ホラーファン必見の伝説的なカルト映画。多くのホラー映画、監督、視聴者に影響を与えた歴史に残る作品です。70点(100点満点)
悪魔のいけにえのあらすじ
墓荒らしが頻発しているテキサス州に、5人の男女が帰郷がてら墓の無事を確かめるために訪れた。一行はその道中で一人のヒッチハイカーを拾うが、ナイフで自傷行為に及び、切りかかるなどの異常な行動を起こす。その後、一行はガソリンを分けてもらうために近隣の家を訪れるが、そこには先ほどのヒッチハイカーやその兄である殺人鬼・レザーフェイスが住んでおり、一人また一人とレザーフェイスにより殺されていく。墓荒らしの犯人はレザーフェイス一家(ソーヤー家)であった。
wikipediaより
悪魔のいけにえは怖いカルト映画
ホラーファンにいまもなお語り継がれる狂った殺人鬼一家の物語。映像の荒さ、キャスティングのリアルさ、ぶっ飛んだシナリオが良く、米テキサスなら本当にありそうで怖いです。
物語は、バンで旅をしている5人の男女が旅行中に気味の悪いヒッチハイカーを乗せてしまったことを皮切りに次々と変質者一家のメンバーに襲われていく様子を描いています。
家族ぐるみで人肉を売りさばく肉屋を経営しているという設定もさることながら、家の作りとかが妙にリアルで、話の流れはものすごく単純だけれど、登場人物のキモキャラが際立っています。
特にレザーフェイスの身体のデカさと迫力がやばいです。肉付きが良く、かといって筋肉質ではなく、いい感じに太っているのがいいですね。あんな奴に捕まったら終わりでしょ。
殺人に使われる凶器がチェーンソーというのもインパクト大です。牛を吊るすフックに被害者の女性をひっかけたり、金槌で殴ったりするシーンはあるものの、スプラッター映画として考えると、それほどグロテスクでもないところがまた多くの人に受けた理由かもしれません。
後半は女がキャーキャー叫ぶシーンが続いて多少耳障りですが、ラストの終わり方のあっけなさというか、中途半端さがいいです。変にオチをつけようとするのではなく、途中でプツっと切れてしまったかのような幕切れがこの映画の内容に合っていました。
悪魔のいけにえのこぼれ話
本作には様々な舞台裏の秘話があり、代表的なのは次のようなものです。
- 骸骨は本物
- ヒロインの血は本物
- キャストがレザーフェイスと対面したのは本番が初めて
- 監督はベジタリアンだった
撮影で使用されたいくつかの骸骨は本物だったそうです。また、ヒロインが指をナイフで切られるシーンでも本当に彼女は指を切って血が出てしまったそうです。
わざわざ本物の血を使うこともないとは思いますが、リアリティーとフィクションを混ぜる演出やこだわりはさすがとしか言えないです。
レザーフェイスが登場するシーンまではほかのキャストは彼と会うことが許されなかったらしく、演技とはいえレザーフェイスの図体の大きさにはキャストたちも恐怖を覚えたはずです。
ストーリーの中で屠殺場が出てきたり、家族が人肉を売っていたりと「肉」がひとつのテーマになっていることが分かりますが、トビー・フーパー監督が過去にベジタリアンだったことがひとつの鍵となっています。
レストランにトラックで配送されてきた牛肉を見て、「これが人間の肉で、ちょうネクタイをした牛がナイフを持って人間の肉を切っていたら、どうなるんだろう」というのが発想の源だったとトビー・フーパー監督はインタビューで答えています。
そう考えると、ストーリーそのものが「動物を殺して肉を食べる残酷な人たち」というベジタリアン目線で描かれていることも分かりますね。ベジタリアンからすると、肉食の人たちのイメージを極端に膨らませていくとレザーフェイス一家みたいな人物像ができ上がるのかもしれません。
実際、この映画を見て「永遠のこどもたち」や「パンズ・ラビリンス」などのホラー映画で知られるギレルモ・デル・トロ監督は何年も肉を食べられなかったとインタビューで語っています。さすがにそこまで影響される人は少ないでしょうが、それほどのインパクトを持った映画なんですねぇ。
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