統一感の世界観と設定のせいで話にほとんどついていけないB級ファンタジー。妖怪たちが妖怪になりきってないせいで、レベルの低いハロウィンパーティーみたいなことになってます。21点(100点満点)
DESTINY 鎌倉ものがたりのあらすじ
鎌倉に住むミステリー作家・一色正和(堺雅人)のもとに亜紀子(高畑充希)が嫁いでくるが、さまざまな怪奇現象が起こる日常に彼女は戸惑ってしまう。犯罪研究や心霊捜査にも通じている正和は、迷宮入りが予想される事件の折には、鎌倉警察に協力する名探偵でもあった。ある日、資産家が殺害され……。
シネマトゥデイより
DESTINY 鎌倉ものがたりの感想
「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズでおなじみの山崎貴監督によるごちゃごちゃファンタジードラマ。西岸良平による人気漫画「鎌倉ものがたり」の実写版です。
褒めるとしたら、高畑充希の素朴さと自然なところだけで、後はどこにも目も当てられないような作品です。
しょぼいCG、笑えないボケ、つながらないストーリー、不必要なアクション。どれを取っても中途半端で子供騙しでした。
堺雅人は相変わらず不自然で気持ち悪い演技をしてますね。潔癖症のサイコパスとかならまだしも、なんで彼にいつも優しい夫役をやらせるんだろう。キャスティングミスにもほどがある。
鎌倉が舞台なんだったら、もっと素朴で静かな映画にすればいいのになんでこんなに騒がしくしたんですかね。
鎌倉を舐めてるという点では「海街diary」に匹敵しますね。鎌倉愛がなさすぎて、鎌倉ほとんど関係ないじゃんっていう話でした。
大仏をちょこっと映せば「はい、鎌倉の完成」みたいなノリがむかつきます。鎌倉市民はもっと怒っていいよ、これ。
「ALWAYS 三丁目の夕日」もそうだったけどさ、鎌倉っていう日本的な街をテーマにしてるのに「DESTINY」って英語をタイトルに付けるところとかセンスなさすぎだろ。
このタイトルの付け方に味を占めた感じが出てて嫌ですねぇ。次は「Oh My God! 京都」ですか?
さて、肝心の内容なんですが、時間の使い方がすごく下手な映画だなあって思いましたね。
本題になかなか入っていかないから、何を描きたいのかさっぱりなんですよ。愉快な妖怪たちと鎌倉市民のコメディードラマにしたいのか、事件を扱うミステリーにしたいのか、愛する妻の救出劇にしたいのかブレブレ。
だからコメディータッチで感動を狙って、ファンタジーで子供の心を掴んで、アクションで興奮させてみたいにとにかくなんでも詰め込んでおけばいいや的な投げやりな演出になるんです。
夫が死んだ妻を追いかけてあの世に行って、妻を取り戻してくる話にしたいんだったら序盤に妻が死なないとダメなんですよ。じゃないとそれまでの寄り道はなんだったの?ってなるんだから。
どうでもいいけど、なんで妖怪とのバトルで竹刀を使うんだよ。想像で戦うんだったらもっと強力な武器をイメージしろって。作家なのに想像力なさすぎ。
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