後に独裁者となっていく少年のわがままぶりにフォーカスした政治・家族ドラマ。悪ガキが両親に逆らうだけの話で、怖くもなければ、面白くもない作品。ホラーやスリラーのような編集をしている予告動画が視聴者を騙しています。10点(100点満点)
シークレット・オブ・モンスターのあらすじ
ヴェルサイユ条約締結直前の1918年、フランスにやって来たアメリカ政府高官には信仰心の深い妻(ベレニス・ベジョ)と、人形のようにきれいな息子(トム・スウィート)がいた。しかし、その少年は教会へ石を投げたり部屋に閉じこもったりなど奇妙な言動を繰り返し、理由のわからない両親は当惑する。周囲の心配などどこ吹く風の彼は、ヴェルサイユ条約が調印された後のある晩に……。
シネマトゥディより
シークレット・オブ・モンスターの感想
これは完全に予告動画の編集と邦題のネーミングが引き起こしたミスリードともいえる作品です。僕はホラーやスリラー映画だと期待して見たんですが、蓋を開けたらそのどちらでもない中途半端な政治、家族ドラマでした。
「シークレット・オブ・モンスター」という邦題のセンスがとにかくひどいです。モンスターってなんだよって話なんですよ。なんか少年に秘密でもあるのかと思ってたらなんにもないし、「心理パズルミステリー」などとほざいてる予告動画までありますね。どこかパズルだよ。
予告動画を見ると、子供が殺人鬼にでもなる話なのかなとも思えましたが、なんてことのない本題そのままの「(ファシストの)リーダーの幼少期」を描いたものでした。特に解き明かす謎も秘密もオチもないです。
将来、独裁者になるほどの少年は一体どんな少年時代を過ごしたのかに興味がある人は見ればいいですが、実在する人物ならまだしも架空のリーダーの少年時代を見させられてもって感じがして全然ストーリーに入っていけませんでしたね。
もっと少年がめちゃくちゃなことをしてくれたらよかったんだろうけど、ちょっとやんちゃで意固地な反抗期の少年といった程度で少年が両親に逆らい、両親が少年を叱り付けるシーンに時間を割きすぎているせいで鑑賞した後、悪ガキがたくさんいる幼稚園でバイトしたみたいな気分にさせられました。
気に触るのがBGMで、ホラー風の煽り音楽を散々使っているくせに映像とまったくマッチしておらず、そのバランスの悪さにずっこけそうになります。
雰囲気も暗く、重苦しいけれど、ストーリーとして、あるいは映像として悲惨なシーンがあったり、残虐なシーンがあるわけでもなく、見所といえば少年がフォークでお母さんを刺すシーンぐらいでしょうか。
次の瞬間、わがままな少年は急に大人に成長して、政治リーダーとして興奮する観衆の前に降り立ちます。その瞬間的すっ飛ばしストーリーがまた荒すぎて付いていけません。どうでもいいけど、あの独裁国家のライオンのロゴださくないですか?
コメント
だれもホラーだなんて思わなくね。
人生挫折したうえに中途半端なプライドがあるようなやつは楽しめないかもね。
悪ガキみたいなのが独裁者になる過程こそが面白いんじゃねーかよ
それが楽しめる人は面白いんじゃないですかねってみんなそれを見に来てんだろカス
まじ論理性のかけらもないし不愉快すぎる消せよゴミ
ミスリードもなにもお前が勝手に勘違いしただけだろ
これだからただ批判をすることで自身が上だと思い込むカスは。
と言ってあなたも批判しかしてない、見てみたが正直なにを伝えたいのか全くわからないものによくそこまで感情移入できましたね‼すごいです。
この映画は見る人によって印象が違うと思います。
この記事を書いた方のように、想像力が乏しい人には合わない。批判的になってもしょうがない。
映画を見てつまらなかった人はこの批判しかしない記事を読んで同情を得られるでしょう。
これから見る人、見て興味を持った人は他の人の批評記事を読んでください。つまらなかった方もそういった記事を読めば考え方が変わるかもしれません。
タイトルの超辛口ですか‥笑えます
観た後に、最後のあれは、ヒットラーじゃないよな?頭の禿げ具合で、ムッソリーニ?いや、でも、旗が違うし、どこの国?って、タイトル検索したら、こちらへ。
予告編は観てないですけど、そういう感じじゃないのに、そう思わせるっていうテクニックで予告編が作られてるなら、成功じゃないですか?
だって、独裁者を抽象的に扱うなら、人の心に巣食う、悪魔か怪物じゃないかなって思います。曲も、一定したトーンでよかったし。
てか、このサイトは、良いなと感じた映画をこき倒すのが目的っぽい(?)ので、書かれた方も楽しめたんだろうな、と思います。
ああ、あの旗のマークは何だろ?って思っていたら(エンドロールのも)、ライオンだったのかあ。
原作のサルトルの作品はどうだか知りませんが、ネズミが誰になるのかなあ…?って興味がありますよ。