これを見て泣いてる人が世の中にいるかと思うと、ただただぞっとする恋愛映画。下手な演技、不自然すぎる脚本、使い古しのストーリー展開が見たければ見たらいいと思います。8点(100点満点)
君は月夜に光り輝くのあらすじ
高校生の岡田卓也はクラスメイトに頼まれて、入院中の渡良瀬まみずのところまでクラスの寄せ書きを持って行くことになる。
渡良瀬まみずは発光病と呼ばれる不治の病を抱えていた。岡田卓也は渡良瀬まみずと一度も会ったことがなかったが、初めてのお見舞いで意気投合し、彼女のことが気になりだし、それからも度々病院に通うようになる。
二度目のお見舞いで岡田卓也はあろうことか、渡良瀬まみずが大事にしているクリスタルのオルゴールを割ってしまう。
そのお詫びとして岡田卓也は渡良瀬まみずの願いを代わりに叶えて実行し、彼女にその感想を聞かせてあげるのだった。
渡良瀬まみずは岡田卓也と知り合ったことで活き活きするようになり、もっと生きたいと強く思うようになる。
君は月夜に光り輝くのキャスト
- 永野芽郁
- 北村匠海
- 甲斐翔真
- 松本穂香
- 今田美桜
- 優香
- 生田智子
- 長谷川京子
- 及川光博
君は月夜に光り輝くの感想と評価
「君の膵臓をたべたい」でお馴染みの、安っぽい感動ポルノを作らせたら右に出る者がいない月川翔監督による、怒りと失笑しか湧いてこない世にも恥ずかしい物語。佐野徹夜による同名小説の映画化です。
「君の膵臓をたべたい」の続編かと思うぐらい、プロットと演出の仕方が全く同じで、ヒロインの病名を変えただけの映画です。
例えばこんな設定がかぶってます。
- 高校生なのに重病持ち
- 恋人が余命わずか
- 男子がシャイで女子が積極的
- 病人のために恋人が願いを叶えてあげる
- ラストで主人公が死ぬ
っていうか最近の闘病ものって全部これにあてはまらない?
さらにひどいのは、ヒロインには死ぬまでにやりたいことリストがある、という「死ぬまでにしたい10のこと」のネタを丸パクリしてるところで、それも自分で実行するのではなく、恋人に実行させてその感想を聞いて楽しむ、という意味不明な展開になっています。
例えばヒロインが「死ぬまでに一度でいいからジェットコースターに乗ってみたい」といえば、男の子が一人で遊園地に行き、ジェットコースターに乗ってきて、ヒロインが「たらふくパフェが食べたい」といえば、男の子が代わりに食べてきて、その感想を聞かせるという流れです。何が楽しいんだよ、それ。
そもそもの話、ジェットコースターに乗ったことがないって何歳から病気だっていう設定なわけ? 生まれつき発光病なの? ピカピカで生まれて来たってこと?
パフェぐらい、いつでも食べたらいいじゃん。どうせ余命わずかなんだから好きなもの食べて死んだらいいのに、それを他人に食べさせて楽しむ私っていう自己陶酔ストーリーの気持ち悪さといったらないね。
もし、一度でいいから男に抱かれてみたい、っていう願いがリストの中にあったら、あの男の子は代わりに抱かれに行くのかなぁ。そこまでやるんだったら見直すけど、中途半端なんだよね。
だって、離婚したお父さんに離婚の理由を聞いてきてって言われて本当に行くからね。普通断るでしょ。
お父さんもお父さんで、知らない高校生が家まで離婚の理由を聞きに来て、「偽装離婚」だとか普通に答えちゃってるし、登場人物がもれなく馬鹿なのが救いようがないです。
偽装離婚した理由は、会社がつぶれて自己破産し、娘の治療費を残すために形式上離婚しただけなんだそうです。
そして取り立て屋にバレたら娘の治療費が払えなくなってまずいから、お父さんはもう娘には会えない、とかいう滅茶苦茶なロジックを押し付けてくるのにはびっくりしました。
だいいちなんで自己破産が成立してるのにまだ取り立て屋が来るんだよ。まじでこんなストーリーについていける人いるの? やばいな日本。
お母さんはお母さんで、娘の好きな子がお見舞いに来たら、「ストレスになるからそっとしておいて欲しい」とか謎の冷たい態度を取るし、なんでいちいちあえてリアリティーから逸れようとするのか、理解に苦しみます。
なんでもいいけど、発光病ってなんだよ。「君の膵臓をたべたい」は膵臓の病だったのに対し、この映画は架空の病気がネタだからね。
あまりにも闘病映画が増えすぎたせいで、そろそろ癌や心臓病という誰もが知る病気では映画の題材として弱くなってきたのでしょう。
その対応策がなんと実在しない病気を創り上げる、というなんとも苦しい選択をしてるんですよ。
それも発光病とは皮膚が発光し、その光は死が近づくにつれて強くなる、などというホタルのような症状らしく、もう笑うしかないですね。
「この光具合を見た限りでは余命1ヶ月ですね」とかお医者さんが言うのかな?
「先生、私、そんなに光ってません。こう見えてまだまだ光ろうと思えば光れるんです」
こんな会話があればまだ面白かったのにね。
皮膚が光る、などと言ってたので最後は体中からビームでも放つのかと楽しみにしてたんだけど、ヒロインの皮膚は光るどころか、下手なメイクで顔を青白くしただけで、特別痩せることもなく、ヒロイン役の永野芽郁は病人の役作りをしないまま終わっていきます。
それとも光るってこのシーンのことを言ってたの?
満月の日にしか光らないってこと? 死ぬ間際が一番光るんじゃないの? なんでこのときは光ってないの?
こんなこというの生まれて初めてだけど、もっと光れよ。なんだその光り方は。
コメント
光り方についてのダメ出しに吹いて鼻水出ました。
宣伝してた時からタイトルの寒さに恥ずかしすぎてマジ勘弁…と一層テレビ観なくなりましたが、映画男さんのレビューネタとしては非常に美味しい映画だったと思います。前作がそこそこヒットしたので作った感満載ですよね。役者の子達も今が旬だからってことで、ただ事務所に言われてボーっと出てるだけのように見えて、日本のショービズ業界がほんとエグいなと思います。
こう言う系は中学生が初めて友達同士でイオンとかに観に行く映画としてはちょうどいいんですかね。こう言うのにハマる女子とは多分、絶対に親友にはなれませんけど。
これからも面白い映画をたくさん教えて下さいね。応援してます。
こんな映画ばかりで邦画はほんと困りますね。タイトルですでに恥ずかしい作品が多いですよね。見ていてイライラしました。
観てないけど、光り方のダメ出しで爆笑、やられた!
発光病の患者が光るのは月の光に照らされた時だったかと思います。
なので、日中やカーテンを閉めた夜の病室では光らないかと。
個人的に、君の膵臓をたべたいが「生」の輝きを描いているのに対して、君は月夜に光り輝くは「死」の輝きを描いているように感じました。
高校生が高校生向けに作った映画ですね。
若返りたくて、見ました。勿論、キミスイも。
十数年前は、やはり若返りたくて、セカチューを見ました。
結果、若返りませんでした。
逆に年取りますね。
頭が硬い。
The中年オジサンの感想だな。
原作を読んでからつべこべ言って欲しいです。
原作と映画とでは全然違いましたし、原作の方が感動します。
原作の方は佐野徹夜さんという方が書いていて、映画の監督とは全くの別人ですので監督や脚本の方に設定の文句を言うのは違うと思います。
修正したい所が多々あったのでここで書かせていただきます。
①光り方については私もしょぼいなとは思いましたが、あれはメイクではなく編集です。メイクと編集の違いを勉強してみては。
②まみずは外出禁止が出されているのと病院側がまみずを使って発光病の治療法を見つけようとしています。ですから映画男さんの言われている「パフェくらいいつでも食べたらいい、どうせ寿命わずかなら好きなもの食べて死んだらいい」なんてことは決してしてはいけないことです。治療法を探すのに影響が出ますしね。何回も作品を見返してみては。
③タイトルもう一度読み直してはいかがでしょうか?
「君は月夜に光り輝く」
発光病は月に照らされて光るんです。病室の中で光らないのは当たり前ですしピカピカで産まれてくることもありません。理解力を付けてから映画を見てください。
最後に「やばいな日本」や「理解に苦しむ」といった言葉を書かれていましたが私が映画男さんに言いたいのは「やばいなこいつ」と「このブログ、理解に苦しむ」という言葉です。
長々と失礼しました。