分かりやすく作ってあるハリウッドホラー。そんなバカなというストーリーが続き、それほど怖くはないものの、時間潰しにはいい作品です。51点(100点満点)
映画パーフェクションのあらすじ
シャーロットは才能溢れるチェロの演奏者。しかし母親が病気になったのを理由にボストンの有名音楽学校を辞めざるを得なくなる。
数年後、母親が亡くなり、シャーロットは上海で音楽学校の恩師アントンと再会する。アントンはそこで新たな才能溢れる少女たちのコンテストを行っていた。
シャーロットはそこで学校一のチェロ演奏者リジーと出会う。リジーはかつてシャーロットに憧れを抱いていたこともあり、二人はすぐに意気投合し、肉体関係になる。
翌日、リジーはひどい二日酔いに襲われ、シャーロットに言われるがままに薬を飲み、体調が優れないまま二人で中国の田舎へに旅行に行くことにする。
しかしリジーの体調は見る見るうちに悪化していき、バスの中で嘔吐し、やがて発狂してしまう。そのせいでバスから降ろされた二人は、仕方なく病院まで歩くことに。ところが次の瞬間リジーは体中に虫が這いまわるような感覚に襲われる。
映画パーフェクションのキャスト
- アリソン・ウィリアムズ
- ローガン・ブラウニング
- スティーヴン・ウェバー
- アライナ・ハフマン
映画パーフェクションの感想と評価
ネットフリックスがお届けする、リチャード・シェパード監督による復讐系ホラー。ものすごく怖いわけではないですが、ストーリーに捻りとサプライズとオチがちゃんとあって、なんとか形にしている作品です。
どちらかというと恐怖よりも娯楽性に力を入れたホラーで、ちょっとした気持ち悪さとグロテスクさとエロティックさをほど良くミックスした演出になっています。
物語の主人公は、かつて天才チェロ演奏家として、もてはやされていた女性シャーロット。彼女には精神病を患っていた過去があり、腕には自傷行為の傷が見られます。
そんなシャーロットは母親の病気をきっかけに音楽の世界から長い間離れていましたが母親の死後、健康を取り戻したことを機に音楽学校の恩師と連絡を取ります。
そしてまた音楽の世界へと復帰するかと思いきや、実は自分を苦しめた人々へ壮絶な復讐を計画していた、というのがストーリーの流れです。
悪役が二転三転し、何度かひっかけシーンがあって、若干うざいです。ところどころで時間を巻き戻しながらネタバレ解説が入り、その度に「なんだよ、そういうことかよ」と思わせるはずです。そして最後に本当の復讐の目的が明らかになる、といった構成になっていました。
巻き戻しシーンは同じ話を何通りかのエピソードにして見せるループ系ホラーのようにも思わマしたが、ストーリーを解説するために巻き戻して視点を変える効果があり、ループさせなかったのが救いだったと思います。だってループ系のホラーってつまらないからね。
ただ、主人公がいくらなんでもそこまでしなくてもよくない?っていうおせっかいな人助けをしたり、音楽学校の闇がいかにもホラーっぽいネタになっていて、リアリティーはありませんね。
もう少しミスってたらB級ホラーと呼んでもおかしくないぐらいのレベルではあるものの、なんとか映像や演技のレベルで見れる作品に仕上がっていました。
ちなみにヒロインは、「ゲット・アウト」で主人公の恋人役を演じたアリソン・ウィリアムズです。彼女がローガン・ブラウニング扮する黒人女性チェリストとレズプレイをするシーンまであります。
あの下りにしても特別必要だとはいえないでしょう。でも視聴者を飽きさせないために入れてるんでしょうね。
いまだに中国のことをまるでアフリカの貧困国かと思ってるかのような描写があったり、設定のいい加減さやステレオタイプっぷりは相変わらずです。そもそも序盤の舞台を中国にしなければいけない理由もなかったんじゃないかなぁ。
一方でラストの締めくくり方は、まるで日本の都市伝説や怪談話のようで、物好きな人は気に入るかもしれませんね。ちょっとだけネタバレしちゃうと、いわゆるダルマ系のお話です。
子供のときにはあの手の話にはゾッとして冷や汗をかいた記憶があります。しかし不思議と大人になると、あまり恐怖が後に残りませんね。もっとリアリティーがあったら別なんだろうけど。
コメント
あんな回りくどいことして、手をぶった斬らせなくても他の方法絶対あった気がしますが、今となってはもうあの方法がベストとしか思えないですねw
ラスト、2人で無い手を補いつつのチェロ演奏には笑っちゃいました。
あれで一儲けできそうですね。
ツッコミどころ満載、コメディのようでしたが、なんだか見れちゃう息抜きにはいい作品でした。
アリソン・ウィリアムズの出演作品ってどれも独特ですよね。
コメディーホラーって感じの新ジャンルでしたね