女同士の争いを伝わらないユーモアを交えて表現した見どころなしの時代劇。はっきりいって時間の無駄です。10点(100点満点)
女王陛下のお気に入りのあらすじ
時は18世紀初頭、アン女王(オリヴィア・コールマン)が統治するイングランドはフランスと戦争中。アン女王の幼馴染で、イングランド軍を率いるモールバラ公爵の妻サラ(レイチェル・ワイズ)が女王を意のままに操っていた。
そこに、サラの従妹だと名乗るアビゲイル(エマ・ストーン)が現れる。上流階級から没落した彼女はサラに頼み込み、召使として雇ってもらうことになったのだ。
ある日、アビゲイルは、痛風に苦しむアン女王の足に、自分で摘んだ薬草を塗る。サラは勝手に女王の寝室に入ったアビゲイルをムチ打たせるが、女王の痛みが和らいだと知り、彼女を侍女に昇格させる。
公式サイトより
女王陛下のお気に入りのキャスト
- オリヴィア・コールマン
- エマ・ストーン
- レイチェル・ワイズ
- ニコラス・ホルト
- ジョー・アルウィン
- マーク・ゲイティス
- ジェームズ・スミス
- ジェニー・レインズフォールド
女王陛下のお気に入りの感想と評価
「籠の中の乙女 」、「ロブスター」、「聖なる鹿殺し」などで知られるヨルゴス・ランティモス監督の退屈な歴史ドラマ。2019年のアカデミー賞ノミネート作品です。
ヨルゴス・ランティモス監督特有の気持ち悪さ、怖さ、色っぽさなどが全く発揮できておらず、ただただつまらないです。
コメディードラマという触れ込みですが、正直どこにコメディー要素があったのか気づきませんでした。あまりにも不幸オーラと悲劇臭がすごいので笑いがかき消されている印象で、どういう姿勢で鑑賞していいのか僕には検討がつきません。
そもそもヨルゴス・ランティモス監督ってコメディー監督じゃないからね。なんで合わないことするんだろう。コメディー監督じゃない人がコメディーを撮ろうとすると大概失敗するけど、この映画も例外じゃなかったです。
エマ・ストーンとレイチェル・ワイズが共演し、権力を争う醜い女たちを演じています。しかし肝心な二人のキャラがベタすぎてで、髪の毛の色としゃべり方以外では大した違いがなく、途中どっちがどっちだが分からなくなるぐらいでした。
キャラ立ちしているのは、感情の起伏が予想つかない女王を演じたオリヴィア・コールマンぐらいですかね。彼女にしてもギャーギャー叫ぶだけでなく、もうちょっとめちゃくちゃやってもよかったんですけどね。
物語の舞台は、ヒステリックで情緒不安定なアン女王が率いる18世紀のイングランド。そこでアン女王の側近である幼馴染のサラ、そして召使として雇われたアビゲイルがどうにかアン女王に気に入られようとあらゆる手段を使ってイングランドの中で自分の地位を上げようとマウンティングしていく話です。
権力争いのエピソードで印象に残るのは、相手に毒を盛ったり、女王に気に入られるためにレズ行為をしたり、するぐらいでとにかく話のスケールが小さいです。
また、女の怖さやしたたかさなどが上手く表現されておらず、手数の少ない女子プロを延々と見ているような錯覚に陥ります。
これを見たときにふと「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」や「つぐない」といった映画のことを思い出しました。
いずれもアカデミー賞作品賞にはノミネートされたものの、その理由が全く見当たらない映画でして、結局案の定受賞せずに敗れていきました。
毎年一つか二つぐらい受賞させる気はないけど、とりあえずノミネートしておきました枠があるんじゃないかなって思うんだけど、2019年はこれとブラックパンサーがそうだと思います。
コメント
ホーム画面、流石に見辛くしすぎでは……??
ご意見ありがとうございます。現在、色々とテスト中です。
映画に関してのことではないのですが、
映画男さんは海外映画を観るとき吹き替えで見ますか?字幕で見ますか?
基本、海外映画は字幕でしか見ません。
アカデミー賞を狙いにいったせいか、監督の良い意味での「変態性」が希薄になってしまった作品。