レオナルド・ディカプリオが出てるっていうだけでとりあえず見てみるっていう程度の映画で中身はスカスカの滑りまくりコメディ。結構な時間の無駄になるので注意しましょう。22点
ドント・ルック・アップのあらすじ
天文学部の学生であるケイト・ディビアスキーが望遠鏡を使って研究をしていると、地球の側を行く彗星を確認する。ランダル・ミンディ博士の計算ではその彗星は半年後には地球に衝突し、人類を滅亡に導くとのことだった。
二人はさっそくホワイトハウスやメディアに知らせるが、誰も彼らの情報を深刻に受け取ろうとしなかった。それどころが政府は自分たちの支持率のことしか心配しておらず、メディアは冗談半分に扱うだけだった。NASAの長官すら地球滅亡の危機には懐疑的だった。
ところがジャニー・オルレアン大統領のスキャンダルが公になると、世間の注目を移すために大々的に地球救出ミッションをスタートさせるが、ことごとく失敗していく。
ドント・ルック・アップのキャスト
- レオナルド・ディカプリオ
- ジェニファー・ローレンス
- ケイト・ブランシェット
- ロブ・モーガン
- ジョナ・ヒル
- ティモシー・シャラメ
- メリル・ストリープ
ドント・ルック・アップの感想と評価
「ハスラーズ」、「ブックスマート・卒業前夜のパーティーデビュー」、「オー・ルーシー!」などのプロデューサーとして知られるアダム・マッケイによるコメディーSFドラマ。社会風刺や皮肉を利かせた、くだらない人類滅亡系の話で、無駄にキャストが豪華な作品です。
この監督のこの企画になぜディカプリオをはじめ、メリル・ストリープなどの大物俳優たちが集結したのか理解に苦しむほど、面白くなく、笑えないです。年末の大作になると思って期待したんだけど、期待外れでした。
彗星が地球に衝突して、人類が滅びるとしたらどうする?っていうプロットがまず子供が考えたアイデアみたいで、大した展開もなく意外性もなく、予想通りに話が進んでいき、終わっていきます。
大いにふざけてて、コテコテのコメディなんだけど、決して笑えないのはキャスティングのせいかなあとも思えますね。そもそもディカプリオをはじめ出演者がコメディ向けの人たちじゃないからね。コメディアンはジョナ・ヒルぐらいでしょ。ティモシー・シャラメの無駄遣い感が特にひどいです。
人類に与えられた約半年の猶予の中で天文学者の二人が人々に事の重大さを伝えようとするものの、まともに取り合ってもらえず、彼らと世間との温度差を笑いにするやり取りがずっと続くんですが、このネタで2時間半はさすがにもたないですよね。
社会風刺ドラマだから現代あるあるエピソードのオンパレードになっているんだけど、最近の社会現象とか人々の行動パターンをなぞってるだけだから驚かされることがないんですよ。ああ、それねっていう感じで。
アメリカ政府が不真面目だというネタがダラダラ繰り返されるので、途中で飽きてきます。テンポもそれほどいいわけじゃないので最後まで観ずに途中離脱する視聴者も少なくないでしょう。鉄人の集中力がないとまずもたないです。
この手の作品で純粋に楽しめる視聴者は、すでに知ってることの答え合わせが好きな人でしょうね。ああ、このネタあの話に似てるとか、この人、あの人みたいだね、とか言って喜べるタイプなんだと思います。あるいは吉本新喜劇みたいなお約束のパターンを見て笑うタイプじゃないかな。
ちょっとだけ笑えたのはケイト・ブランシェット扮するTV司会者が、ディカプリオ扮する学者とやるときに「(彗星が諸突して)みんなが死ぬって言って。みんな死ぬって言って」というセリフでしょうか。人類が滅亡するって考えると興奮するんだそうです。あとラストで大統領がクリチャーにあっさり食われるくだりですかね。2時間半あってほんとそのふたつだけでした。
女性大統領はヒラリー・クリントンとトランプを足したようなキャラクターに仕上げているのに対し、バカ息子はイヴァンカ・トランプ、ジャレッド・クシュナー、ドナルド・トランプ・ジュニアなどがモデルになっているんでしょうか。
また、テクノロジー企業のCEOはイーロン・マスクとスティーブ・ジョブスをミックしたようなキャラになっていて、それだけでアメリカ人からしたら可笑しいんですかね。でもそれにしてもオリジナルの面白いキャラを作れないから、実在する有名人の特徴をパクった感がありますよね。
思い切りふざけるなら最後のオチは彗星が地球に追突しないで、すれすれを通り過ぎていくっていうのにすればよかったのに。それで今までの大騒ぎはなんだったんだっていうほうが人類の愚かさを描けたんじゃないのかなぁ。どっちにしても2時間半突き合わせて、視聴者を納得させるだけのオチにはならなかったでしょう。あーあ、時間損した。
コメント
これはなんか面白そうな気がするなー。
観てガッカリするかもなー。
観てみよう。