新興宗教サイエントロジーの創始者をモデルにした思わせぶりで意味不明な人間ドラマ。肝心なストーリーが面白くないです。26点(100点満点)
ザ・マスターのあらすじ
第2次世界大戦後のアメリカ。アルコール依存の元海軍兵士のフレディ(ホアキン・フェニックス)は、「ザ・コーズ」という宗教団体の教祖ドッド(フィリップ・シーモア・ホフマン)に出会う。
やがてフレディはドッドを信頼し、ドッドもフレディに一目置くように。そんな中、ドッドの妻・ペギー(エイミー・アダムス)は暴力的なフレディを追放するよう夫に進言し……。
シネマトゥディより
ザ・マスターのキャスト
- ホアキン・フェニックス
- フィリップ・シーモア・ホフマン
- エイミー・アダムス
- ローラ・ダーン
- アンビル・チルダーズ
- ジェシー・プレモンス
- ラミ・マレック
ザ・マスターの感想
「マグノリア」、「ブギーナイツ」、「ゼア・ウィルビー・ブラッド」、「ハードエイト」、「ファントム・スレッド」、「インヒアレント・ヴァイス」などでお馴染みのポール・トーマス・アンダーソン監督による退屈でしょうがない作品です。
https://www.tadamonkugaiitakute.com/4118.html
新興宗教サイエントロジーの怪しさと、人々が漠然と抱く好奇心に全く応えられていない駄作で、ダラダラしていて、なんのオチもなく、すっきしないところが「ゼア・ウィルビー・ブラッド」に極似しています。
もういい加減言ってもいいでしょう。ポール・トーマス・アンダーソン監督は一発屋です。「マグノリア」はマグレです。
この映画のしつこさといったらなんでしょうか。意味深なセリフとシーンの連続で、その後なにか起こるのかと思いきや、結局何も起こらず大した意味もなかった、というのがこの映画のゆるぎない法則です。
教祖のドッド(フィリップ・シーモア・ホフマン)とフレディ(ホアキン・フェニックス)が意気投合する共通点がどこにも見当たらず、最後までなんで二人が相思相愛なのか解せませんでした。
二人の演技は文句なしに上手いのですが、それを監督がドヤ顔で視聴者に見せ付けているような印象を与えましたね。「どうだ、この二人のこの演技を引き出せる奴なんてそういないぞ」といった監督の声が聞こえてきそうでした。
新興宗教サイエントロジーについても触れているようで十分に触れておらず、その魅力も怪しさも分からず終いでした。
それはこの映画の主題が「サイエントロジー」についてではなく、「ドッドとフレディのどうでもいい関係」についてだからです。
マイナス度でいうと「おっさん、おばさんがするどうでもいい話を長々と聞かされる」+「ブスな女に無理やり奢らされる」=「この映画を映画館で最後まで見る」という式が成り立つでしょう。
そもそもサイエントロジーを描くのにトム・クルーズやジョン・トラボルタを出演させていない時点でダメですね。ちゃんと出演を打診したのかなあ。オファーすればおそらく二つ返事で引き受けてくれるはずなのに。
それでエンドロール後にトムとトラボルタがカメラの前に現れて視聴者を勧誘するっていうふうにしないと。
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