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映画「蛇イチゴ」は見ごたえがない!感想とネタバレ

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雨上がり決死隊の宮迫博之やつみきみほが出演している問題だらけの家族を描いた抽象的な人間ドラマ。テンポが悪く、見所が少ないです。41点(100点満点)

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蛇イチゴのあらすじ

明智家の娘・倫子は、幼い頃から真面目で優秀。現在は小学校で教師をしており、同僚で恋人の鎌田との結婚を控えている。そんな彼女は、働き者の父・芳郎、優しい母・章子、ボケてはいるが明るい祖父・京蔵に囲まれ、平穏な毎日を過ごしていた。

だがある日、痴呆の進んだ祖父が亡くなり、その葬式に10年間も行方知らずだった長男・周治が姿を現わしたのをきっかけに、一家の和やかな雰囲気が一変する。

やがて、世渡り上手の周治は、家族に内緒で多額の借金をしていた父の窮地を救い、家に迎えられるのだが、倫子だけはお調子者の兄を受け入れることが出来ずにいた。

wikipediaより

蛇イチゴの感想

永い言い訳」、「ゆれる」、「夢売るふたり」、「ディア・ドクター」、「すばらしき世界」などでお馴染みの日本一曖昧な女監督西川美和によるダラダラ家族ドラマ。山田洋次監督の家族ドラマをちょっとダークした感じの、家族間のごく普通のやり取りを延々と見せるだけの作品です。

本作の主役である明智家の構成は兄、妹、父、母、祖父の5人。そのちょうど真ん中で板ばさみにされた妹、倫子の目線で物語は進んでいきます。

兄は詐欺師。祖父は痴呆症。父はリストラを隠し、母は介護に疲れきった生活を送っています。そんな中で倫子は家族に後ろ髪を引っ張られながらも、好きな恋人と結婚し、幸せを掴もうとしていました。

ところが恋人を家族に紹介した直後、次々と家族のボロが明るみに出たせいで、結婚直前に関係が破綻してしまいます。

父親は多額の借金を抱えていたことが分かり、そんなときに音信不通だった香典泥棒の常習犯である兄が家に帰ってきます。

一度は勘当したはずの両親ですが、借金の取立てやグレーな方面に詳しい兄を急に頼りにします。真面目に生きてきた倫子は自分ばかりが損をして、裏切られたような気持ちになり、そんな状況にどうしても納得がいかないのでした、、、というのが筋書きです。

ポイントとなるのは、どれだけ明智家のひとたちに感情移入ができるかどうかでしょう。もしかしたら自分の家族、親族にいるダメ人間と比べる視聴者もいるのかもしれません。

演技はいいし、会話はリアルだし、多少のユーモアもあります。だけど、どういうわけか面白くないんですよね。それにはやはり西川美和監督の独特な曖昧さが原因になっているんじゃないかなぁと思います。

真実と嘘。信頼と裏切り。善と悪。この変を曖昧にするのはいいとしても、ストーリーや描写が曖昧になると、見ていてしっくり来ないんですよね。

そして極めつけはラストの蛇イチゴ。子供の頃、美味い蛇イチゴが森にあると兄に言われて取りに行ったものの、見つけられず、迷って大騒ぎになったトラウマ。

あれは嘘つきの兄のでっちあげた話だったんじゃないかと信じてやまない倫子はそのトラウマを晴らすべく、兄と山に登って蛇イチゴを採りに行きます。

山登りに行くのなら、せめて着替えようよ、っていう歩きにくい格好のまま二人は唐突に山に入っていき、兄を置いてけぼりにしたまま逃げ出し、家に帰ったら、蛇イチゴが置いてあるっていうのもねぇ。兄ちゃん、どんだけ下山するの早いんだよって。

なにより蛇イチゴの解釈を視聴者に委ねて、深い映画だなぁって言ってもらいたい意図がミエミエするのがちょっとうざいですね。

解釈の自由度が広い映画も、ラストに余韻を残す映画も本来は好きなんですけど、なぜかこの映画や「ゆれる」には抵抗を覚えてしまいます。

それは西川美和監督がこんなことを口にしている顔が浮かぶからかもしれません。

「なんで私のこの気持ちを理解してくれないのよ?わざわざ言わなくたって普通分かるじゃない」。

普段からこんなことばかり言ってそうで怖いです。

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