シンプルなストーリーとほどほどの演出でしっかりと恐怖を作り上げている低予算ホラー映画。悪役のキャラが不気味で、いかにもなにかやらかしそうな雰囲気を出しているのがいいです。66点(100点満点)
ザ・ギフトのあらすじ
サイモンとロビンの二人はシカゴからLAの郊外に引越し、新しい生活をスタートさせる。二人の第一の目標はそこで家庭を築くことだった。
近所で二人が買い物をしていると、サイモンの高校時代のクラスメイト、ゴルドとばったり遭遇する。連絡先を交換すると、それ以降二人の家にゴルドからプレゼントが送られてくるようになる。
ゴルドはサイモンが仕事中、ロビンが一人で家にいるところを頻繁に訪ねてくるようになり、サイモンは不信感を抱く。やがて二人の愛犬が突然姿を消すなど奇妙な出来事が起こるようになり、二人はゴルドの仕業ではないかと不安に思い、ロビンは精神を病んでいくようになる。
ザ・ギフトの感想
「ブラック・スキャンダル」や「ウォーリアー」でお馴染みのジョエル・エドガートンが主演と監督を務めた、そこそこ怖いホラー映画です。
ストーリーは幸せな夫婦の前に現れ、つきまとうようになる元クラスメイト、ゴルドの奇妙な行動の数々にフォーカスしています。彼は夫婦にプレゼントを送ったり、TVをインストールしたり、と親切な一面を持つ一方で、何を考えているのか分からず、どこか病的な雰囲気を持っています。
例えば、会ったばかりなのに家の玄関の前に手紙と一緒にワインを置いていったかと思うと、次のときには夫婦の池に金魚をプレゼントしたり、と少しずつ常識から外れていきます。
ゴルドからホームパーティーに招待されて行くと、そこには夫婦以外誰の姿もなく、また実はそこは彼の家ではなかった、といった意味不明なことをやってのけます。そんな狂った男が次に何をしでかすのかが知りたくなると同時にハラハラドキドキしてくる演出が上手かったですね。
ストーリーは終盤、思わぬ方向に進んで行くので最後まで先が読めない人もいるだろうし、また感がよければ気づく人もいるでしょう。
「ザ・ギフト」という題名が絶妙で、ストーリーと上手くかみ合っています。夫婦にとっての本当の贈り物は何かを考えると、それがラストのオチにつながっていくのです。
ザ・ギフトのネタバレとラスト
サイモンとゴルドには実は封印していたある過去があります。二人は高校時代のときにいじめっ子といじめられっ子の関係で、ゴルドがゲイであり、ほかの男から性的虐待を受けたなどとサイモンが嘘をでっち上げ、学校内で広めてしまったことで、ゴルドの人生はめちゃくちゃになったのでした。
ゴルドはサイモンの嘘によるいじめによって転校せざるを得なくなっただけでなく、自分の息子が同性愛者だと知って怒り出した父親から殺されそうになるなど、散々な目に遭います。
そんなゴルドがかつてのいじめっ子サイモンに用意した復讐は「ギフト」でした。サイモンとロビンが本当に欲しがっていたもの、それは子供です。二人は過去に子供を失った経緯があるため、なおさら子供を生んで家族を築くことに強い執着心を抱いていました。
やがてロビンが妊娠をして、男の子を出産します。そのタイミングでゴルドは二人の家に最後のプレゼントを贈ります。
そこには夫婦の家の合鍵とDVDが入っていて再生すると、ゴルドが家に忍び込んでいた映像が流れます。あろうことかゴルドはロビンが気を失っているすきに彼女の体に触れようとしていたのです。
肝心な行為の前にDVDは途切れ、実際に赤ん坊がゴルドの子供なのかどうかは分かりません。DVDを見たサイモンはしかし腰から崩れ落ち、またそのことを露ほども知らないロビンは嬉しそうに赤ん坊を抱え挙げます。二人のそんな様子を遠くからゴルドは見届けて、病院を後にするところで物語は幕を閉じるのです。
果たしてあの赤ん坊はゴルドの子供なのか。それともサイモンの子供なのか。そういった謎を残して終わっていくところもいいですね。
コメント
なかなか面白かったです。
ネタバレとラストの「二人のそんな…」のサイモンはゴルドではないでしょうか?
よければ訂正よろしくお願いします。
Calmaさん
コメントありがとうございます。訂正いたしました。
サイモンが謝った時に、ゴードンはもう手遅れなんだ、と言ってることから、おそらくゴードンの子供だと思います
サイモンとゴルド、どちらの子供か?について、ゴルドは『赤ん坊の顔を見ればいい。目を見ればわかる。』と、言いながらカメラはゴルドの茶色い目をクローズアップ。次のカットでサイモンが振り向き青い目がクローズアップ! ラストシーンは赤ん坊の目の色に注目! そして何色か今一つわからないまま、看護師が茶色い!カーテンを閉める。ブラックな終わりかたですね。茶色のカーテンが答えならゴルドが父なんでしょうかね?
まこきちさん
どうなんでしょうかね。あの二人とはまた別の第三者の子供だったらもっとこの映画が好きになりますけどね。
↓人(笑)
この二人と別の第三者の子供って(笑)
虐められた復習をされる映画なのに、そんな人までラストに入ってきたら「え、誰?」ってそこまでのストーリーも全部無駄になるだけでしょ。
ゴルドから与えられるものとその影響が何かということが重要なわけであって、サイモンを絶望させるだけの目的じゃ別にこの映画の意味も価値もないですね。
固定観念にとらわれた頭の堅い大人になってしまったね
米読んでてかわいそうになってきた
虐められた復習ww
個人的にゴルドは手を出していない気がします。
ゴルドよりもサイモンの方がサイコパス
目の色と言うより目がゴルドに似ている気がしました。
父親判定なんて後で検査出来るので100%仕込まれてると思いますがw
復讐の意味がありませんですしね。でも個人的に嘘で返さないのは普通すぎてつまらなすぎますね。
勘違いしたサイモンが錯乱して子供を殺したけど、実の息子でした!ってオチを期待したんですが
まぁ無理ですよねー。まぁこれが現実的な復讐の最適解なんでしょうね。これで実の息子だったら
関係ない人には危害を加えないいい奴かよwってなりますけどねw
サイモンだけが精神的に追い込まれて苦しむのはいいですが、
巻き込まれたロビンは可哀想でしたね
子供はどうなんでしょう。親切だったロビンを苦しめるような事をしそうにないのですが、
正直、サイモンみたいなサイコパスの子供が生まれるよりマシだと思ってしまいました
サイモンがどうしようもなく屑すぎる
サイモンみたいな子供生まれてきたら嫌ですねえ
ロビンは巻き込まれてしまったけど、旦那がサイコパスとは知らずにいるより
わかったことで別れられるから、
ゴードも彼女のために、そう仕向けてたりして?なんて言うのは考えすぎでしょうか。
サスペンス映画として非常に良く出来ている風の空気感が宣材ビジュアルに香らせてあるだけで、ただ、それだけでした。奥さんが隣家に遊びに行って赤ちゃんと触れ合うシーンまでをも必要としなかった。隣人夫婦との初めての挨拶シーンで赤子の声が音声で入っていた瞬間にタイトルが想起させるこのサスペンスストーリーがやろうとしている事とそのオチまでがはっきりわかりました。一応確認の為に前述の初の隣家訪問シーンの赤子登場とそこでの会話を見た瞬間再生を停止しました。しょうらい脚本家になりたい学生の処女作品じゃないんだからさぁ…なんだかなあ
あなたの日本語はおかしい。外国の方?てにをは、ワカリマスカ?
一か所だけじゃないあるよー
「家族を築く」は、使い方ちょっと違うと思います。
「家庭を築く」は、よく使いますけど・・・
家族を持つ、家庭を持つは、どちらも使います。
家族は、増やすとか作るとかそんな使い方かな?
なので、家族を築くは厳密には誤り、広義の意味では誤りとは言えないが一般的ではないと言えます。
家庭とは、家族が集団で生活の基盤とする場所の事だからです。離れていても家族は成立します。
海外が長いので、日本語も忘れますよね?
これは良かったです。
いい暮らしをしている金持ち、理想の夫婦に忍び寄る魔の手。
それだけでウキウキしました。
おっさんが如何にも何かやってくれそうで最高でした。
ゴルドは「良い人には悪いことは起きない」っぽいこと言っていたからロビンには何もしてないんじゃないのかな。
で、たとえDNA調べてサイモンの子どもだって判ってもゴルドの言う通り嘘つきは他人の事を信用できない、サイモンはゴルドがロビンに手を出したのかも、と一生悶々とするのでは。
それよりゴルドが最後に置いていったポシェット?には何が入っているのだろう。意味なく入れたシーンじゃ無いですよね。
ロビンと赤ちゃんを見てこれ以上何かするのをやめたのかな。