美咲はなぜか面と向かっているときには何も言わないくせに電車に乗ったタイミングで「私もあなたのことを好きになりたいです」とかいう意味不明な告白をしてきます。「私もあなたのことを好きです」でよくない? なんだよ、好きになりたいって。
そういう一つ一つのワードのチョイスから、行動の数々がいちいち気になりますね。二人はめでたく付き合うんだけど、「付き合う」っていう定義が中学生っぽくて、新宿の街を手をつないで走り出すのが付き合うってことらしいです。
だから付き合って3か月経ってもまだお互いの家にも行っていないという態で話が進み、美咲のお兄ちゃんからは、「キスしたら許さねえからな」などと当然その頃には済んでいるはずの口づけ禁止令が出たりします。
そんでもってまだキスもしてないっていうときに晴人がいきなりプロポーズしだし、それに美咲がキスで答えて、初めて二人は愛し合うというもう一体どんな順序で交際してんだよ、お前らは。なんでプロポーズするぐらいの関係性なのにまだ敬語使ってんだよ。親密なのか、距離あるのかどっちだよ。
こんなハチャメチャストーリーに違和感を感じない人って果たしているんでしょうか? なんなら出会う前から二人には子供がいたとか結婚する前から離婚の話が出てたとかそんなレベルの順不同ストーリーですよ。
一番寒いシーンはほかでもない、美咲が病気のときにマスクしたままお見舞いに来た晴人とノーメイクだから口元は見せれない、などというデレデレシーンです。
眉毛とか普通に書いてあるし、マスクしてない部分は見せられるのに口元だけノーメイクが気になるってどういう感覚なんだろう。
そんでもって恥ずかしいから私マスク取れませーんとかさんざん言いながら、結局は取って「かわいいね」待ちするところには冷や汗が出ました。本当、誰があんな恥ずかしい演出思いつくんだよ。昭和3,40年生まれの人たちだろうね。
極めつけは、病気が発覚してから美咲が姿を消すっていう展開ですね。まあ邦画ではよくあるよね。「風立ちぬ」がそうだったよね。こんな姿、大好きなあなたには見せれない的な。
ノーメイクのくだりもそうだけどさ、そもそも自分のことをめちゃくちゃ過大評価してるから、綺麗じゃない姿は人に見せられないっていう発想になるんですよね。そういう奴らに僕は声を大にして言いたいんですよ。どっちでもそんなに変わらねえからって。
じゃあ実際病気になってげっそりしたらみんな恋人と別れるんですかって話じゃないですか。そりゃあ元気な姿を見せれないのはつらないけど、でもやっぱり一緒にいたいってなるのが人間でしょ。世の中のカップル、夫婦、親子みんな難病にかかったら無残な姿を愛する人に見せないために離散するんですかって。しないでしょ。ちゃんちゃら可笑しいよね。
一番笑ったのは雪道で晴人と美咲が遭遇してるのに晴人が年老いた美咲に気づかないで去ってしまうくだりです。年老いてるとはいえどう見ても美咲じゃん。美咲にしか見えないじゃん。かつらかぶせただけじゃん。美咲がわざとらしく腰曲げてるだけじゃん。見たらわかるじゃん。あれで泣くの?
コメント
今晩は。正直、この手の映画はお腹いっぱいでもう食傷気味です。新作が発表される度に「またかぁ…」と同じリアクションになります。※勿論、病気やハンディキャップ当事者や感動した人を否定するつもりはありません。
ちなみに、今映画館では「余命十年」という本作と似たテイストの作品が公開されており、大ヒットのようです。映画男さんがこちらを観ても、「文句」を言われることが予想できます。
なんで毎回こんなのに騙されるんですか炎。
お返事ありがとうございます。本当ですね。もう毎年公開されるようなジャンルになっていますね。
こんにちは。
いつも楽しく文句を拝見させていただいています。
このタイプの映画への文句は普段よりもさらにキレがあって、
大好きです。
ネットフリックスに追加されてましたが、
タイトルやプレビューから「またいつものかんじか、、」
って感じでしたが、映画男さんの文句でラストシーンが
めちゃくちゃ気になってきたので、観てしまうかもしれないです。
ぜひ見てみてください。
大変参考になりました。
Netflixでしか見れないから、どうしようか、思案してました。
セカチューやキミスイやキミ月と同じなんですね。
病気でヒロイン死なせればいいって言う発想が単純過ぎますね。
そういえばセカチューなんていう映画もありましたね。
初めまして。勝手な偏見ですが、関わってる人たちも「病気×恋愛は泣ける→ヒット間違いなし!」という単純な前提の上で「なんかいい病気ないかな〜。」と探してそうです。作り込んでるならまだしも、病気の珍しさのインパクト勝負みたいな作品も多いですし。
ちなみに、割と評判の良さげな病気モノ「1リットルの涙」「僕のいた時間」などは映画男さん的にはどうですか?もし観てたら感想聞きたいです。
「1リットルの涙」「僕のいた時間」はタイトル聞いただけで蕁麻疹が出ます
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