とりあえずスターウォーズの世界に浸りたいっていう人だけが見ればいいドラマシリーズ。全7話からなるドンパチSF映画です。
ドラマ「ボバ・フェット」のあらすじ
「エピソード6/ジェダイの帰還」で命を落としたと思われていたボバ・フェットは、砂漠のクリチャー、サルラックの身体の中からなんとか脱出していた。その後、ボバ・フェットはジャバの宮殿を奪い、長らくジャバ・ザ・ハットが支配していた惑星タトゥイーンの裏社会を取り仕切ろうと暗躍する。しかし銀河系の裏社会をまとめるのは一筋縄ではいかなかった。
ボバ・フェットはパートナーで殺し屋のフェネック・シャンドと組んで犯罪シンジケートのボスたちと会い、敬意をもって裏社会を支配すると宣言するのだった。ところが彼の前に思わぬ敵が立ちはだかる。
ドラマ「ボバ・フェット」のキャスト
- テムエラ・モリソン
- ミンナ・ウェン
- ジェニファー・ビールス
ドラマ「ボバ・フェット」の感想と評価
ロバート・ロドリゲス、ジョン・ファブロー、デイブ・フィローニ監督などによる「マンダロリアンシーズン2」に続く、スターウォーズスピンオフドラマシリーズ。ジャバ・ザ・ハット後の銀河系における犯罪シンジケートの抗争を描いたSFギャングドラマです。
長年のファンの疑問を解消するためのファンサービス作品で、死んだと思われたボバ・フェットのその後を描いたシリーズです。
僕にとってのサービスシーンは、この人が登場したことです。
綺麗な人だなあ、と思っていたら彼女、この人だったんです。
そう、フラッシュ・ダンスのジェニファー・ビールスです。もうすぐ60歳なのに変わらず美人ですねぇ。
それはさておき本作はスターウォーズの暗黒社会にフォーカスし、ヴィランを主人公とした初めての実写作品でもありますね。簡単にいうと「ゴッドファーザー」のSF版といったところです。ジャバ・ザ・ハットの座を奪ったボバ・フェットに表敬訪問するエイリアンたちのシーンは完全に「ゴッドファーザー」がモチーフになっていましたね。
一つ気になるのは「マンダロリアンシーズン2」の時からすでにボバ・フェットをヴィランではなく、正義側のキャラにしてしまった感が強いことです。そのせいで旧スターウォーズシリーズの頃のイメージとはかなり変わってるんですよ。「ジャバは恐怖で支配したけど、俺は敬意を持って支配する」というセリフからも普通にいい人じゃんって思っちゃいますよね。そういう意味ではあまりヴィランという感じがしないのは物足りないです。
あくまでもディズニー映画なんで血は流れないしアクションシーンにもグロさはゼロです。戦ってても蹴って、殴って、ポンと押してって感じでみんな優しいんですよね。犯罪シンジケートを描くのに残虐性を見せられないって結構致命的ですよね。子供向けのマフィア映画ってなに?って話ですよね。それぐらい極力「暴力」や「死」の描写を避けているのは感じました。
もしかするとエピソードが進むごとにボバ・フェットが迫力を増していき、悪人に染まっていき、犯罪王へと成り上がっていくのかもしれませんが、おそらくこのままいいおっちゃんで終わるような気もします。なぜならディズニーだから。
最近のディズニーヴィランの物語は、実はヴィランもいい人でした的な演出が多いですよね。たとえワルだとしてもちゃんとワルになった言い訳を用意していて同情や共感できるようにしてあるのが特徴です。なのでおそらくボバ・フェットも最後まで極悪人にはならないでしょう。それを許せるか許せないかというのも評価のポイントになりそうです。
映像を見る限りでは、「マンダロリアン」と全く同じ手法で作っているのが分かります。
製作コスト的にはコスパ最高なんだろうけど、なんかやっぱりスケールが小さく感じるのは気のせいでしょうか。バーチャル背景の中にセットを埋め込むみたいなことをしているので、セットもいかにもセットっぽくなるんですよね。やっぱりスターウォーズは野外、超大型セット、ミニチュアで撮影しないと。
あと、スターウォーズは死んだ、あるいは死んだと思われたキャラを復活させてばかりで、ちょっとずるいですよね。実は生きてたみたいなこじつけをやると、命を落とすシーンの重みがどんどんなくなっていくじゃん。パルパティーンは蘇るは、ボバ・フェットも生きてましたとなったら、次はメイス・ウィンドゥも生き返るんでしょうね。そしたらヨーダもアナキンもなってくるよ。
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