パーティーの会場に突如殺し屋の集団が現れ、次々と人々をボーガンで撃ったり、刃物で刺したりする室内ホラー。犯行の動機やストーリーが薄っぺらく、登場人物がサバイバルするだけの内容です。40点(100点満点)
映画「サプライズ 」のあらすじ
両親の結婚35周年をみんなで祝福するため、息子のクリスピアン(AJ・ボーウェン)と恋人エリン(シャーニ・ヴィンソン)をはじめ、久しぶりに家族が顔を合わせる。だが、彼らの一家団らんの時間は、ヒツジやキツネやトラのマスクをかぶった集団が押し入ったことにより突如終わりを告げることになる。いきなりの襲撃に誰もがパニック状態に陥るが……。
シネマトゥデイより
映画「サプライズ 」の感想
「ザ・ゲスト」や「ブレア・ウィッチ」のアダム・ウィンガード監督によるホラー映画です。
まず邦題がダメですね。原題の「YOU’RE NEXT」は物語で何度か出てくる壁に書かれた血文字で、ラストにもそれがオチに使われるぐらい大事なフレーズなのに、なんでそれより「サプライズ」にしたんでしょうか。
「サプライズ」ってタイトルにしたら、かなりハードル上げちゃいますよね。それだけ意外性が話の中にあればいいけど、ないですよ。へぇ、で終わりです。むしろ邦題は「へぇ」にしたほうがよかったかもしれません。
さて、ストーリーは、両親の結婚記念日のために、すっかり大人になった息子たちが郊外の屋敷に集まり、そこで突如何者かによって皆殺しが始まる、というものです。
最後の最後まで何で彼らが殺されなければならないのかは説明がなく、それまでは四方八方から飛んでくるボーガンの矢と斧やナイフで切りかかってくるマスクを被った強盗たちから登場人物が室内で逃げ回るだけです。
幽霊や怪奇現象といったことは起こりませんが、登場人物はそれらと同じようなノリで甲高い声でキャーキャー言ってうるさいです。お化けを見たときのキャーと、強盗に襲われたときのキャーにも違いを出してもらえたらいいけど、アメリカのホラーって叫べばいいと思ってますよね。
僕も何度か強盗に襲われたことがあるけど、実際声なんて出ませんよ。変な汗が流れてくるだけで。そういう状況で咄嗟に行動できるかどうかはやはり経験とか訓練がものを言うんでしょうね。
この映画でいうと、一人サバイバルキャンプで育っ女の子エリンが率先してみんなを守ろうと行動していました。
また、このエリンがやけに強くて、サバイバルキャンプってどんな訓練を受けたのかなって思うほど女版ランボーみたいに無敵なのがちょっとやりすぎでしたね。あれならもっといかつい女にしてくれないと。
ナイフで切ったり、斧を振りかざしたり、なにかと痛そうなシーンが多いので、それなりに怖さはあります。ただ、冷静に考えると、遺産の相続目当ての犯行なら、他の家の住人まで殺す必要ないですよね。
愉快犯じゃなくて計画的な犯行なら最初のカップルの殺人はなんだったんだよって話です。もし彼らが殺し屋なら、銃を使って手っ取り早く仕事を終わらせればいいのにどうしてわざわざボーガンなんて使うんだろう。カモでも撃つつもりだったのかなぁ。
コメント
隣の住人を殺したのは、警察の操作を撹乱するためではないでしょうか?一家だけ殺されて二男三男と彼女だけ生き残ったなんてなったら、遺産目的の殺人だなんてすぐバレてしまいますし。
文句が言いたいサイトを見た私がわるいのですが、最初から最後までダメ出しだとなんとなくいい気にはならないですね。(他のサイトの批判は気になりませんでしたが…)
ありがとうございました。