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冷たい熱帯魚はグロい!ネタバレと感想

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冷たい熱帯魚

実際の怪奇事件を基にした、ごく普通の家族が洗脳されて崩壊していく姿を描いた本格スリラー。キモくて、グロくて、そして面白いです。67点(100点満点)

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冷たい熱帯魚のあらすじ

熱帯魚店を営んでいる社本(吹越満)と妻の関係はすでに冷え切っており、家庭は不協和音を奏でていた。ある日、彼は人当たりが良く面倒見のいい同業者の村田と知り合い、やがて親しく付き合うようになる。だが、実は村田こそが周りの人間の命を奪う連続殺人犯だと社本が気付いたときはすでに遅く、取り返しのつかない状況に陥っていた。

シネマトゥデイより

冷たい熱帯魚の感想と評価

恋の罪」、「TOKYO TRIBE」、「ヒミズ」、「地獄でなぜ悪い」、「希望の国」、「新宿スワン」などでお馴染みの園子音監督の最高傑作にして、とても見ごたえのある作品です。

物語は熱帯魚店を営む家族の話ですが、基となっているのはペットショップをめぐって起こった埼玉愛犬家連続殺人事件です。

信じられないような事件だけれど、金目当ての犯行であることや身内や知り合いを巻き込んでの計画性の高い手口は最近の凶悪事件とも類似点が多く、日本特有の犯罪という印象も受けますね。

ストーリーは、熱帯魚店を営む社本の娘がスーパーで万引きしたことから本題に入っていきます。謝りにスーパーにかけつけた社本は、そこで偶然同じく熱帯魚店を営む村田と知り合い、村田が店長をなだめたことで万引きの件はなかったことになります。

村田に借りができた社本は、それからというもの村田に頭が上がらなくなり、娘を村田の店で働かせることになっても断ることができず、あっという間に村田と術中にはまっていきます。

ある日、投資の話があると言われて社本が村田の事務所に行くと、そこにいた気の弱そうな男を村田が殺害し、社本は死体の処理を無理やり手伝わされるようになる、というのが話の流れです。

特に注目したいのは、村田が社本に貸しを作って、どんどん自分の手下にしていく洗脳の手口です。まずは万引きをちゃらにしてやり、次に娘の面倒を見てやり、妻を寝取って完全に自分の味方につけてから、社本を暴力と脅迫で容赦なく支配していく過程が恐ろしくリアルでした。

俳優たちの演技も素晴らしかったです。特に極悪人の村田を演じたでんでんは最高でした。普段はニコニコしているものの相手が気が弱いと見るや手の平を返し、口調を荒げて洗脳を図る迫真の演技はお見事です。本当にあんな奴いそうで怖いです。

冷たい熱帯魚 でんでん

全体的に暴力と性描写のシーンのバランスがとても良く、人間のドロドロした欲望と深層心理を感じさせるシーンの連続でしたね。邦画では珍しいぐらい下品さを強調していました。

それにしても園子音監督の嫁である神楽坂恵はすごい体してますね。なんで熱帯魚店の奥さんがあんなに胸を強調した洋服を着ているのかは分からないんですが、とにかく色っぽい。

村田の妻である愛子を演じた黒沢あすかも色気ムンムンです。

ほかにもショップ店員たちも全員そうですが、園子音監督はわざと色っぽい女優ばかりを選んでキャスティングしたんでしょうか。自分で女優に手を出すためなのか、それとも作品に色気をだしたかったのか、いずれにしてもセクシーでよかったです。

ただ、上映時間はダラダラと長く、描写はかなりしつこかったです。それはこの映画に限ったことではなく、園子音映画の多くがそうですよね。あのしつこさが売りなんでしょうが、あそこでかなりダレます。もっとコンパクトにまとめたらいいんですけど。

それにしてももう何年もまともな映画を作っていないことを考えると、おそらく園子音監督はこの作品を超えるものは今後も作れないんじゃないかなぁと思いますね。作って欲しいけどなぁ。

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