ストーリーが退屈で、セリフが絶望的につまらなく、これほど話が頭に入ってこない映画も珍しいです。にも関わらず2時間を超える長尺っていうのが最悪でした。8点
Mank/マンクのあらすじ
1940年、監督であり、脚本家のオーソン・ウェルズは次回作に向けてハーマン・J・マンキーウィッツを起用する。ハーマンはそのとき交通事故で脚を骨折し、ベッドで寝たきり状態だった。
それでもハーマンは寝ながら秘書に口頭で内容を伝えて脚本を書かせていく。その物語の主人公は、新聞王として知られるウィリアム・ランドルフ・ハーストとそっくりだった。
一方、プロデューサーのジョン・ハウスマンはハーマンの書く脚本に不安を抱いていた。ハーマンの弟ジョセフ・L・マンキーウィッツは、ウィリアム・ランドルフ・ハーストを怒らせるのではないかと心配した。
ハーマンがウィリアム・ランドルフ・ハーストと知り合ったのは1930年。MGMの映画撮影ロケをふらっと訪れたハーマンに女優であり、ウィリアム・ランドルフ・ハーストの愛人であるマリオン・デイヴィスが彼を紹介したのだった。
ウィリアム・ランドルフ・ハーストはユーモアと皮肉のこもったハーマンを大いに気に入った。それをきっかけにハーマンはウィリアム・ランドルフ・ハーストや彼の取り巻きたちと接近していく。そのときハーマンはその後、ウィリアム・ランドルフ・ハーストをはじめ、ハリウッド中を敵に回すことを知る由もなかった。
Mank/マンクのキャスト
- ゲイリー・オールドマン
- アマンダ・サイフレッド
- チャールズ・ダンス
- リリー・コリンズ
- アーリス・ハワード
Mank/マンクの感想と評価
「セブン」、「ゲーム」、「ファイト・クラブ」、「パニック・ルーム」、「ゾディアック」、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」、「ソーシャル・ネットワーク」、「ドラゴン・タトゥーの女」、「ゴーン・ガール」などで知られるデヴィッド・フィンチャー監督による、ハリウッドと父親にごまをすったゴミ屑白黒映画。2021年アカデミー賞ノミネート作品の一つです。
褒めるべき点は映像や音声を物語の舞台となっている1930, 40年代のクオリティーに意図的に下げた技術的部分のみで、それ以外はダメダメです。なにより娯楽性が皆無で、間違いなくデヴィッド・フィンチャー監督の作品の中で最もひどい部類に入る作品です。
俳優たちの演技も微妙で、主演のゲイリー・オールドマンの話し方がわざとらしく、アル中の主人公を上手く演じたとはとても言えないです。
なぜデヴィッド・フィンチャー監督がこの映画を撮ろうと思ったのか。それは父親のジャック・フィンチャーが生前に書き残したものを映像化したかったからに違いありません。そのため脚本のクレジットはジャック・フィンチャーになっています。
実はこの映画、「セブン」、「ゲーム」が大ヒットした後に一度形にしようと思った作品なんだそうです。それが没になって、20年以上経ってやっと日の目を見たそうです。
それを手助けしたのは資金豊富なネットフリックスで、おそらくネットフリックスはこの映画の製作と引き換えに、今後も複数作品をデヴィッド・フィンチャーに撮ってもらう契約を結んだんじゃないでしょうか。
物語は主人公のハーマンが映画の脚本家に抜擢され、周囲の反対を押し切りながらもメディア王として多大な権力を振るっていたウィリアム・ランドルフ・ハーストをモデルに映画「市民ケーン」を書き上げ、アカデミー賞脚本賞を受賞するまでを描いていきます。
この映画の最大の問題は、楽しむために様々な条件を視聴者に突き出してる点にあります。そもそも「市民ケーン」を見ていないとこの映画の中で起こっていることはチンプンカンプンだし、さらに「市民ケーン」を心底愛していないと、その舞台裏や生みの親のハーマンに到底興味が持てないからです。
もう一つは1930年代と40年代のアメリカとハリウッドの歴史、背景を知っていないと、登場人物の会話にほとんど付いていない作りになっているのが不親切で、正直日本の視聴者でこれらの条件をクリアしている人なんて知ったかぶり野郎かインテリぶりたい奴らかしかいないでしょう。
「君、この映画を理解するには『市民ケーン』をまず見ないとダメだよ。『市民ケーン』というのはだね、世界映画史上のベストワン作品なんだぜ」とか言ってくる奴がいたら、速攻で近くにあるコップの水を顔にぶちまけてくれてOKです。
じゃあ、誰も言わないから僕が言いますよ。
『市民ケーンは名作でもなんでもなく、超絶つまらない』
当時は面白かったのかもしれないけど、今はとても見れたもんじゃないです。そういう意味では名作とは言わないです。
もう一度言うよ。『市民ケーン』はつまらないよ。『市民ケーン』はつまらないし、その恩恵にあやかろうとしたこの作品はもっとつまらないです。
この映画が映画関係者やアカデミー賞審査員に受けるのは分かります。だって彼らの歴史だから。いわば身内受けする玄人映画なんですよ。ああ、こんなのが作品賞獲ったらすげえ冷めるわー。
コメント
観に行きました。
何というか例えるなら、友人に自分の子供を撮ったホームビデオを見せられている様な圧倒的な退屈感がありました。
これはひどかった。
「市民ケーン」が映画史上ベストみたいな説は、自分も大反対ですが、本文中にあるような、”自分的に「つまらない」→だから「名作じゃない」”は、今時中学生でも言わない様な馬鹿な論理ですよ。
「自分の感情が良い意味で動かされた(=例えば感動したとか)」=「これは名作」
「自分はつまらなく感じた」=「これは駄作」
みたいな幼稚な考えから、早く脱却した方がいいと思います。
知性と教養すら無く、頭が悪いと思われますよ。
『市民ケーン』はつまらないし、その恩恵にあやかろうとしたこの作品はもっとつまらないです
誰も言えなかったことを、よくぞ言ってくださいました!
すっきりしました笑
つまらないものは、つまらないって言わないとですよね。
市民ケーンを理解できない低能アンチが何言っても
「ほ~ん」
で終わり(笑)
この映画ははっきり言ってどうでもいいけど、市民ケーンを駄作とか言うのは流石に頭悪い。教養の無さが丸出し。まぁただのアンチコメント製造機に教養なんて求めるのが筋違いなんだろうが。
頭悪いなら市民ケーンのような高度な作品に口出すなと言いたい。それだけ。