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映画ロブスターは前半面白く後半退屈!感想とネタバレ

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カップルになれないと、動物にさせられてしまう、というダークでシュールな世界の物語。オリジナリティー溢れる不思議な設定にひきつけられるものの、後半ダレてしまうもったいない作品。52点(100点満点)

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映画ロブスターのあらすじ

独身者であれば身柄を確保され、とあるホテルへと送られる世界。そこでパートナーを45日以内に見つけなければ、自身が選んだ動物に姿を変えられて森に放たれてしまう。

そのホテルにシングルになったデヴィッド(コリン・ファレル)が送られ、パートナー探しを強いられることに。期限となる45日目が迫る中、彼はホテルに充満する狂気に耐え切れず独身者たちが潜んでいる森へと逃げ込む。そこで心を奪われる相手に出会って恋に落ちるが、それは独身者たちが暮らす森ではタブーだった。

シネマトゥデイより


読者のGNさんのリクエストです。ありがとうございます。

映画ロブスターの感想

聖なる鹿殺し」、「籠の中の乙女」のヨルゴス・ランティモス監督による、ブラックコメディー風ラブストーリーです。

独身だと人間扱いされず、身柄を確保され、挙句の果てには動物に姿を変えられてしまう、というぶっ飛んだ架空の設定が面白く、そのルールの中で男女がどのように生きていくかを描いています。

独り身になると、謎のホテルに連れて行かれ、そこに着いた男女には45日間だけ猶予が与えられます。もしその感にカップルが成立しなければ、動物に変えられてしまう、という命がけの婚活生活が始まります。

カップルになるといっても、自然な恋をしなければいけない、というルールまであり、気持ちを偽る男女は制裁を加えられます。夜に出ると宿泊者は猟に連れ出され、そこでローナーと呼ばれる脱獄者を殺すと、滞在日数がポイントとしてもらえる、なんていうゲームのような決まりごとも、気味の悪い、あの世界の異常さをうまく引き出していました。

籠の中の乙女」もそうでしたが、この作品にもまた微妙な色気があります。登場人物たちは命賭けの日々を送っているだけにその色気は、好きだ嫌いだといった感情レベルのものではなく、とても野生的なのが特徴です。

オスとして機能しないとカップルになれないので、ホテルのメイドは数日置きに男を刺激しにやってきます。

あの下りは笑えると同時に本当にあんなことされたら、男はムラムラして必死で女を求めるようになりそうですね。あれは実社会でも、草食系の男に女性がやってみたら、効き目あるかもしれませんよ。

一連の設定やルールは、独身者をどこか落伍者のようにみなす実社会を皮肉っている感じがしました。ホテルでの講演会では、男が一人で食事した場合、女が一人で散歩した場合など様々な「独身あるある」のデモンストレーションが行われたりして独身者を小ばかにしているのが笑えます。

そんなユニークで、ブラックな物語も後半に入ると急激に方向転換するのがついていけませんでした。主人公の男がホテルを脱走した後は全然面白くなくなります。

あのホテルの監視が行き届いた、閉ざされた環境だからよかったのに、どこでにも行けるようになると、あまりにも無限にシュールな世界が広がってしまって、なんのことやらさっぱりでした。ローナーのリーダーにみんなが従順になる意味もよく分かりませんでした。

lobste

レイチェル・ワイズやレア・セドゥといった実力者女優もなぜか後半になって、話が退屈になってから登場するというタイミングの悪さもありました。

ちなみにタイトルの「ロブスター」は、主人公の男が「動物に変身させられるとしたら何になりたい?」と聞かれて答えた動物がロブスターだったからです。あなたなら何の動物になりたいですか?

ええと猫もいいしなあ、犬も捨てがたいなあ、とかこの映画を見ながら少しでも考えてしまった人は、きっと純粋なので最後まで楽しめるでしょう。僕は前半だけでお腹一杯でした。

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