最後まで見てたら何かが起こると期待させつつ、何も起こらずに終わる失望しか残らない戦争映画。ひどいラストには悪い意味で驚かされます。32点(100点満点)
ザ・ウォールのあらすじ
米軍の狙撃手であるアイザックとマシューズはイラクの砂漠地帯にある石油パイプライン建設現場へと派遣された。現場に到着した二人は、そこが安全かどうかを見極めるため、22時間にも及ぶ偵察を行うこととなった。
偵察中、マシューズは護衛にあたっていた兵士の遺体からラジオを回収して回ったが、その隙をイラク人の狙撃手に突かれてしまった。
アイザックは撃たれたマシューズを救出しようとしたが、失敗に終わったどころか、自身も傷を負ってしまった。それどころか、通信機も使えなくなり、水筒にも穴が開いてしまった。救援が絶望的になった今、負傷したアイザックに残された道は、壁に隠れながらジュバを倒すチャンスを伺うことだけだった。
wikipediaより
ザ・ウォールの感想-がっかりすること間違いなし!
アマゾン・スタジオ製作、ダグ・リーマン監督による、何も起こらずに終わっていく、時間の無駄遣い映画。最初から最後まで舞台も景色もほとんど変わらず、延々とにらみ合いが続くだけの戦争ものです。
舞台はブッシュ大統領が勝利宣言したばかりのイラク。戦いに勝利をしてもアメリカ軍は現地に駐留し続け、実際はテロリストとの戦いが継続していました。
そんな中、アメリカ軍の狙撃手であるアイザックとマシューズは石油のパイプライン建設現場に送られます。遠くから望遠鏡を覗くと建設作業員や警備員が撃たれて倒れているのが見えます。
長時間遠くから現場を観察しても何も動きがなかったことから安全だと判断したマシューズが現場に歩いて近づこうとすると、どこからが銃弾が飛んできては撃たれてしまいます。
マシューズの後を追ったアイザックも脚を撃たれて負傷。なんとか壁の裏に身を隠して一命を取り留めたものの、どこから撃たれたのかが分からず、壁から一歩も出れなくなります。
たまらずアイザックが無線で応援を呼ぶと、それに応じたのは敵のスナイパーだった、というのが筋書きです。
そこからアイザックと彼の無線を傍受した敵のスナイパーによる会話がずっと続いていくのですが、二人の会話が退屈すぎて眠気を誘います。
一つの場所からじっと動かずに相手の出方を探ったり、長時間の心理戦をする戦争映画は前々から見たかったタイプの映画です。しかしこの映画では肝心な緊張感と臨場感がちっとも伝わってこなかったですね。
なんであんなにダラダラと自分の手の内を見せるような無線の会話を敵同士でやっているのか意味不明だったし、無線が壊れたり、直ったり、聞こえるけど話せなくなったりするご都合主義にいまいち乗れませんでした。
また、姿の見えないスナイパーがどこにいるかを探すだけにフォーカスしていて、キャラクターたちの背景にはほとんど触れていないストーリー性の薄さも問題ですね。
それでもラストのオチさえもっとましだったら、まだ見た後のすっきり具合が違っていたでしょう。
ザ・ウォールはラストのネタバレ!終わり方が詐欺
そう、この映画は最後まで敵のスナイパーがどこにいるかも分からないまま終わるのです。約2時間もの間、どこだどこだ、どこにいるんだ?というフリを使いながら、どこにいるか分かりませんでした、という締めくくり方で幕を閉じるのです。
アメリカ人とイラク人のどっちが生き残るかはさほど問題じゃないけれど、せめて敵の顔ぐらい見せてくれよって思いましたね。それが約2時間を費やした視聴者に対する最低限のマナーでしょう。
アイザックは結局、自分で壁を壊し、相手に身をさらしながらも、アメリカ軍のヘリコプターに救助されます。ところが救助に来た兵士たちもスナイパーのことを知らずに追撃されてしまうのです。なぜなら無線で救助を呼んだのはイザックを装った敵のスナイパーだから。
たとえそれがオチだとしても、敵の姿は見せるべきでしたね。もっというと、姿を潜めていた場所が穴なのか、部屋になっているのかなど、砂漠のど真ん中でスナイパーがたった一人で何日も生き延びれることを裏付ける材料が欲しかったです。
確かに意外性がある終わり方という意味ではサプライズといえるでしょう。ただ、それと引き換えに大事な信頼関係を失いましたね。欲しくないプレゼントをサプライズで渡しても誰も喜ばないからね。
コメント
最後まで敵がわからなく、また狙撃する為に米兵になりすまし、
目の前の米兵を囮にしてさらなる獲物を誘き寄せる事を目的にいしているので、姿を見せない、わからない恐怖ってのでいいんじゃないですかね。
ラストは好き嫌いあるでしょうけど、後味悪い映画ですが、その後はどうなるのか?と観てる人に想像させるタイプのものですし、
これはこれでいいのではと思います。
実際にあったことでしたっけこれ?
であればそれはそれで…
なんであんなにダラダラと自分の手の内を見せるような無線の会話を敵同士でやっているのか意味不明だったし、無線が壊れたり、直ったり、聞こえるけど話せなくなったりするご都合主義にいまいち乗れませんでした。
↑こうしか書けない奴が名作を埋もれさせていくんだな^_^
聞こえないフリやローカル通信での混線とかいちいち説明しちゃったらつまらなくなるでしょ?
このレビュー自体ががっかり間違いなしだな(笑)
これはこれでアリの映画だと思いますけど。
一方的な狙撃ってどこにいるか分からないですし。
それに、最後の最後までスナイパーの事があやふやって視聴者も狩られる側を体験できて面白いと思いますよ。
モノの考え方次第では評価できる映画だと思います。
延々と雑談的な無線のやり取りが続き、最後まで結局敵狙撃手の位置も正体もわからない…。確かに「映画としての展開」の面白みには欠けているのかもしれません。最後くらいすっきりしたいというのは当然の思いですし、好みが分かれる映画でしょう。
しかし私の感想としては、登場人物の緻密な心理描写を通して「ザ・ウォール」というタイトルを一貫して表現した、素晴らしい映画だったと感じています。
自分の手の内を見せるような無線のやり取りをアイザックは”まんまとやらされてしまった”のであり、ここから敵狙撃手の話術の巧みさが見て取れます。
敵狙撃手が、アイザック側の本部との通信で何を聞かれても(例えば本部が「何か不自然だ…アイザック、お前の出身地と家族構成を答えろ」というようにカマをかけてきても)本部を騙し切るために、イラク兵らしさを消して「得体の知れない狂ったヤツ」に終始なりきることによってアイザックからプライベートなことまで引き出す…。
最初から全て敵狙撃手の思うツボだったのだ、と気づいた瞬間はゾッとしました。
最後のシーンで敵狙撃手がまた新たに別の米軍部隊を標的にしていることから、ある種の狂気的・猟奇的な天才狙撃手なのだろう、と想像がつきました。戦争は時にそうした人物を生みますからね。
また、アイザックについては、最初のシーンからすでに、”肝心な所、あと一歩の所で注意が足りない”という大まかな人物像が誰でも見て取れ、その後のシーンでもそれは一貫しています。(マシューズと反撃を試みていることが最後の最後で無線でバレてしまったシーンなど)
さらに、”どうしても昔から自らの不注意で周りを巻き込んでしまうし、結局何もかも上手くいかない”という自覚があるが故に自分で自分を苛み続けていて、その感情が段々と溢れてきてしまう、という「人間臭さ」が非常によく表れていました。戦地であのような絶望的な孤独状況下におかれた人についての映画的描写としては、とても見事だったのではないでしょうか。
そして、最後に敵狙撃手が明らかになってしまったら、それこそ「ザ・ウォール」というタイトルに込められた意味を台無しにしてしまうような気がします。
全編を通して象徴的であった壁をアイザック自らが壊し、そして奇跡的に敵に一矢報いて「壁」を乗り越えたかのように思われた…しかし、「壁」はまだまだ圧倒的に厚く屹立していた…
こういった意味で「ザ・ウォール」というタイトルが付けられているのだろう、と私は解釈しています。その点で、「絶望的」とも言えるこの終わり方は、実にタイトル通りで見事だったと思います。
実はそうなのではないだろうか、と考えながら見ていたのですが、「主人公は敵狙撃手である」という見方で見直して見るのもなかなか面白いかもしれませんよ。
「主人公は敵狙撃手である」という考えは面白いですね。
敵の位置は一応マズルフラッシュでは分かっていたのだが、相手の方が一枚うわてだったのではないでしょうか
劇場で1800円払ってワクワクしながら見たらガッカリするかも、Amazon primeでで見たから楽しめた
一介の米兵の生きるか死ぬかと、情報を聞きたがる謎の凄腕スナイパーとのやりとりというシチュエーションを楽しめなければつまらないだろうね
ラストは米軍全体をやり込めてスナイパーが勝つという辺り、現実への皮肉が効いてる、もちろんコレも見ようによってはモヤモヤするだろう
見る人を選ぶ映画だし、人に勧められるほどではないと思うけど、まったく見る価値が無いと断じるほどでも無いと思う
敵の姿は見せない方が演出上不気味さがあがるから問題無かった
痛快娯楽活劇だけ見たい人はやめとけ
自分は途中から
「あ、この見えない敵狙撃手は主人公の隠された内面とかそんな感じの存在なんだなぁ」と見ていました。
仲間を殺してしまい、嘘をつき続ける主人公に対して、内面の罪悪感と言うもう一人の自分が主人公を追い詰める
これは自責の心理の現れなんだと思います。 結果的に主人公は嘘を認め、心理的な壁を自ら打ち破り、内面と自分と対峙し戦うことに決めたのだと解釈しました。
最後のシーンも何かしら意味が込められているのだと思います。
この映画は主人公の心理描写を綿密に表現した傑作だと思っています
平坦な映画の面白さを理解しようとする姿勢が一切感じられないレビューですね。
日々沢山の作品を見て感想を考えることに追われるあまりこうした映画の本質を、作り手の伝えたいことを見抜けなくなっているのではないでしょうか。
このクソレビューはご自身のためにも削除した方がいいと思いますよ。
映画館で数時間座って観たい映画ではないことは確か。
座ってられないですよね。
もっとヒッチコック的な撮り方したら、恐怖感がまして面白かったかも?
リメイクして欲しい(^^)
確かに肝心な恐怖がないですね。
自分は、
全くガッカリしなかったですねw
無駄を削ぎ落とした、プロットと演出!
全編にみなぎる緊張感!
戦場映画と思って観ていたら、ラストシーンで、実はホラー映画だとわかるくだりなど、
素晴らしく出来のイイ作品だと思いましたよ!
いつも通り、ただ文句が言いたいだけのレビューで安心しました。
疲れた状態で映画館で観たら、空白の時間のシーンに寝ちゃうかもしれないですね
動きのあるシーンとのメリハリをつけてギャップでより緊迫感を出すための構成というか演出だとは思いますが。私はアマプラで観てたので、所々ちょっと飛ばしたくなっちゃいました。
ただ細かい演出や伏線はよく観ているといくつもあり面白く、シチュエーションホラーとしては個性もあって総合的に良作だなと個人的には思いました。
落ちてる無線機を取りに行ったシーンで傍で死んでいた兵士も同じ膝を撃たれて失血死した様子だったのとか、ゾッとしました。
ただ文句が言いたいだけの男を見ていただいてありがとうございます。飛ばしたくなるシーンありましたよね。
戦場の心理戦を描いた作品ですね。
興味のあるジャンルですから期待したのですが、イマイチでした。
30分の短編だったらよかったかも。
敵と味方の心理戦を描いた映画だと「眼下の敵」が最高ですね。
確かにあれだけの薄い内容なのに長いですよね。
こんにちは。
本作の長さについて2時間と書かれている箇所がいくつかありますが、正しくは約90分です。修正された方がいいでしょう。映画としては短めですし、シンプルなストーリーではありますが内容が薄いとは感じません。私は最初から吹替で視聴しましたが、全編通して退屈することはありませんでした。緊張感・臨場感ともに十分なものだと思います。
本作は戦争映画とジャンル分けされていますが、展開はホラー映画的であると思われます。敵狙撃手は快楽殺人者のように描写されていますし、主人公の反撃が実は失敗しており最終的に殺されるという結末はホラー映画ではよくあるバッドエンドです。
敵の顔すら出さないのはマナーに則っていないと仰られていますが、視聴者が製作者に対して求めるようなマナーはないと思いますし、ここまで徹底して正体を明かさないことにこそ製作者の意図を感じ取るべきでしょう。また登場人物の背景の描写が少ないとも仰られていますが、本作のストーリーの要点は作中で進行中のイベントのみであり、これ以外の情緒的要素がないことでストーリー性が薄まっているとは感じません。
投稿者様が本作と合わなかったということは理解しましたが、全体的に本作を正しく批判できていないレビューでした。