元サッカー選手の引退後の生活を描く超ハリウッド的家族ドラマ。家族愛100、リアリティーゼロのよくありがちな幼稚な映画で、少年サッカーの練習や試合の盛り上げ方がとにかく大きな歓声を上げる、というパワーで押しただけの馬鹿映画。33点(100点満点)
スマイル、アゲインのあらすじ
ヨーロッパの一流クラブやFIFAワールドカップで活躍したサッカーの元スター選手、ジョージ・ドライヤー(ジェラルド・バトラー)は、やり直そうとやって来たアメリカで元妻のステイシー(ジェシカ・ビール)が再婚を考えていることを知る。
そんなある日、あることがきっかけで息子ルイス(ノア・ロマックス)のサッカーチームでコーチを依頼されたジョージ。子どもたちの母親にモテモテのジョージだったが、ルイスとの関係がぎこちなくなってしまい……。
シネマトゥディより
スマイル、アゲインの感想
「幸せのちから」のガブリエレ・ムッチーノ監督による、しょうもない恋愛家族ドラマ。
一見、アスリートの引退後の復活劇かと思いきや、どのように彼が生き甲斐を取り戻すというよりも、とにかく恋愛しないと人生上手く行かないよ、家族とも上手くやっていけないよ、というメッセージばかり送ってくる映画です。
はっきり言って主人公が元サッカー選手じゃなくても全然いいのです。恋愛も恋愛でやたらとモテまくるサッカーコーチの主人公に、子持ちバツイチで恋人のいない都合のいい美人ママたちが次から次へと寄っていって関係を持つというチャライ設定なのがいけません。
自分の息子のサッカーの練習に毎回観戦に来るママたちがユマ・サーマン、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、ジュディ・グリアってどんなチームだよ。そんなチームがあったらお父さんたちがみんな行くって。
元妻との恋愛もひどい恋愛でしたね。主人公のジョージはまだしも元妻のほうが結婚も決めている新しい男がいるにもかかわらず、元夫と二人で食事に行ったり優柔不断なのがいけません。
結婚式の日取りも決めたのに、昔の男とのことを引きづってる女ってなんなんでしょうかね。あれで家族が幸せになっても、とうていハッピーエンドとはいえないでしょう。
映画全体が主人公とその家族がハッピーになればそれでいい、という自己中心的、アメリカ的な考えで成り立っていて、これに共感できる人は頭がアメリカに犯されてると思ったほうがいいでしょう。
ちょっと面白かったのが元プロサッカー選手という役なのにジェラルド・バトラーのサッカーシーンが危なっかしいのなんのって。
リフティングのシーンなんか何回も撮り直してやっとOKもらえたって感じで、シュートのシーンなんかはCGで埋め尽くされてました。誰が見てもジェラルド・バトラーがサッカーが下手なのが分かってあれを見るとついついニヤケテしまうでしょう。
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