大人になってから見直すと、それほど面白くないことに気づくジブリ映画。絵はすごいけど、ストーリーがダメです。55点(100点満点)
風の谷のナウシカのあらすじ
千年前の「火の七日間」と呼ばれる最終戦争により、巨大産業文明は崩壊し、錆とセラミック片におおわれた荒れた大地に「腐海(ふかい)」と呼ばれる有毒の瘴気を発する菌類の森に世界は覆われていた。
人類は生き残るが衰退し、腐海が放つ猛毒と、そこに棲む巨大な虫たちに脅かされていたが、辺境にある「風の谷」は、酸の海から吹く風によって森の毒から守られ、のどかな農耕生活を送っていた。族長の娘であるナウシカは、住民から深く敬愛されており、人々から恐れられている腐海の虫とも心を通わせる優しい少女である。
ある夜、大国トルメキアの輸送機が風の谷に墜落する。輸送機には、千年前に世界を焼き尽くしたという巨大人型兵器の「巨神兵(きょしんへい)」の胚が積まれていた。その翌日、この輸送機を探しに来たトルメキア軍が谷を占領する。
司令官である皇女クシャナは、巨神兵で腐海を焼き払うことを目論んでいた。クシャナは、本国へ運ぶつもりだった巨神兵の輸送を諦め、未完成の巨神兵を風の谷で完成させることにする。
wikipediaより
風の谷のナウシカの感想
「崖の上のポニョ」「風立ちぬ」「となりのトトロ」「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」「もののけ姫」「天空の城ラピュタ」「紅の豚」「魔女の宅急便」の宮崎駿監督による同名漫画の映画版。やたらと面白いとか、名作っていう評判やイメージが出回っているけど、実際のところはストーリー性が薄く、テンポの悪いSFアニメーションドラマです。
僕も子供の頃はなんとなく好きな映画、面白い映画という印象で見ていた記憶があります。が、しかし再び見直してみたら案外そうでもなかったですね。まあ最近のジブリ作品よりは全然いいけどね。
物語で売っているというより、キャラクタービジネスですよね、これ。ナウシカっていうネーミングはすごいと思いますよ。「風の谷のナウシカ」って語呂もいいし、なんか響きが格好いいですもんね。
ナウシカをアルファベットで書くと「Nausicaä」だったの知ってました? すごいスペルだなぁ。
オウム、巨人兵、ナウシカの乗り物メーヴェあたりは絵的にもアイデア的にも面白いし、ビジュアルや世界観は悪くないです。久石譲の音楽もいいし。
一方ストーリーは、ただの行ったり来たり映画ですよね。物語の構成がごちゃごちゃだし、途中ダレるんですよ。ナウシカとアスベルがダラダラする下りとかいらないじゃないですか。
そんでもってヒロインのナウシカは可愛くて、若くて、胸が大きくて、正義感が強くて、純粋で、自然や動物に優しくてってさも現実逃避オタク草食男子狙いのキャラになっていて、いわばエヴァンゲリオンと同じ路線ですよね。奇しくもエヴァンゲリオンの庵野秀明も原画で参加してたらしいですね。
やっぱりファンは男中心じゃないですか? 女性ファンいます? 女性はどの部分が好きなのかな? もしかしてユパ様?
一番気になったのは登場人物たちがやたらとナウシカのことを持ち上げすぎることですかね。風の谷の住人が姫様、姫様うるさいのはまあ分かります。
でも敵軍や他所の住人たちまでナウシカびいきなのがちょっと理解できませんでしたね。もしかしたらみんなあの身体能力にビビったんですかね。
だって普通こんな体勢でいられないですよ、体操選手でもない限り。それも空を飛びながらだったら重力とか風圧とかすごいし。
それにナウシカって下着履いてないんですか? お尻丸出しじゃないですか。あのコスチュームはミニスカワンピースなの? それともあれは下にスパッツ履いてるのかな。そもそも風の谷にスパッツ売ってるの?
たとえあれがスパッツだとしてもあえて肌の色にしている辺りがあざといなあ。どう見ても戦場に行く恰好じゃないもん。戦場にスパッツ履いてる奴がいたらちょっとむかつきません?
この映画の元ネタって原作漫画じゃなくて、ムツゴロウさんだと僕は思ってます。そういえばムツゴロウさんの全盛期もちょうどこの映画の公開時期じゃなかったかな。
動物に噛まれても「うん、いいよいいよ、大丈夫だよ」って作り笑顔で言うところとかまんまじゃないですか。風の谷ってムツゴロウ王国のことですよ。
だからナウシカファンはナウシカをムツゴロウさんに置き換えてぜひ見てもらいたいですね。それでも好きだっていうなら本物ですよ。
そうじゃなければこの世にいやしない優しい二次元美少女に盲目的に惚れてるだけってことだからね。
コメント
あはは、うけました!
この映画公開時、私高校1年くらい?中3の春休みとかそんなくらいじゃなかったかな。
劇場にも見に行って、すごく好きでした。
ちょっと最後は泣いたかも。
でも確かに、30過ぎて改めて見たとき、〝え、これで終わりだっけ?”って
ちょっと拍子抜けな気がしたんですね。
大人になってみると、なんか適当なところで終わらせてる感が半端ない。
なんかなにもかも中途半端で、結局は
風の谷の伝説が実は予言だったってことが言いたいだけという。
でもキャラ設定、アニメ技術、構想とかはやはりさすがとは思います。
あの時代ではすごく受ける内容だったんでしょうね。
映画男さんの鋭い指摘、共感します。
結局、何が言いたかったんですかね。ナウシカが”カッコいい”っていうことしか伝わってこなかったです。
くそ〜 歳はとりたくないィ
公開時にオッさんだった自分は最初から「何がおもろいの?」でした。
クソクソ・・・
年齢なんですかねえ。最初から面白くなかったっていうケースもあるんですねえ。
ハリー・ポッターやもののけ姫などもそうですが、こういう映画って主人公の力が特別過ぎますよね(笑)「みんなが待ち望んだ伝説の英雄」とか「悪魔みたいなのから呪われて大きな力を得ている」という設定…。ナウシカはもうちょっとあの伝説の設定にリアルさが欲しかったです。付け足し感がありました。
ほぼもののけ姫とメッセージ性においてはかぶってましたよね。自然を大切にしなさいとか。
批評お疲れさまでした。ナウシカは自分も面白いと感じていましたが、微妙な部分も感じていたので、スッキリしました。
昔の本来子供向けの映画ですからね。笑。
ヒロインやヒーローは特別な存在でなければいけないのかもですね。
それでも私は童心に帰れるので好きな映画に入ります。
ただ、内容も全て覚えているし、また見る気になるか?と聞かれると
わざわざ見る事はないかな。。。という感じ。
正しくは、「昔好きだった映画」に分類されるのでしょう。
私は幼少期にムツゴロウさんが大好きで憧れて居ました。
ムツゴロウ王国で働くのが夢でした。
しかし、大人になるとムツゴロウさんは無理すぎました。
そういう事ですよね。
まさに「昔好きだった映画」ですね。
元ネタは虫愛ずる姫君だろ。無教養か?
「虫愛づる姫君」は主人公のモデルであって、ストーリーじゃないですよね? そんな情報、教養とも関係ないし。
私は好きな映画ですが、映画男さんのような意見もあるのだなと読ませていただきました。
宮崎監督が描いた原作漫画がありまして、映画は漫画版の序章部分しか描かれておらず、映画男さんの意見も的を得ていると感じます。漫画版はとても難しく私もまだ理解しきれていません。
しかしナウシカの映画で腑に落ちなかった点が原作には描かれています。
ふともし映画男さんが漫画版を読まれたならどんな感想を持たれるのか気になりました。私の漫画版の率直な感想は、経験、知識共に足りないのか純粋に面白いと思えず、再読しようと思いながらできずにいます。私にも、もっと広い視野や感受性があればと悔しく思っています。
映画には人それぞれいろいろな感じ方があって、改めて様々な楽しみ方があるのだなと思いました。
様々な方々の意見を理解するためには経験や環境に左右されるものですし、私も沢山の意見を理解しながらも、自分の感じたことや思ったことを大切にしたいなと思わせる、正直な記事だと感じました。
面白くないものなのか、それとも私の受け取り方が悪いのか、そんなこと考えずに、面白いものは面白いと今の自分に合ったものに手を叩いていればいいのか…映画男さんはどのように考えていますか?
最後に、このようなコメントをもし読んでいただけたらどんな感想を持たれるのか怖くもありますが、映画男さんならばと、ズバッと気持ちよく斬っていただけると期待しております。このコメントを御一読して頂ければとても嬉しく思います。長文、乱文失礼しました。
言葉では説明できないけど、なんかいいなあっていう気持ちは大切だと思いますよ。人の意見もいいけど、面白いと感じている今のその直感を信じたらいいですよ。
こんにちは。
「ただの行ったり来たり映画ですよね。物語の構成がごちゃごちゃ」
このへん、同意です。
宮崎監督の映画は基本的に全部好きですが、若い頃作った映画は構成が変と感じてました。カリオストロなんかも「行ったり来たり映画」。
登場人物が何を目的に行動しているのか、今のシーンはその目的に達するまでのどの段階なのかがわかりにくい。
と、個人的に思っておりました。
映画男さんが指摘してるのを目にして、うんうんとうなづきました。
`もうちょっと目的がはっきりしているといいんですけどね。
原作漫画を未読でしたら読まれた方が良いかと思います。ブログ主さんのこの映画に対する不満は原作を読めば幾分解消されるかもしれません。
この劇場版アニマは、恐らく原作の十分の一程度の内容しか盛り込まれていませんし、作品のメッセージ内容も全く違ったものになってしまっています(監督と原作者が同一でありながら)。
原作と映画は基本別ものだと思っているので、あまり読まないようにしています。
こういうことを公で言ってくれる人がやっと出てきたかと思い、うれしく思います。
所詮、宮崎駿はアニメーターであり、監督でも脚本家でもないということです。
やはり、監督、演出では高畑勲には全く及ばないと思います。しかし、高畑勲は理に走りすぎ、絶望的に重く暗すぎる。
なので、東映まんがまつり時代やズイヨー映像時代のように演出・監督 高畑勲で暗く重くなりそうな所を作画監督・場面設定 宮崎駿が明るい絵と動きでフォローするのが理想的だったのでしょう。それが、ジブリでは親会社の重しがなくなるや、この二人はお互いが邪魔だと内心思っていたのだろう、協力しなくなる。
結果、ジブリでは重くつまらないアニメと、美しく可愛らしい絵面と動きでスジも構成もメタメタなアニメが作られ続ける事になったのでは?と言うのが私の私見です。
二人に頼ってばかりじゃなく、もっと新人を育成すればいいんですけどね。
さすがに有名な作品だけにコメント欄も多様ですね。
僕なんか公開時にすでにオッさんでしたから、まったく意味不明でした。
あれの何が素晴らしいの?と思いましたけど、上司が「泣けた」と言っているのを
聞いて、世の中の闇の深さを知りました。
僕が、まぁいいんじゃないのって思った宮崎駿映画は、もののけ姫と紅の豚でした。
でも、いま観たらがっかりするかもしれないのでもう観ません。
この風の谷の主人公にグレタって名前つけときゃ面白いかも(笑
ナウシカというネーミングが響いたのかもしれませんね。グレタだったら売れなかったでしょうね。僕ももののけ姫は好きです。
子供の時観て感極まったのに、父親が散々バカにして内心ぶっ飛ばしてやりたくなったのが、今観ると、ちょっと恥ずかしくなるようなツッコミどころがあり過ぎて、もう観なくていいや、思い出にしまっておこう、と思う映画です。
しかし、このオリジナリティーは凄い。凄いじゃないですか。オームとか巨神兵とか腐海とか。
因みに甲殻類は重過ぎて、今の昆虫とかのサイズ以上になれないためその大きさなのだそうで、オームとかは現実的、科学的には無理だということも大人になって知りました。
いま映画館特別上映やってるので観てきました、久々に見て色々突っ込むところもありましたが、とにかくナウシカの存在と音楽がいい…それに持ってかれましたね。
後半は結構泣きました。なんか日常のいろんな澱が流されて行きました。今時のギャル達も観に来ててトイレで泣いた〜とか言ってて新鮮でした。
また映画館でやってるんですね。今の若者が見ても感じるものがあるんですねぇ。
こないだからジブリが東宝で特別上映やってるんですよ、ちなみに初日2日目の人気順だと千と千尋、もののけ姫、ナウシカの順でした。
興行成績トップ3独占してるらしいですね。好きな人多いんですね。
「ナウシカとアスベルがダラダラする下りとかいらないじゃないですか。」
とありますが、
「下り」ではなく「件」ですよ。
こんな面白くて芯を捉えてない文章久々に見た。ナウシカは劇場版だと「戦闘に参加させるためにトルメキアと一緒に行動した」訳ではないですよ。原作だとそうでしたが…
ユパも行っていたように、風の谷は他の国と違い戦や餓えの無い平和村なので趣味で腐海を巡るナウシカが戦闘服を着るはずがないんです。村長のジルを殺され、武器もガンシップも取り押さえられ、ほぼほぼ人質のような扱いを受けているナウシカを戦線に出す訳ないでしょう。
なのに服がどうとか、スパッツがどうとか…ほんとに映画見ました?
ナウシカは下半身はゆるいズボンを履いてますよね。
あれをスパッツと呼ぶのはともかく、お尻丸出しと言う人は初めて見たのでびっくりしました。