ガイ・ファーランド監督によるキューバ人が怒り出すレベルの舐めきった映画。音楽も踊りもストーリーも全部ダメダメです。4点(100点満点)
ダンシング・ハバナのあらすじ
1958年、アメリカ人の女子高生ケイティは父親の転勤で、一家でキューバのハバナにやってきた。しかし、高級ホテルでゴージャスな生活を送る同じアメリカ人のグループにはなじめず、街に繰り出す。そこで、地元の人々が踊るサルサダンスに強く惹かれる。
ケイティはダンサーの1人で、彼女が滞在するホテルでウェイターをしている青年ハビエルと知り合い、一緒に踊る仲にまでなったが、ハビエルは客と親しくなったという理由で解雇されてしまう。
ハビエルが家族でアメリカに移住する事を夢見ていると知ったケイティは、優勝者に高額な賞金が支払われるダンス・コンテストに一緒に出場する事を持ちかけ、レッスンに励む。
本番で見事、決勝まで勝ち残った2人であったが、その時思わぬ事態が発生する。キューバ革命が勃発したのだ。そしてこれが2人の関係にも大きな影響を与えるのだった。
wikipediaより
読者のkariotさんのリクエストです。ありがとうございました。
ダンシング・ハバナの感想
キューバ人には決して見せてはいけない、キューバを舞台にしたアメリカナイズされまくった恥ずかしい作品。
なぜかキューバにいるのはアメリカ人か英語が話せるキューバ人ばかりで、学校の授業は英語で行われ、地元のおばちゃんも英語で喋る、というファンタジックな世界へ誘うペアダンスミュージカルドラマです。
舞台は1958年。つまりはフィデル・カストロやチェ・ゲバラらによるキューバ革命が起こる直前の出来事で、図々しくも「実話に基づいた話」などというテロップを使っています。
なんでもプロデューサーが15歳のときに1958年から59年までハバナに住んでいた体験を基にしたそうです。どうりで薄っぺらいと思った。1年にしか住んでないのに普通映画作る?留学生の思い出か。
もちろん人物描写や次代背景は全ていい加減で、誰がどう見てもキューバを再現できていません。僕はハバナにも行ったことがあるんですが、どう見てもハバナじゃないですもん。
そう思って調べてみたら、撮影はプエルトリコのサンフアンで行われたと判明しました。やっぱりなぁって感じ。
アメリカ人の女子高生ケイティは親の転勤でキューバに移住する、というところから物語はスタートして、特になぜ移住するのか理由の説明もなく、さもアメリカ人がキューバに移住することは当たり前のことかのような世界がそこに広がっていました。
ある日、ケイティはホテルでバーテンダーのイケメン男子ハビエル(ディエゴ・ルナ)と出会い、彼のダンスに一目ぼれします。
うけるのが、キューバ人は平日の昼間から広場で楽器を弾いてはダンスばかりしているみたいなアメリカ人の持つキューバ人のイメージを映像化しているところです。
主人公の恋人役であるハビエルをキューバ人ではなく、メキシコ人のディエゴ・ルナにしているのもふざけすぎですね。
キューバに移住したケイティの家族がみんなキューバ人に差別的で、終始キューバ人と付き合うなんてやめなさいみたいなことを言うのが意味不明でした。だったらキューバに行くなよって。
さて、ケイティとハビエルはひょんなことからホテルで開かれるダンスコンテストに参加することになります。優勝賞金は5000ドル。それを聞いてハビエルは、「優勝したら家族みんなを連れてアメリカに移住できるかも」などと言うんですが、5000ドルで移住できるわけねえだろ馬鹿!ダンスコンテスト優勝したらビザが支給されるのかよ。なんだそのコンテスト。
結局ちょうどいいタイミングで、革命が勃発し、コンテストは流れてしまいます。散々コンテスト、コンテストって言ってたのはどこ吹く風で、ケイティはアメリカに帰ると言い出すし、ハビエルはキューバに残ると言い出し、最後はみんなで踊って楽しかったねぇ、みたいなノリで幕が閉じるのでした。
ここまで行くと突っ込みどころばかりで、何を突っ込んだらいいのかも分からなくなってきますね。
一番ひどいかったのはハバナの有名クラブでかかっていた曲が1950年代のものではなく、現代の音楽だったことですかね。オリーシャスが普通に流れたときには気絶しそうになりました。
分かります、この時代錯誤? 昭和を舞台にした「パッチギ」の中で登場人物がきゃりーぱみゅぱみゅを聞いてるみたいなことですよ。お前ら、なんでもありだな。
コメント
今回もリクエストに応えていただきありがとうございます。
音楽だけはいいなあと思ったんですが4点でしたか…。
ひどい映画をリクエストしてしまって申し訳ないです。
また更新を楽しみにしております^ ^
ありがとうございました。
kariotさん
突っ込み甲斐がありました。リクエスト&コメントいつもありがとうございます。