トーマス・アルフレッドソン監督による真剣味の足りないスパイたちが命を狙い合うサスペンスドラマ。テンポが悪くて、面白くないです。39点(100点満点)
裏切りのサーカスのあらすじ
東西冷戦下の1980年代、英国諜報(ちょうほう)部「サーカス」を引退したスパイ、スマイリー(ゲイリー・オールドマン)に新たな指令が下る。それは 20年にわたってサーカスの中枢に潜り込んでいる二重スパイを捜し出し、始末するというものだった。膨大な記録や関係者の証言を基に、容疑者を洗い出していくスマイリーがたどり着いた裏切者の正体とは……。
シネマトゥデイより
裏切りのサーカスの感想
退屈な犯人探し映画。裏切りをテーマとし、裏切り者が誰かというのを最初から最後まで延々と探し続けているうちに視聴者の期待まで裏切ってしまう作品です。
諜報機関というより、会社の重役同士が社内喧嘩しているようなノリで、緊張感、迫力に欠けます。なにより登場人物が多すぎて、誰が誰だが分かりにくく、数回見ないと全貌が理解できないような面倒くさい作りになっているのが残念です。
過去の回想シーンなのか現在のシーンなのかの区別がつきにくく、イライラもするし、スピード感が足りないから眠くなります。
諜報機関の人間が一度引退したのにまた現場に、それも最前線に戻ったりすることはあるんでしょうか。やはりなかなか足を洗えない世界なのでしょうか。
スマイリーが簡単に引退を撤回しているところや、引退している彼にそもそも指令が下るところが理解不能でした。これを見ているとスパイの引退は、プロレスラーが引退するぐらいの気持ちで捉えておけばいいんだなと思えてきました。
さて、この映画でもお馴染みのスパイによる恋愛沙汰をストーリーに絡めていました。恋愛は恋愛でも敵国のスパイと恋愛するという、オペレーションの遂行地で現地の女に手を出すよりも数段立ちの悪い暴挙に出るアホスパイが登場人物にいました。
日本のアイドルだって恋愛禁止だったりするのに、命がけで国を背負ってる奴らがなにをしてるんだよって言いたくなります。
あのチャラい登場人物から判断しても、やはりこの映画はスパイ映画というより、「まったく会社の中で競争相手に大事な企業秘密を漏らしている奴は誰だよ。君かね、小林君」というレベルの話なのです。
敵国の女スパイに手を出す男は、ライバル企業の社長秘書に手を出した男、と置き換えるとこの映画の程度の低さが分かりやすくなります。
そう考えると、シリアスな顔をして諜報機関本部のテーブルなんかを囲んでいる幹部たちがとてもアホに思えてきます。中盤以降じれったくなって、もういい加減犯人の名前言っちゃえよ、という気になった人は、自分が健康な精神状態にあると自信を持ってもいいでしょう。
コメント
映画男さんの毒舌ぶりが快調で思わず吹き出してしまいました。
こないだ観たジョニーイングリッシュⅡみたいな映画ですね。
笑っていただいて光栄です。
ひょんな事から映画男さんの
ブログにお邪魔し、、、
もうめっちゃくちゃウケちゃいました。
私も子供の頃から映画好きです。
マニアックな父の影響ですが、、、
宜しくです〜。hatena
hatenaさん
コメントありがとうございます。笑っていただいて嬉しいです。これからもよろしくお願いします。