特に面白くないエンタメスパイドラマ。漫画みたいなスパイものが見たい人しか見ちゃいけないやつです。42点
ドラマ「アレックス・ライダー」のあらすじ
諜報機関MI6のエージェント、イアン・ライダーはニューヨークの起業家マイケル・ロスコーの不審死について捜査していた。マイケル・ロスコーの死後、息子のパーカーが跡を継いだものの、息子の様子がなにかおかしかった。彼はポイント・ブランクという問題児の更生を目的としたフランスの学校に通っていた過去があり、学校から戻ってきたときには別人になっていたのだ。
ある晩、イランはパートナーのマーティン・ウィルバイに呼び出され、ロシア人のヤシン・グレゴビッチと落ち合うことに。ところがマーティンの裏切りに遭い、イアンは殺害されてしまう。
イランの甥のアレックス・ライダーは、自分を息子同然に育ててくれた叔父の死を信じられなかった。イアンの事件はなぜかスピードの出しすぎによる交通事故ということにされていた。安全運転の叔父に限ってそんなことは絶対にしないと思ったアレックスは高校生ながら独自に事件を捜査をすることに。
そして叔父の自動車を見つけ出し、そこで怪しい男たちが事件の証拠隠滅を図っている現場を目撃する。やがてアレックスのスキルに目を付けたMI6は、アレックスを半ば強引にスパイになるように誘い込む。そのときアレックスは初めて自分の叔父のイアンがスパイだったことを知る。
叔父の死の真相をどうしても知りたかったアレックスは、渋々スパイになることに同意する。そして真相の鍵となるフランスの学校ポイント・ブランクに生徒として送り込まれることになる。
ドラマ「アレックス・ライダー」のキャスト
- オット・ファラン
- スティーヴン・ディレイン
- ヴィッキー・マクレア
- アンドリュー・ブーチャン
- ブレノック・オコナー
ドラマ「アレックス・ライダー」の感想と評価
イギリスの大ヒットスパイ小説を基にした実写シリーズ。ごくごく普通の高校生がひょんなことから諜報機関にスカウトされ、叔父の死の真相を探るため潜入捜査を行うスパイスリラーです。
元ネタの小説はグラフィックノベルにもなっていて、それゆえに同シリーズも話の展開がいかにも小説的、漫画的なのが特徴です。見れないシリーズじゃないけど、どちらかというと子供向けで、大人がマジで見る内容ではないです。
まず、現在社会で高校生がスパイになる、という時点でいかにもフィクションですよね。その世界観に付き合えるかどうかが鍵となりそうです。
簡単にいえば、非現実的な設定のもとに成り立っているお話で、スパイはスパイでもリアリティーを追求した本格的なものではなく、フィクション丸出しの「ANNA/アナ」とか「アトミック・ブロンド」とかと同類のエンタメ作品です。主人公が女性スパイから男子高校生に変わっただけだからね。
主人公の高校生アレックスは空手の使い手で格闘に長け、針金一つでどんな鍵をも開けてしまうスキルを持ち、拷問にも難なく耐えることができる、というバカみたいなキャラになっていて、スパイとしての資質がありすぎるのかいけません。
そうかと思えば、急に普通の高校生のようにアホになったり、弱弱しくなったりするから能力や行動に一貫性があまり感じられないです。空手もすごい強いのかと思ったら、急に女にやられたりするからね。どっちだよって。
そんなアレックスは多くの殺人事件と関連があると考えられているフランスの特別学校ポイント・ブランクに問題児を装って生徒として入学することになります。しかしその学校も雪山に囲まれた場所にあったり、武装した警備員に監視されていたり、内部で極秘活動が行われているにも関わらず、逆に目立ってしまっているのが笑えますね。
また、そもそも叔父の死の真相を突き止めるのが話の目的だったはずなのに、途中からポイント・ブランク、あるいはその裏にある悪の組織の陰謀を探るみたいな話に変わっていくことで論点がずれていくのが気になります。
本来、アレックスからしたら叔父の死の真相だけが大事なはずなのに、途中から仲間を助けることに必死になって、叔父のことは二の次になるのがバカですねぇ。
自ら行かなくてもいい学校に潜入して、そこから脱出するのに知恵を振り絞るアレックスの姿は間抜けでしかなく、だったら最初から潜入しなきゃいいじゃんっていうストーリーでした。
またあんなに命がけのことをしたのに結局叔父の死の真相が分からないまま、というのが拍子抜けします。なにより諜報機関のくせに情報管理が甘すぎで、アレックスがスパイであることを家政婦から友人までみんなが知ってるんだから、もはやスパイじゃないよね。脚本に問題ありすぎだろ。
シーズン1は全てシーズン2に話をつなげるための長いフリでしかなかったです。シーズン1の問題をシーズン1内で解決しないところにも嫌悪感を覚えました。
それでもダラダラとエンタメスパイものが見たい人には暇潰しにはなるでしょうが、そうじゃない人にとっては時間の無駄になるのは避けられないでしょう。
コメント
主人公アレックスが強い正義感と高い身体能力で活躍するのが魅力なんでしょうけど、イギリスのプロの大人の諜報員はこんなにバカなわけないですよね。
高校生に簡単に不意をつかれたり、やること全てが後手後手で一向に活躍する気配がない諜報員たち。
アレックスを学校に潜入させておきながら、連絡ないことを心配することも無くアレックスに危険が迫ってることに気付きもしない。
その頃あの拷問したチームは一体何をしてるんでしょうね。
一緒に住んでる家政婦も足を引っ張ることはあっても助けることはない。挙句にアレックスの言ってることを信じてくれない時さえある。
困り果てて1人で調べてせっかく諜報員に情報教えてあげてるのに相変わらず無能な局長以下いつも部屋で不毛な会話してるだけ
スカッとする活躍を見たいのにアレックス以外の登場人物にイライラしてしまい残念な感じ
バカすぎましたね