アメリカで大ヒットを飛ばしたディズニーのヒーロー活劇。ストーリーはありきたりだけど、子育てをしているお父さんが見たらはまるかもしれません。47点(100点満点)
インクレディブル・ファミリーのあらすじ
妻のヘレンや娘のヴァイオレットら家族と、ごく普通の生活を送っていたMr.インクレディブルことボブ。
だが、あることをきっかけに、ボブと同じ驚異的なパワーを持つヘレンが正義のヒロイン、イラスティガールとして再び活躍するようになる。そこでボブは、彼女に代わって家事や生まれて間もない息子ジャック・ジャックの世話をする。
シネマトゥデイより
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インクレディブル・ファミリーの感想
「トゥモローランド」のブラッド・バード監督による人気ディズニーアニメ「Mr インクレディブル」の続編。前作より、だいぶファミリー感を強化した子持ちの親と幼い子向けのヒーロー物語です。
全米で劇場公開されてからオープニングウィークの興行成績がアニメ作品の中で歴代1位になったヒット作で、笑いと可愛さを満載にして売れる映画に仕上げた印象ですね。
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とにかく赤ん坊のジャック=ジャックが可愛すぎて、ずるいんですよ。無邪気な赤ん坊にスーパーパワーを使わせてハチャメチャにするっていう展開は、笑いが生まれやすいですからね。
好きな人はジャック=ジャックだけでもずっと見てられるんじゃないかな。
そのうえお母さんがスーパーヒロインとして外で働き、お父さんが家で子供たちの面倒を見るといった時代に合わせた設定が上手いですね。
男が外で働いて、世界を悪から救うのはいつも男っていうステレオタイプを見事に崩しましたね。
女性を持ち上げつつ、慣れない子育てに奮闘するお父さんに共感や同情を誘う演出は、ターゲットを定めてよく狙っているなあ、という感じがしました。
一方でスーパーヒーローの活動が認められない社会。名誉挽回のために戦うヒーローたち。家族が一致団結して戦うというプロットはほぼ前作から変わってないし、マーベルやDCコミックのヒーロー映画と被りまくってますよね。
アメコミをモチーフにしているって言ったらそれまでだけど、それぞれのスーパーパワーだって速く走れるとか、瞬間移動ができるとか、氷を放つとか、炎を出すとか、力がすごい強いとか、X-メンみたいじゃないですか。あそこはもっとユニークなディズニーっぽい可愛い能力にしてくれたらいいのに。
ヒーロー映画をわざわざディズニーがアニメにする必要があったのかなあというのは疑問です。親のいない子供や登場人物の自立と成長を描く従来のディズニー路線とはある意味反しているんですよ。
それでも日本のアニメみたいに間違っても学園ものの甘酸っぱい恋愛青春ドラマとか作らないのがまだ救いですけどね。
結局、ディズニーブランドは強いから何を出しても売れるんですねぇ。マーケティングも上手いし、世界中のファミリーたちに刺さるものを毎回生み出すのはすごいです。
ピクサー作品のファンはコアなファンが多いから、彼らに向けて隠しメッセージを散りばめて、SNSで拡散させるっていうのもさすがの戦略です。
ついついそういうところばかりに目が行ってしまって、そういえば最近はディズニー映画があまり心に残らなくなったなぁ。子供心がなくなったってことかなぁ。
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