いまひとつ面白味に欠ける韓国映画。見れないことはないけど、興奮度は少な目です。46点(100点満点)
守護教師のあらすじ
田舎町の女子高の教師として赴任することが決まったギチョルは学校に着くと、学費を滞納している生徒たちから集金する仕事を言い渡される。
女子生徒たちと接触するうちにギチョルは、生徒の一人ユジンが行方不明になった同級生を探していることを知る。
ユジンの同級生は不審な経緯で行方不明になったにも関わらず家出とみなされ、警察もまともな捜査をしていなかった。
ギチョルが家族と話して警察に正式に届け出を提出させると、学校からは事件に関わるなと止められた。そんな状況を見てギチョルはこの町のいびつな構造に気づいていく。やがて生徒のユジンまで何者かに連れ去られそうになる。
守護教師のキャスト
- マ・ドンソク
- キム・セロン
- イ・サンヨプ
- チン・ソンギュ
守護教師の感想と評価
「美しい女は、嘘をつく」のイム・ジンスン監督による、アクション・サスペンス・スリラー。
予告動画を見ると、ハラハラドキドキさせられそうなものですが、中身は平凡で興奮とリアリティーに欠ける犯罪ドラマになっていました。
本国や海外でほとんど話題にもならず、しれっとに日本に来る外国映画ってまずつまらないですよ。やっぱり話題にならなかったのにはそれなりに理由があるんです。
ストーリーは韓国のドウェイン・ジョンソン、いやアジアのアーノルド・シュワルツェネッガーことマ・ドンソク扮する正義感の強い高校教師が、生徒を守るために命を張って、マフィアや悪徳政治家たちをぶっ飛ばす、というもので、教師がたった一人で事件を解決していくのを格好良く描いていきます。
マ・ドンソク演じるギチョルは、高校教師のくせに、サラ金の取り立てみたいな仕事を学校でさせられるは、クラスは一コマも持たないは、警察に代わって犯人を捕まえようとするは、一体なんの職業の人なのか最後まで分かりませんでした。
マ・ドンソクの風貌とキャラは面白いんだけど、「犯罪都市」、「アンダードッグ二人の男」、「新感染ファイナル・エクスプレス」などを見ても基本全部同じ役ですよね。
作品によって名前と職業が変わってるだけで、男気溢れるタフガイが悪を退治するっていう統一路線なので、そろそろ飽きてきました。一度視聴者に受けたからってなんでもかんでもマ・ドンソク使えばいいみたいになってきてない?
この映画の問題点は、もみ消しにされた凶悪犯罪と政治家と警察とマフィアの癒着をサスペンス風に描いているようで、実際はやる必要もない犯罪をやる必要のない人がわざわざ実行するドタバタ殺人事件をオチを引っ張りながら見せているに過ぎないところですかね。
それも最後まで誰が犯人か分からない犯罪ドラマと違って、かなり早い時間に悪者が分かるので、あとは誰が実行犯なのかを当てるだけなのがつまらないです。なんでわざわざお前が殺す必要があるんだよっていう奴が犯人だったし。
もしこの映画に韓国映画がお得意とする、エグいバイオレンスと怖いスリラーを想像しているのだとしたらがっかりするでしょう。
アクションもいまいちだったし、マ・ドンソクは元ボクサーという設定のせいでパンチしか繰り出さないので地味でしたね。あんな体してるんだったらどうせならもっとプロレスみたいに戦わないと。パイルドライバーとかして。どう見てもボクサーの体型じゃないじゃん。
犯人を見せてからの新犯人の登場の仕方もベタで、サプライズがないですね。それにもうちょっとエロティックなシーンを入れてもよかったかもしれません。ドロドロの世界を描いているようで意外とソフトで真面目なんですよね。
かといって見れない映画ではないので、まあ時間潰しにどうぞ、という感じですかね。こんな映画でも邦画見るよりはよっぽどましだと思います。
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