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アウトレイジ最終章は駄作じゃないけど後半いまいち!感想とネタバレ

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よさ気な雰囲気をかもしているのに、見れば見るほど段々つまんなくなっていく、やくざ映画。話の展開がワンパターンです。40点(100点満点)

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アウトレイジ最終章のあらすじ

関東の山王会と関西の花菱会の間で起きたし烈な権力闘争の後、大友(ビートたけし)は韓国に拠点を移す。彼は日本と韓国の裏社会で暗躍する実力者張会長(金田時男)の下にいたが、ある時、韓国に出張中の花菱会の花田(ピエール瀧)が騒ぎを起こし、張会長の部下を殺害してしまう。この事件を発端に、張会長と花菱会の関係は険悪になり……。

シネマトゥデイより

アウトレイジ最終章の感想

北野武監督による、韓国マフィアと日本の関東関西のやくざが入り乱れる、バイオレンス犯罪ドラマ。前半はそれなりに興奮があるものの、後半から徐々に失速していく、ワンパターンな作品です。

物語は、韓国ではめを外した関西のやくざ幹部が、韓国の大物フィクサーの牛耳る縄張りで風俗嬢をボコボコにしたことが発端となり、関東、関西、韓国マフィアの間で抗争に発展していく様子を描いていきます。

序盤は、一つのトラブルが引き金になって、組員の殺人に発展し、組織同士の溝が広がっていく過程をエキサイティングに伝えていて期待を抱かさせる内容になっています。

ところが後半からは裏切りと報復の応酬があまりにも行き過ぎて、「もう面倒だからみんな殺しちゃえばいいじゃん」みたいな投げやりな展開になるのがいけませんね。

それにしても北野武監督のやくざ映画は見事なまでに枠にはまっていますよね。まず、何かしらのトラブルによって組同士の抗争が始まる>報復をする>みな殺しにする>最後は主人公が自殺する、あるいは殺される、というパターンが毎回同じです。正直、結構飽きました。

大御所の俳優ばかりを起用したせいか、やくざ映画の割には若さとパワーに欠けます。それをカバーしようとしてか、年配の登場人物たちが威勢を張って、精一杯汚い言葉を使い、迫力を出そうとしているけれど、組のトップたちの会話にしては、そのやり取りや内容がやけに幼稚に感じました。

あのぐらいの年齢の人たちだったら、馬鹿野郎とか、なめんなよ、とかギャーギャー言うより、礼儀正しく、静かに敬語で話したほうがよっぽど迫力あるのに、なんであんなにわめくんですかね。

滑舌が悪い人たちがギャーギャーわめくっていう点においてはジャンルや雰囲気こそ違えど前作の「龍三と七人の子分たち」とほぼ同じ映画なんじゃなかいのかと思えたぐらいです。

ベテラン俳優たちはやくざ幹部としての役回りだけを担っていればいいのになぜか幹部クラスの大物までもが敵の組に乗り込んでいって、殺人の実行役を果たしたり、やっていることは鉄砲玉と変わらないっていうのが笑えます。そもそも組員少なくないですか?

殺人の手口も前作や前々作ほど手が込んでおらず、土に埋めて自動車で轢くぐらいしか新しいネタはありませんでしたね。あとはほとんど銃殺だし。拳銃はまだいいとしても、日本でマシンガンはさすがにないわ。

僕はブラジルの映画館で見たんですが、ブラジル人の観客たちがなぜか殺人のシーンでゲラゲラ笑っていたのが不思議でした。

もしかすると外国人にとっては北野武監督=コメディー映画っていうイメージを持っている人が少なくないのかもしれませんね。

悲しいかな監督の意図って案外、外国人には伝わってなかったりするんですよね。もちろん日本人が外国映画見ても同じなんですが。

>>「アウトレイジ最終章」はTSUTAYAで視聴できます

コメント

  1. 加藤 より:

    うわぁ、酷評!笑
    でも、的を得てるー!

    アウトレイジ一本だけみると、
    いいなぁ、と思うけど。
    その男、凶暴につき、の方が、
    また、みたいなぁとなります。。

    あの映画の一見無駄なシーンが、
    好きで、あと殴り合いも間抜けで。。
    明らかに、一歩間違えると笑えるが、
    現実のシリアスって冷静にみたら、
    間抜けなんだろうな、と思ったもんです。

    ソナチネが一番ですねー。
    あと、菊次郎も好きだな。。

    きたのさん!
    しばらく、暴力映画から離れたら、
    いいのに、なんて余計なお世話なこと
    をいいたくなります。。

  2. Aiu より:

    映画祭でご覧になりました?アウトレイジは前作を観てなかったのでやめたのですが、レビュー読む限り、別に観なくてよかったなと思いました。
    ただ、私は三度目の殺人を観に行ったのですが、その日上映中止になったので、上映されただけ羨ましいですが。。。
    北野武の作品は、ブラジルではコメディー映画の方が知られてるんですか?それとも見るからに不慣れな、大げさなドンパチをしている日本人が可笑しかったのでしょうか。。。
    因みに先日「君の名は」を観に行ったのですが、この映画でもブラジル人がけっこう意外なところで大笑いしていました。でも、私の垣間見たブラジル人の文化や風習を考えたら、たしかにおかしく見えるかな、という点も多かった気がします。

    • 映画男 より:

      Aiuさん

      ついに「君の名は」見に行ったんですね。サンパウロで上映が始まってからすぐにこちらのコメント欄で、上映してますよってコメントしておいたんですが、見てくれてかな?「三度目の殺人」上映中止ってありえないですね。最近、ブラジル人の笑い上戸の観客がうざくてしょうがないです。

  3. Aiu より:

    そうだったのですね!すみません、こちらのコメントには気づかなかったのですが、日本好きのブラジル人の友人が知らせてくれました。
    三度目の殺人は、チケット売りのお姉さんの言葉がちゃんとは聞き取れなかったのですが、何かが今日届くから明日は上映できるよ、的なことを言ってたので、データが来なかったんでしょうか。
    ブラジル人の感情表現豊かなところは好きですが、映画館での大袈裟な反応はちょっと迷惑ですね。

  4. high-low より:

    こちら同感です。
    筋書きに面白みがないですが、終盤の大友の最期を描いた下りは90年台の北野作品を彷彿とさせて好きでした。

    日本では新作の「首」が公開されています。
    北野監督らしいドッシリとした、且つ軽薄な時代劇で、アウトレイジシリーズに比べるとずっと良いです。
    中身より映像で魅せるタイプの作品ですが、機会あれば是非。