間抜けな男女のやり取りをふふふと笑って楽しむ娯楽映画。記憶には残りませんが、気軽に見れる作品です。58点
奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガールのあらすじ
奥田民生の飄々と生きる姿に憧れを抱くコーロキはライフスタイル雑誌の編集者として働くことになる。職場はオシャレで、気のいい人たちが働いていた。
ある日、コーロキは先輩のヨシズミに連れられて取材先に行くと、天海あかりと出会う。天海あかりは美人で、キラキラと輝いていた。
たちまち彼女に夢中になったコーロキだったが、仕事で天海あかりに無茶な要求をされた末にライターと揉めて炎上事件を犯してしまう。
しかし職場の仲間はコーロキを責めずに温かく事を収めてくれた。それをきっかけに天海あかりもコーロキを見直し、いつしか二人はデートするようになった。
コーロキの望みが叶ったかと思われたが、その日からコーロキは天海あかりに散々振り回されるようになる。
奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガールのキャスト
- 妻夫木聡
- 水原希子
- 新井浩文
- 安藤サクラ
- 天海祐希
- リリー・フランキー
- 松尾スズキ
奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガールの感想と評価
「モテキ」、「恋の渦」、「バクマン。」、「SCOOP!」、「SUNNY強い気持ち・強い愛」の大根仁監督による、奥田民生になりたい雑誌編集者の男が、気まぐれ女に振り回されるコメディ恋愛ドラマ。
なんてことのない平凡な恋愛劇だけど、水原希子のぶりっ子演技がはまっていて、そこそこ見れます。
爆笑するタイプの作品ではないし、登場人物に共感するタイプの作品でもないですが、いるいる、こういう奴って思いながら楽しめますね。
内容はタイトルのまんまで、奥田民生のように自然体で生きたいと願う男と、男を狂わせる思わせぶりな女が恋愛ごっこを繰り広げていきます。
そこに先輩の編集者が絡んで来たり、挙句の果てにはもう一人男が割り込んで来たりと、一人の女をめぐって男たちが醜い争いをする様子がコミカルに描かれています。
恋愛エピソードのほかには編集者の仕事の描写が多く、個性の強いライターとのやり取りをネタにしていてちょこちょこ笑えます。リリー・フランキー扮する倖田シュウみたいなライターいそうだもん。
倖田シュウのワードのチョイスが、いちいち鼻につくのがいいですね。来客に水を出すとき、「はいどうぞ、目黒区の水道水です」とかわざわざいったり、あのうざさはなかなかリアルでした。
一方の恋愛エピソードは、急に連絡が途絶えたり、自分の思い通りにならないと気分を損ねたりする気難しい美女に、主人公の青年が手玉に取られていく状況がなんとも滑稽で、二人してチュッチュしながらキャッキャ言い合ってる最高のひと時と、別れたくない一心で取り乱している絶望の時のギャップがいいですね。
水原希子の多すぎるキスシーンがもはやギャグになっていて、その割にはちゃんとディープキスしたりして頑張っていましたね。
「ノルウェイの森」のときから比べると、大分演技ができるようになっているし、この役はかなりのはまり役でした。
水原希子扮する天海あかりのキャラは、おそらく女性から見たら憎たらしいんじゃないでしょうか。男の前では色目を使って、声の調子を変えて、いい子ぶる。でも女子の前では下品になってまるでキャラが違うというのは現実でもよくありそうですね。
でもバカな男はああいうのにまんまとはまっちゃうんですよねぇ。そもそも内面なんて最初から大して見てなくて、単純に可愛いから惚れちゃうんだから。
そしてそんなバカな男たちが聞きたいことを天海あかりははそのまま言ってあげて、夢を見させてあげるんだから、あながち魔性の女ではないですよね。むしろ優しいよな。
全体的にそこそこ面白かったんですが、不思議と見終わった瞬間、話の詳細を忘れてしまうのはなんなんでしょうね。さっき見たばかりなのに妻夫木聡があたふたしている姿と水原希子のツンデレの姿しか思い出せません。
こういう娯楽オンリーで勝負する映画の場合、それこそ視聴者を爆笑させるぐらいじゃないと、たとえ面白くても記憶には残らないですよね。
ところで奥田民生は一体なんだったんですかね。BGMに使われたぐらいで、あんまりしっくりこなかったかなぁ。タイトルにするぐらいだった本人がカメオ出演しても良かったんじゃないかなぁ。じゃないと、奥田民生のところをほかのアーティストに置き換えても全然行けちゃうよね。なんなら千昌夫でもいいじゃん。
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