何気に豪華キャストが多数出演している単純明快なシチュエーションもの。2002年公開の映画ですが、今でもまあ見れます。52点(100点満点)
パニック・ルームのあらすじ
夫と離婚して間もないメグは、11歳の娘・サラと共に、少し前に死去した老富豪が住んでいたニューヨークの豪邸に引っ越してくる。その豪邸は法律上あと数日は入居してはならないと決められていた物件だったが、販売業者のミスでメグ達は予定より早く入居してしまう。
その夜、メグ達が入居していることを知らずに、富豪の遺族の一人であるジュニアが仲間であるラウールとバーナムを連れて邸内に侵入する。ジュニアは屋敷に設けられた緊急避難用の密室「パニック・ルーム」に隠し財産があることを知り、屋敷が人手に渡る前に仲間を連れてこれを秘密裏に奪取しようと考えていたのだった。
強盗達の存在を監視カメラと物音で確認したメグはすぐに事態を察知し、娘と共にパニック・ルームへと逃げ込む。それに対し強盗達は、数々のパニック・ルームの建設に携わってきたバーナムの知識を頼りに、中から出てこさせようと様々な行動に出る。
wikipediaより
パニック・ルームのキャスト
- ジョディ・フォスター
- クリステン・スチュワート
- フォレスト・ウィテカー
- ドワイト・ヨアカム
- ジャレッド・レト
- パトリック・ボーショー
パニック・ルームの感想と評価
「Mank/マンク」、「セブン」、「ゲーム」、「ファイト・クラブ」、「ソーシャル・ネットワーク」、「ドラゴン・タトゥーの女」、「ゴーン・ガール」、「ベンジャミン・バトンの数奇な人生」などでお馴染みのデヴィッド・フィンチャー監督による密室サスペンス。
引っ越したばかりの屋敷に突然3人組の強盗が侵入してきたら?という設定の下、パニック・ルームと呼ばれるシェルターに隠れながら、母娘がなんとか生存しようとするサバイバル劇です。
デヴィッド・フィンチャー監督のほかの作品同様突っ込みどころは満載ですが、それなりに緊張感があって、俳優たちの演技がまともなので、そこそこハラハラドキドキするし、楽しめます。
なにより強盗(男)対女家族というストーリーがシンプルで、中に入れば決して外からは破れない鉄の扉で囲まれたシェルターをネタにした時点で成功してますね。
強盗の動きを見ながらシェルターのボタンを押して外にダッシュで出て行き、また戻ってくるシーンとか手に汗握ります。
とはいえ、なんでそうなるの、という箇所が多々あって、それに付き合えるかどうかでこの映画に対する評価が左右しそうです。
そもそも離婚したばかりの娘が一人しかいないシングルマザーがなんであんな豪邸にわざわざ住まなければいけないのか分からないんですよ。離婚直後にお母さんが二階で、娘が三階で寝るって寂しくないか?
エレベーターのある家に住まなくていいし、旦那の金だからって無駄遣いにもほどがあるんですよ。そのくせ困ったらすぐ旦那に電話しちゃうでしょ。基本、あのお母さんは悪女ですよね。
あと、お母さんがなんでもかんでもできすぎるんですよね。娘には優しいし、メカにも強くて電話の配線のことまで分かるし、強盗を前にしても立ち向かっていく度胸もあって美人だしって、そんなお母さんいたらこっちが襲われたいよ。
警察を呼ぶチャンスがありながら、みすみす警察を追っ払い、自分で事件を解決しようとする下りはお約束ですね。
警察が来ようと、来なかろうと娘を殺されるリスクは常にあるのにわざわざ自分で戦う選択をする判断力がダメです。素人がでしゃばらないでプロに任せろようよ。それなのに結局最後は警察のお世話になるからね。
しかしながらこんな穴だらけのストーリーでも、なんとか最後まで見れる作品に仕上がったのは紛れもなくキャストのおかげでしょう。
当時はそんなに知られていなかったけど、今思うとすごいキャストが出演してます。ヒロインのジョディ・フォスターの娘役がクリステン・スチュワートだからね。クリステン・スチュワートは当時からものすごいインパクトのある美少女だったんですね。
なんでも本当だったら別の子役が出演する予定だったのに母親役の予定だったニコール・キッドマンが降板したせいで、子役も後釜のジョディ・フォスターに近づけるために急遽クリステン・スチュワートが出ることになったそうです。それでこの作品をきっかけにスターになるんだから運も持ってますねぇ。
また、強盗役にはフォレスト・ウィテカー、そして仲間には「ダラス・バイヤーズクラブ」、「スーサイド・スクワッド」、「ブレードランナー 2049」などで知られるジャレッド・レトが出演しています。髪型をコーンロウにしているから全然わかりませんでした。
全シーンの9割は家の中で、出演者も数人しかいないから、てっきり低予算映画なのかと思ってたら製作費は結構かかってるみたいです。これが4800万ドルもかかるって信じられます? ジョディ・フォスターがほぼほぼ持ってちゃったのかな?
コメント
先程鑑賞しました。
恐らく制作費が高いのはCGの多用が原因だと思います。
椅子の隙間を潜るかのようなカットなどに、当時にしてはかなり高いCG技術を使っているからかと。
僕はフィンチャー監督の作品、今まだ観ていないのがベンジャミン・バトンとソーシャル・ネットワークとゲームが残っている初心者なのですが、このパニック・ルームは観てきたフィンチャー 映画の中でも結構上位の方です。
しかし一般的にはあまり受けが良くないようです。もしかしたら自分の生まれた年に公開された映画だから親近感があるのかもしれないですw
フィンチャーの作品って僕の中だと娯楽性のある消耗品というイメージがあるんですけど、どう思いますか?
セブンやファイトクラブのカルト的人気の理由ってなんなんでしょうかね?両方とも何度も見返してもイマイチ良さが分からないです。
この映画は劇場公開当時結構話題になったように記憶しています。デヴィッド・フィンチャーの中では面白いほうですよね。セブンやファイトクラブは実際つまんないですよ。人気の理由はなんでしょうね、雰囲気じゃないかな。
確かに言われてみれば二つとも雰囲気は面白そうですね。
映画を見始めたときには「これからどんな事が起きるんだろう…」と好奇心を唆る雰囲気と世界観に期待値が上がっていくものの、後半に差し掛かるに連れて本題からズレ始め、話を大きくし過ぎてしまうのが、僕的にダメだったのかもしれません。