人類滅亡の危機に立たされたパラレルワールドを描いた、世界中で酷評を受けたSFドラマ。最後まで我慢して見れたら、自分で自分を褒めるべき映画です。9点(100点満点)
リディバイダーのあらすじ
近未来、地球はエネルギー枯渇の危機に直面していた。人類はコピーしたもう一つの地球=エコーワールドを創り出し、そこから資源を調達することによって、この危機を打開しようとした。だが、地球とエコーワールドを繋ぐ巨大タワーの暴走により、地球は崩壊の危機に陥ってしまう。
元NASAのパイロット・ウィルは原因を探るためにエコーワールドへ送り込まれるが、そこで彼が見たものは…。
wikipediaより
リディバイダーのキャスト
- ダン・スティーヴンス
- ベレニス・マーロウ
- ティゴ・ヘルナント
- チャリティー・ウェイクフィールド
リディバイダーの感想と評価
ティム・スミット監督による三流俳優を集めて撮ったB級SF映画。予告動画を見ただけで、クオリティーの低さがバレてしまっている恥ずかしい作品です。
舞台はエネルギー危機にある地球。そこで力を握っているのは新しいエネルギーの開発に取り組んでいる企業アルタープレックスです。
アルタープレックスは地球を複製し、エコーワールドというもうひとつの地球を創り上げ、エネルギー危機を乗り越えようとしますが、そのせいで説明のつかない重力異常が起こり、人々は謎の死を遂げていきます。
やがて生命がいないはずのエコーワールドにまで地球と同じ人々が住んでいることが発覚し、地球とエコーワールドのどちらかを破壊しなければ両方の世界が崩壊する、という状況に陥ります。
そんな中、元NASAのパイロット・ウィルはリディバイダーという装置を片手にエコーワールドに送られます。
リディバイダーはエコーワールドを破壊するための装置で、エコーワールドの住人は自分たちの世界が破壊されるのを阻止するためにウィルの命を狙う、というのが筋書きです。
大部分がヘッドカムによる主人公目線の映像で、臨場感や興奮度でいうと「ハードコア」の劣化版みたいなことになっています。
ヘッドカムにするんならずっとヘッドカムで行けばいいのに途中で切り変わる一貫性のなさも笑えます。
さらに登場する俳優たちがいちいち演技が下手なうえ、死体役のエキストラまでどう見ても生きている感じが出てしまっているほど、キャスト全体のレベルまでとにかく低かったです。
危機的状況にある世界を描くときに鳥をたくさん飛ばしたり、自動車から煙をふかせたり、といったわざとらしい演出もダサダサでしたね。
架空の世界の状況を視聴者に伝えるのに一人の登場人物が「一体何が起こってるんだ?」と質問し、もう一人が「実は今こういう状況でして」と説明するシーンが何度も続きますが、あれは典型的なダメSFのパターンです。
主人公のウィルなんて何回同じこと言うんだよっていうぐらい「何が起こってるんだ? どうなってるんだ?」と同じセリフを繰り返していたのが間抜けでした。
そもそもあれだけ命がけの重要なミッションを事情をよく理解していないNASAの元パイロットに依頼する目的が分かりませんね。宇宙船に乗るわけでもないのにNASAの元パイロットじゃなかったらダメだなの?
あと、主人公ウィル、妹、妹の息子の下りとか全部カットでいいですよね。あの家族ドラマはストーリーにまったく関係ないじゃん。あの世界に面倒見のいいお兄ちゃんとかいらないから。
唯一の救いは1時間30分程度で終わってくれることでしょうか。これがもし3時間あったら半分以上は途中で映画館を出てるんじゃないかな。1時間30分でも相当きついですけどね。
コメント
お疲れ様です。
一時間半の苦行を終えられ、これでまた一歩涅槃の境地に近づかれたことと思います。
オランダの伝統や歴史、この映画を作った人たちが・・云々と、また勘違い甚だしい変態が出没しないことを祈ります。
ところで、私は予告編を観てなんじゃこりゃRPGのコピペかよ!?と思ったんですが、でも一瞬「おもろそう」と思ってしまいました・・まだまだ修行が足りないようです^^
これは絶対見ちゃダメなやつです。