派手な格好をしたギャルたちがギャーギャー喚くだけの話で、見せ場がポールダンスしかない残念な映画。25点(100満点)
ハスラーズのあらすじ
ドロシーは、ニューヨークのストリップクラブでデスティニーの源氏名でストリッパーとして働いていた。彼女は自分の生活費はもちろん、自分を育ててくれた祖母の面倒まで見なければならなかった。
ある日、ドロシーはゴージャスなストリッパー、ラモーナのパフォーマンスを目の当たりにして感激する。ラモーナが舞台に上がれば客たちは興奮し、チップの山ができた。
ドロシーはラモーナに接近し、踊り方や男性客の誘惑の仕方まで手ほどきを受けることにする。
二人はすぐに打ち解け、コンビになってウォール街で働く金融マンたちを相手にストリップで大金を稼いでいった。
ところが2008年にリーマンショックが起こると、事態は一転する。ストリップクラブからは金融マンの姿は消え、ストリッパーたちは若いロシア人が多くを占めるようになる。
やがてドロシーは結婚を機にストリッパーを辞め、娘を出産した。しかし結婚生活は長くは続かなかった。仕方なくかつてのストリップクラブに戻ると、そこでラモーナと再会した。
ところが昔のように稼げないことを悟ったラモーナはドロシーに金持ちの男をバーなどでひっかけて、飲み物にドラッグを混入させ、クレジットカードで大金を使わせる犯罪スキームを持ちかける。
これが見事にはまり、次々と大金が舞い込むようになったドロシーとラモーナだったが、二人が警察に逮捕されるのはもはや時間の問題だった。
ハスラーズのキャスト
- コンスタンス・ウー
- ジェニファー・ロペス
- カーディ・B
- キキ・パーマー
- ジュリア・スタイルズ
- リリ・ラインハート
ハスラーズの感想と評価
ローリーン・スカファリア監督による、ニューヨーク誌に掲載された記事を基にした実話ベースの犯罪ドラマ。
ストリッパーたちがキャーキャー言いながら詐欺事件を犯し、やがて警察に逮捕される自業自得な話で、ヒロインが自分の悪行をやれ生活が苦しかっただの、やれ仕事がなかっただの、と正当化しまくる内容に終始しています。
50歳を過ぎたジェニファー・ロペスがストリッパー役で登場し、セクシー衣装に身を包んで、ポールダンスを踊ったことでも話題になった作品です。
しかしストリッパー役にも関わらずジェニファー・ロペスはもちろん、ヒロインのコンスタンス・ウーも脱がないし、特別セクシーなシーンもないので男性視聴者はあまり期待しないほうがいいです。
ときどき女優でいるけど、わざわざストリッパー役を受けておいてなんで脱がないんですかね。それって仕事したうちに入るの?
それなのにジェニファー・ロペスがいい歳して頑張ったみたいな評価を受けてるのが全然分からないんですよ。演技も大したことないし、ポールダンスができればいいのかよって。
犯罪ドラマの中でも系統としては、「運び屋」に近いものを感じましたね。表現の仕方で犯罪者がこうも見事に美化されるのか、というのを見せてもらいました。
特にヒロインが記者からインタビューを受けているシーンは正当化に次ぐ正当化の連続で、まるで男たちを騙してきたドロシーが被害者かのように描いていたのには違和感しか覚えません。
男たちの飲み物にドラッグを混ぜて、クレジットカードを盗んで、限度額マックスまで使わせるって結構悪いことしてると思うんだけど、ゴリゴリの計画犯罪を犯しておきながら、涙ながらにドロシーがそれを語ってる意味が分かりません。まだ一切半生の色がないラモーナのほうが好感が持てますね。
それなのにあわよくばドロシーを社会の被害者、あるいは性的搾取の被害者的な立場で描こうとしているところがあって気持ち悪かったです。もしかしたら元ネタの雑誌記事がそういう視点で書かれてるんですかね。
どうせならインタビューでも堂々と、「あんなゲスな男たちは騙されて当然なんだよ。ただの豚なんだから」ぐらい言ってくれればいいのに、そうじゃなしに涙を流しながら「被害者の男性たちのことは気の毒に思う」とか言うのが余計に腹立ちますね。
ちなみにヒロインのモデルになったのはこの人、ロージー・ケオです。
こんな形でインタビューで受けて、笑顔で平然と犯罪について語っているところから見ても、そもそもヒロインのモデルがかなりずれてますよね。
驚くことに最後に流れてくるテロップによると、ドロシーもラモーナもあれだけ金を騙し取ったのに実刑を食らわなかったそうですね。どんな法の解釈でそうなるんだろう。
こんなふざけた話ですが、ラストに一度だけラモーナが明言を放ちます。
「この都市、いやこの国自体がストリップクラブみたいなものよ。お金を投げ捨てる者もいれば、(お金のために)ダンスする者もいる」
これをドヤ顔でいうところがいいですね。お前みたいな奴が偉そうに言うんじゃねえよっていう話ですが。
コメント
色々な場所でこの映画の感想を見ていると、男は酷評、女は痛快、のパターンになっているのが面白いですね。
普段騙される女が悪いと言っていた口で、男を騙すなんてと唾吐いてる姿が滑稽。