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ヒルビリー・エレジー郷愁の哀歌は残念な家族の不幸自慢物語!感想

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この記事は 約5 分で読めます。

きつい家庭に生まれた息子が頑張って名門大学に入り、成功の階段を上っていく人間ドラマ。インパクトはあるけど、見ていて楽しい話ではないです。55点

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ヒルビリー・エレジー郷愁の哀歌のあらすじ

J・D・ヴァンスは少年時代、いじめに遭ったこともあったが、家族が駆けつけてくれていじっめこたちから守ってくれた。彼の家族は粗野で乱暴で理想の家族とはほど遠かったが、身内を守るということに関しては徹底していた。

あれから14年後、J・D・ヴァンスは名門大イエールの法律学部に通いながら、3つの仕事を掛け持ちしていた。そんな中、法律事務所のインターンの仕事を得ようとJ・D・ヴァンスはいくつか面接を受ける予定だった。

ところが大事なときに妹から電話がかかって来て、母親がヘロインの過剰摂取で入院したことを告げられる。J・D・ヴァンスは面接を取るか、家族を取るか天秤にかけ、かつて母親との思い出を振り返っていく。

ヒルビリー・エレジー郷愁の哀歌のキャスト

  • エイミー・アダムス
  • グレン・クローズ
  • ガブリエル・バッソ
  • ヘイリー・ベネット
  • フリーダ・ピントー

ヒルビリー・エレジー郷愁の哀歌の感想と評価

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」、「ダ・ヴィンチ・コード」、「ビューティフル・マインド」、「バックドラフト」などの作品で知られるロン・ハワード監督による実話ベースの家族ドラマ。2021年アカデミー賞助演女優賞にノミネートしている作品です。

残念な母親のもとに生まれ、タフな少年時代を送ったJ・D・ヴァンスの自伝『ヒルビリー・エレジー』を基にした物語で、主に家族がトラブルに見舞われる様子を見所にしています。

いわば家族不幸物語ともいえる内容で見れないことはないけど、大変だなあ、という感想しか抱かなかったです。

こんな家庭環境から俺は這い上がったんだぜっていうサクセスストーリーにしたかったんでしょうが、貧困や劣悪な環境から努力で抜け出していく部分にはほとんど時間を割いておらず、話の9割が家族喧嘩になっていて正直きつかったですね。家庭内暴力を延々と見せられてもね。その点では「ハニーボーイ」に近かったかなあ。

不幸な話、つらい話こそ、ユーモア交じりに語らないと不幸自慢っぽくなるんですよ。ネガティブな環境の中でも一生懸命勉強して名門大学にまで行った素晴らしい話なんだから、もっとポジティブな部分を取り上げてもいいですよね。むしろそこにフォーカスしないと映画化する意味がないんですよ。これじゃあただのヘロイン中毒の母親によるDV物語じゃないですか。

また、ひどいのは母親だけじゃなく、祖父母もかなりのDV夫婦だったみたいでしっかり家系に受け継がれてるっていうのが悲しいですね。おばあちゃんなんておじいちゃんに火をつけてたからね。やることがいちいち極端なんだよね。警察行けよって。

おばあちゃんもおばあちゃんで口は悪いし、ヘビースモーカーだし、髪の毛は汚いし、通常時の表情がすでに怒ってるもんね。日本にもああいうおばちゃんいるよね、パンチパーマの。

そのおばあちゃん役のグレン・クローズがアカデミー賞にノミネートしていますが、演技は普通に見ごたえありました。上品な役も下品な役も両方できるのはさすがですね。

それに対し、母親役のエイミー・アダムスはちょっとこの役には若すぎましたね。若い時代のときは彼女でもいいけど、息子娘が大人になってからはメイクで老けさせようとしていたけど、若いままでしたよね。10代の時に産んだとしてもこの二人が親子ってさすがにないかなぁ。

それにしても母親が麻薬中毒で、男をとっかえひっかえにして、その度に引っ越してみたいな生活はきついですねぇ。それで気に入らないことがあったら喚き散らし、暴力を振るい、警察沙汰になるみたいなそんな母親を見捨てない息子と娘はすごいですねぇ。

普通だったらグレる環境だけど、よくあの中で二人は立派に育ちましたねえ。自分の家族を反面教師にして必死で頑張ったんでしょうね。僕なら速攻で縁切るけどなあ、あんな家族。

J・D・ヴァンスの恋人のウーシャも優しい子でしたね。自分の彼氏が実家に帰って、その理由を聞いたら、「お母さんがヘロインの過剰摂取で入院したから」って聞いたら今後の付き合い方考えてもおかしくないですよね。彼女もまたJ・D・ヴァンスを見捨てず結婚までしたんだからすごい絆だなあ。

二人の関係を見ていてふと、高校時代に僕が初めて付き合った女の子のことを思い出しました。電車に乗っているときその子が何気ないタイミングで「私のお父さん、悪い人なんだよねえ。今刑務所に入ってて」って突然言い出したんですよ。

何事かと突っ込んで聞いてみたら麻薬絡みで捕まったらしく、数年服役しているとのことでした。もちろんだからといって別れはしなかったけど、いきなりヘビーなの来たな、とびびってしまった記憶があります。自分の家庭環境も決して自慢できるものじゃないけど、家庭環境って大事だよねぇ。

コメント

  1. きのこ食べ過ぎ より:

    「フォーカスする部分が全然おかしい」には完全同意。
    吉野家に行ったら、紅ショウガ好きの店員に「紅ショウガ7割・牛丼3割」のマゾ飯を提供された様な印象。