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MINAMATAはひどいフェイク日本映画!あらすじとネタバレ

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この記事は 約5 分で読めます。

ジョニーデップが出てるっていうだけで無垢な日本人視聴者がさもカモになりそうな映画。脚本、演出がひどく、社会派ドラマを装った、中身スカスカ物語です。20点

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MINAMATAのあらすじ

1970年、写真家のユージーン・スミスはある日、アメリカで日本語通訳のアイリーンから日本の水俣市を訪れて、水俣病の現状を写真に撮るようにお願いされる。最初は興味を持てなかったユージーンだが、やがて考えを変え、水俣に行くことにする。

水俣に着いてもユージーンは住民に信用されていないことからか、なかなか写真を撮らせてもらえなかった。仕方なく病院に忍び込むなどして悲惨な状況をカメラに収めていった。

住民たちが水俣病の様々な症状を抱えているのはチッソ水俣工場が海水に水銀を含んだ工場廃液を流しているからだった。ユージーンはチッソ水俣工場の責任者の野島と面会し、水俣を去るように脅しをかけられるも決して屈しなかった。

彼を脅迫してくるのはチッソ水俣工場だけではなかった。地元の警察や彼の活動に反対する住民も同じで、なにかある度に撮影の邪魔をされるのだった。

MINAMATAのキャスト

  • ジョニー・デップ
  • 真田広之
  • 浅野忠信
  • 加瀬亮
  • ビル・ナイ
  • 美波
  • 國村隼
  • 岩瀬晶子
  • 羽田昌義
  • キャサリン・ジェンキンス

MINAMATAの感想と評価

アンドリュー・レヴィタス監督、ジョニーデップ主演の水俣病をテーマにした人間ドラマ。ストーリー性は薄く、日本の描き方がいい加減すぎて、シリアスな話なのに笑えてくる作品。このレベルで水俣病の惨状を世界に知ってもらうとかおこがましにもほどがあります。

まず、驚くのが水俣市が舞台になっているにも関わらず、明らかに日本で撮影されてないんですよ。景色が全然違うし、家や建物がセット丸出しだし、日本っぽさがまるでないです。つまるところ本気度がてんで感じられないんですよ。

ところどころにわざとらしく漢字表記がされていて、病院に漢字でそのまんま「病院」とだけ書いてあったりするからね。病院名なしかよ。

日本の有名俳優を適当にキャスティングしたら売れるだろみたいな雰囲気がプンプンしているのにも抵抗を覚えます。最近そういうフェイク映画って必ず真田広之か浅野忠信が出てるよね。本作の場合、二人揃って出てるからね。お前らほかに日本人俳優知らねえのかよって。

さらに驚きなのがエキストラが日本人ですらなかったりするんですよね。特に子供に注目してもらいたいんだけど、明らかに白人の子供が参加していて水俣市民にさせられているのには驚きました。

撮影が海外で行われているせいか、日本人をたくさん呼べなかったんでしょうね。エキストラはおそらく現地採用じゃないのかなぁ。製作費削減のためか街を歩いている人は皆無で、とにかく登場人物が少ないのも気になります。

また、日本じゃないのがバレないように常にカメラは被写体に寄り気味だったりして、終始ごまかしている感が半端ないです。早い話が日本を舐めてるんですよね。これでごまかされると思っているんだから。

ストーリーも眉唾ものの箇所が多く、ご都合主義にもほどがあります。重要な人物はみんな英語がペラペラ。チッソ水俣工場の社長まで英語が堪能で、主人公のユージーンが日本語を話す必要すらありません。

途中、大事な写真が保管されている暗室が放火されるくだりもフィクションでしょう。燃えたはずのネガが後から出てくるのも嘘っぽいし、重度の障害を抱えているアキコをユージーンに預けて家の人が外に出て行っちゃうのもありえないです。

ユージーンのパートナーであるアイリーンは最初から距離が近いし、抱かれる気満々の顔をしています。日本のおもてなしってこういうことなの?って思っちゃうほど、向こうからキスしてくるし、胸に手までいれてくるんですよ。そこまでやるなら最後までやれろよって思うんだけど、なぜか布団は別々なのが笑えますね。近いのか遠いのか、距離感が滅茶苦茶でした。

これを見ただけでは水俣病がどういう病気なのか、また当時の水俣市の状況がどんなふうだったのかは全く分かりません。そもそも物語が何にフォーカスしているのかも伝わってきません。

ストーリーはユージーンが日本に行く>水俣病の悲惨さを知る>写真を撮る>ユージーンがライフ誌に写真を送る>水俣病裁判が開かれる>勝訴する、という流れになっているんですが、そのいずれも詳細が省かれているので、なんの話だったのか説明するのに苦しみます。

むしろもっと裁判にフォーカスしてもよかったのに裁判内容は全カットになってたし、そのくせユージーンとアイリーンが見つめ合ってるシーンには時間を割くし、なんのこっちゃいでした。

結局のところ水俣病を伝えるというより、ユージーンの功績を伝えるための物語だったんですかね。ユージン・スミスは実際3年も水俣市に住んで撮影を続けたそうなのでその情熱と功績は素晴らしいんだけど、彼にフォーカスしてしまうと、水俣病の惨状を伝えるとかっていう話とはまた違ってきますよね。それならタイトルも「ユージーン」にするべきだし。

いわばよくある白人が人類を救うヒーロー物語に成り下がっていて、それはつまりユージーン役のジョーニー・デップを見せるための映画ともいえそうです。ジョーニー・デップ人気が異常に高い日本のマーケットをターゲットにしているのも頷けますね。

この映画、水俣市が後援を拒否したそうなんですが、その理由が最高でした。

「制作意図が不明」

こんなにこの映画を的確に表した言葉はほかにないと思います。本当に意図が分からないからね。

コメント

  1. ダダリオ より:

    評価サイトでの評価が高いのでちょっと気になってたんですがこんな出来なんですね。

    >ところどころにわざとらしく漢字表記がされていて、病院に漢字でそのまんま「病院」とだけ書いてあったりするからね。病院名なしかよ。

    おバカアクション映画ならともかく実話ベースの作品でこれはアウト・・・というか馬鹿にしてるとしか思えません。

  2. きのこ食べ過ぎ より:

    「制作意図不明」というタイトルで、ブラックコメディー映画だと思えば。

  3. 福中秀幸 より:

    馬鹿にしようと書けば、沢山アラはでてくるもの。要はその映画を観た人の個性というか性格によって捉え方が変わってくるんだなぁとこの記事を読んで思いました。
    ブログタイトルにあるように、「ただ馬鹿」にしたいだけなのかなぁとw

    口直しにはこちらのブログをどうぞ↓

    【 写真家「ユージン・スミス」から紐解く、人間としての生き方とは? 】
    https://hungry-life.com/what-is-the-way-of-life-as-a-human-being-unraveled-from-the-photographer-eugene-smith/

  4. 板井賢二 より:

    ネガが戻って来たのは、ユージンの現像所の火事が、真田広之の率いる一派による放火だからだと思います。明確には示されてはいませんが、火事現場を目立たないように見に来た真田広之の1シーンが、それを示唆していると。
    放火の意図は、反対運動の主体が弱小な自分達から世界的に有名なユージン達にシフトすることをおそれ、それを阻止するためかな。
    とても穿った見方ですが、ありかと思いまして。

  5. yumiyumi より:

    映像が素晴らしかったです。
    「青いパパイヤの香り」の撮影監督だったんですね、懐かしい!
    できれば日本で撮って欲しかった、漁港や水俣市の描写がもう少しあればなぁ。
    低予算なのでしょう、エキストラの子どもがハーフだったり、、と。
    音楽も久しぶりの坂本節。
    画にぴたっと合わせてくれてさすがでした。
    ユージンがこのミナマタをどうとらえてたのか?がボヤける映画になっていましたが、役者も皆良かったです。

  6. Scorpion-Sena08 より:

    映画男さんの文句のおかげで面白い映画に何が欠けているのか明確になるんで、割と有難いです!w

  7. ただ文句に文句がいいたくて! より:

    邦画であればご指摘もなるほどですが・・・
    カテゴリーとしては洋画なのでそこまで細かく気にしなくていいように思います。
    確かに子役のところはアングルを変えるとかぼかすとかしてほしかったですけどね。

    それと題名こそ「MINAMATA」ですが実際にはユージンのが水俣で体験したことを作品にしていありますからストーリー的にも楽しめましたよ。
    MINAMATAだから水俣病の話だと短絡的に考えてしまうと不満も出ますよね。

    あとメインキャストさんの英語力の問題。
    これはまず監督やジョニー・デップと刺しで話せることが条件だったんじゃないでしょうか?
    そして作中の英語での会話、これは日本人だとあの当時片田舎のおっさんたちがあんなに流暢に喋られるはずがないだろうって思う人いるかもしれませんが日本以外の方はそんなこと気にしちゃあいませんよ、きっと。

    ということで私は星4つ付けさせていただきます★★★★☆

  8. 写真愛好者 より:

    私はいい映画だと思いましたよ。写真の持つ意味がわかって興味深い。セルビアでロケしてますね。この内容では、水俣市は嫌がるだろうが、外国人は忖度しないから、面白い映画が作れる。そうそう、ドキュメンタリーでない映画は全て fake ですよ。

  9. Miyu より:

    私は、残念ながらこの映画を観たことがないのでコメントのしようがないのですが、母が水俣市出身です。なので、幼い時からしょっちゅう水俣の実家には冠婚葬祭・年忌法要があるたび、連れて行かれました。なんかコメント読めば好評価もあればそうではない評価も沢山ありましたね。皆さんのコメント読めば、水俣臭さと言うか本当の水俣の人々を含め、ちょっと残念な気持ちになりました。昔から真田宏之さんのファンでしたがYouTubeで見る限り、熊本弁がいささか違和感がありました。水俣弁ならば私の方がもっと上手に話せますよ。笑