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博士の異常な愛情は笑えないブラックコメディ!感想とネタバレ

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この記事は 約4 分で読めます。

キューブリックファンが見ればいいブラックコメディー。映像的には今でも十分に通じる戦争映画だけど、内容的にはわざわざ見るまでもない平凡な作品です。33点(100点満点)

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博士の異常な愛情のあらすじ

アメリカのバープルソン空軍基地の司令官リッパー准将が精神に異常をきたし、指揮下のB-52戦略爆撃機34機にソ連への核攻撃(R作戦)を命令したまま基地に立て篭もった。

巻き込まれたイギリス空軍のマンドレイク大佐は将軍の閉じこもる執務室から出られなくなり、リッパー将軍の話相手となる。出撃した爆撃機にはそれぞれ第二次世界大戦で使用された全爆弾・砲弾の16倍の破壊力がある核兵器が搭載されていた。

バープルソン空軍基地の状況とB52出撃を知ったアメリカ政府首脳部(マフリー大統領、軍高官、大統領科学顧問のストレンジラヴ博士など)は、機密情報の塊であるペンタゴンの戦略会議室にあえてソ連大使を呼び対策を協議する。

ソ連首相とのホットラインで、ソ連は攻撃を受けた場合、自動的に爆発して地球上の全生物を放射性降下物で絶滅させる爆弾(皆殺し装置[2]、en:Doomsday device(の一種))が実戦配備されていることが判明する。

公開しなければ威嚇の意味をなさない兵器をなぜ公開しなかったのかと迫るストレンジラヴ博士に、ソ連大使は「近日公表する予定だった。首相は人を驚かすのが趣味だ」と説明した。この協議が続いている間にも爆撃機は進撃を続けていた。

wikipediaより

読者のNomadさんのリクエストです。ありがとうございます。

博士の異常な愛情の感想

2001年宇宙の旅」、「フルメタル・ジャケット」、「ロリータ」、「時計じかけのオレンジ」、「アイズワイドシャット」、「シャイニング」などで知られるスタンリー・キューブリック監督によるコメディー戦争映画。

最初の15分ぐらいはなかなか面白いのに時間と共にどんどんつまらなくなっていくスタミナのない作品です。

物語は、冷戦下のアメリカとソ連を舞台に核兵器を積んだ米軍の爆撃機が正気を失った将軍の攻撃命令を真に受けて、ソ連に突撃していく様子をブラックユーモアを交えて描いていきます。

世界を一瞬のうちに滅ぼすことのできる核兵器がある時代、もし戦闘機が敵国を誤って攻撃してしまったら? という状況を終始ユルユルで伝えていくコミカルで漫画のようなノリの話です。

1964年に製作されたこともあって白黒映像ですが、キューブリック監督は当時からきれいな絵を撮りますね。当時にしてはすごい技術だなあと思うシーンが多々あるし、白黒であることが功を奏している作品の一つですね。

一方で見所を最初に詰め込みすぎた感があって、緊張感や面白さを中盤から後半にまで保てていないのがもったいないです。

コメディー色が濃くなるにつれ、どんどん面白味が薄れていくのは肝心な笑いが滑ってるからでしょう。イギリス人はあれで笑えるのかちょっと気になりますね。

博士、大佐、大統領の三人をイギリスのコメディアン、ピーター・セラーズが一人でこなしていて彼の独り舞台になっているけど、肝心な彼のパフォーマンスが笑えないんですよね。

笑えるシーンもいくつかあるにはあるんですが、いかんせん緊張感がないので笑いのインパクトが弱まるんですよ。

登場人物が基本アホばっかりで終始緩みっぱなしだから笑いのオチに爆発力がないんです。核兵器の話なのに爆発力がないってなんだか皮肉な話ですけどね。

こういうシリアスなテーマをあえて笑いにすることで風刺や皮肉を込めて社会的なテーマに一石投じる手法は、「時計じかけのオレンジ」にも通じるものがあります。ただ、マジな話をチャカして上手くいったためしがないですよね。

キューブリックはやはりコメディーよりもホラーのほうが向いている、というのが僕の見解です。

単純に笑いを作るより、恐怖を作るほうが得意なんですよ。だって彼の顔からしてホラー(向き)じゃないですか。

コメント

  1. Nomad より:

    リクエストに応えて頂き、ありがとうございます!
    たしかにキューブリック監督の顔はホラー向きかもしれませんね。この顔が半壊したドアの隙間から出てきて
    “Here’s Stanley!”
    なんて言われたら卒倒ものです。
    登場人物の馬鹿さ加減も皮肉と思ってしまえば何でもアリですね。今後もいろいろと、 好きな映画をリクエストしていくと思いますので、よろしくお願いします。

    • 映画男 より:

      リクエスト&コメントありがとうございました。またよろしくお願いします。