松本人志のドキュメンタルシリーズが遂に海を越えて外国に渡りました。同番組がリメイクされた国はメキシコ。さっそく見てみたので感想をまとめてみました。
ドキュメンタル・メキシコ版のルール
メキシコ版のルールは次のようになっています。
- 参加者は10万ペソ用意する(2019年4月現在日本円にして約60万円)。
- 優勝者には100万ペソが贈られる
- 参加者は10人
- 参加者はメキシコのコメディアン、喜劇役者、歌手など
- 制限時間は6時間
- 一度笑ったら警告のイエローカード、二度目で退場のレッドカードが与えられる
現地の番組のタイトルは「LOL: Last One Laughing(最後に笑う者)」だそうです。なぜか英語みたいですね。
ルールは日本版とほとんど変わらないですね。しかしいかんせん彼らにとっては初めての企画なので、あまり参加者がルールを把握していない感がありました。
ドキュメンタル・メキシコ版のキャスト
- エウヘニオ・デルベス
- マウリシオ・バリエントス
- “エル・ディアブリート”
- カルロス・バヤルタ
- その他
ドキュメンタル・メキシコ版の感想
結論からいうと、めちゃくちゃつまらないです。見れてエピソード2までですね。とても最後まで見れるレベルじゃないです。
日本のお笑い番組の企画を外国人がやったらどうなるのか、というのは好奇心をそそりますが、この企画に関しては世界に広がっていくことはなさそうですね。
文化的に合う合わない、というのはもちろんあるけど、それを抜いても正直笑いのレベルが低いんですよ。
あと、日本版もそうだけど、結局企画やルール的に最後は下ネタになっていくのは世界共通なのかなぁ、という気もしました。
メキシコ人たちも脇の匂いを嗅ぎ合ったり、ケツを出したり、胸を揉ませたり、ゲイネタ、下ネタで笑いを取ろうとしていましたよね。
ただ、体の張り方は日本の芸人には敵わないし、それぞれ下品なことを言ったりしているようで、しっかりある一線は守っているのが見えますね。だからサプライズがないもん。
そもそもメキシコ人はマジさとか緊張感からは、かけ離れた国民性の持ち主だし、企画自体が成立しない、というのもあります。
一応、みんなネタを仕込んだり、仕掛けたりして、相手を笑わせようとしているものの、それぞれが他人の話を聞いておらず、お笑いドキュメンタリーにおいては地獄のような状況になっていました。
キャラのなりきり方が中途半端だし、完成度は低いし、ほとんどがその場の思い付きでやっているかのような印象を与えるし、そもそも大した羞恥心を持っていないから、笑いを取れなくても「滑る」という事態にすらならないんですよ。
だから滑り芸すら成立しない環境の中では誰も滑もりもしなければ、誰も笑わせも、笑いもしない、ただただ緩い時間が流れ行くのです。
ある者はメイクアップをして、ある者はかつらをかぶりに行って、ある者は何かを飲んだり、食べたりして、誰も集中していないから緊張感がないし、緊張していないから我慢しているふうでもなく、自制の限界による爆発的な笑いが起きないんですよ。
日本のドキュメンタルが成立するのは、日本のお笑い芸人たちが笑わすことに長けているだけでなく、話の聞き方にも優れているからで、基本的にネタや話題に協力的に参加する協調性と輪を大事にするマナーを備えているからでしょう。
一方、自由すぎるメキシコ人の場合は、誰が何をやっても、話半分で聴いているし、参加したり、しなかったり、別にどっちでもいいや、という姿勢で、基本それぞれがやりたいことをやる、という協調性のなさから会話もネタも成立しないんですよ。
だって誰かがネタやってるときに平気で割り込んで来たり、これからオチを言おうかというときに司会者が電話をかけたりしてるんだもん。自由すぎるだろ。
でももしかすると、メキシコ人には彼らの言動が笑えるのかな?という可能性についてはもちろん考えました。
それでアマゾン・メキシコのレビューを見てみたら、こんなでした。
やはり大半が1星をつけてますね。メキシコ人の低評価レビューには、「ひどいし、何も面白くない」とか「ゴミだ」とか「下品だ」とかごもっともなことが書かれていて、おそらくどこの国の人が見てもそんなに評価は変わらないんじゃないかなぁ。
逆に松本人志の日本のドキュメンタルの海外での評価はこんな感じです。85%が5つ星ってすごいな。
ダウンタウンの「笑ってはいけないシリーズ」は外国人にも人気あるからね。やっぱり日本の笑いはすごいですよ。
もし、このメキシコ版に一人でもジミー大西とか村上ショージとかギャグ系の日本人芸人をぶち込んだら、ちょっと面白かったんですけどね。場違いな中で緊張して固まっているジミーちゃんの顔とか想像するだけでも笑えるのに。
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