「2つ目の窓」、「七夜待」、「光」などで知られる日本一寒い女監督河瀬直美による、元ハンセン病のお婆さんと元犯罪者の男との交流を描いた人間ドラマ。
途中までかなりいい線行っているのに、後半から感動狙いになって見事に墜落する作品です。46点(100点満点)
映画あんのあらすじ
刑務所から出所したのち、どら焼き屋「どら春」の雇われ店長となった千太郎の店に、徳江(樹木希林)という女性がやって来る。その店で働くことを強く希望した徳江を千太郎は採用。
徳江が作る粒あんが評判となり、店は大繁盛。そんな中徳江は、つぶれたどら焼きをもらいに来ていた女子中学生のワカナと親しくなる。ところがある日、かつて徳江がハンセン病を患っていたことが近所に知れ渡り……。
シネマトゥディより
映画あんの感想
樹木希林の独壇場といってもいい映画です。樹木希林の経験と技術と魂を感じさせる演技には痺れます。永瀬正敏も普通にいい仕事しています。ただ、肝心のストーリーが惜しいです。
物語は、千太郎(永瀬正敏)が営むどら焼き屋にふと現れた元ハンセン病の老女徳江(樹木希林)が美味しいあんこを持参したことがきっかけで、店で働き出すことなり、やがて二人の間に親子のような絆が生まれていく、といった感じです。
小豆に対する徳江のこだわりやあんこの調理の過程は見ていてとても面白く、ついついどら焼きが食べたくなります。あんこがないので、僕は思わずホットケーキを焼いてしまったぐらいです。それぐらいむしょうに粉ものが食べたくなります。
さて、熟年のレシピと経験豊富なパートナーを手にした千太郎のどら焼き屋は評判になり繁盛しだしたところで、物語の中に「ハンセン病」が割り込んできます。なんでも近所に「ハンセン病」が知れ渡ったことで、店に人が全く来なくなったらしく、それ以降は千太郎と徳江の人生が転落していく、といった展開になっています。
あのまま料理映画として終わってくれたほうがよっぽど面白い映画になってたことでしょう。しかしメインのテーマが「ハンセン病」なので、そういうわけにはいかないのは分かっても、急に物語全体が暗くなって、何もかも上手く行かなくなり、挙句の果てには徳江が死んでしまうというネガティブ一辺倒の描写がいけません。
そして見せ場として用意したシーンで絶望と悲観と感動を全部合わせようとするから寒くなるんですよ。「どうですかみなさん、可哀相でしょ? だってこんなに心優しいお婆さんが死んじゃうんですよ?」という河瀬直美の声が聞こえてくるようでした。
そもそも近年の日本でハンセン病のことを知っている高校生ってどれくらいいますか? 現代の日本では稀な病気とも言えるのにお客さんの高校生があそこまで過剰反応するかどうかは疑問です。
あれはハンセン病じゃなくてエイズとかジカ熱とかにするべきでしたね。店長もブラジル人にして、アホな高校生が「ジカ熱が移るから、ブラジル人のどら焼き食べないほうがいいよ」などと言うのでもよかったですね。
あと、千太郎と徳江の間に絆は生まれたとしても、あの女子高生の存在が意味不明でした。彼女なにか関係ありますか?
彼女が徳江に対してあれほどの愛着を見せている理由が全く見当たりませんでしたね。完全に樹木希林と孫の内田伽羅の共演という話題づくりのためじゃないですか。
それと、ラストシーンの「どら焼き、いりませんかぁー」に気持ちがこもりすぎて怖いです。クリスマス前に寒い中サンタクロースの格好で外でケーキを売らされてる販売員ぐらいの威圧感があります。あんなふうに客引きされたら、怖くて誰も買いに行けませんよ。
コメント
はなっから、文句垂れてやろうと身構えて生きてる人生、、、、
惨めだなw
参考にならない0点
知性の欠片もない貧相な文をつらつら書き連ねて非常に滑稽なレビューです
これだけ、見当違いの鑑賞ができるのも才能かもね。。
よけいなお節介ですが、ブログ主さんの今後が心配です。
あーこれ、観ましたけど、ぴんと来なかったです。なんとなく、ハンセン病と素朴なあんこを描かれると、しよーがねーかーってなります。ほかのサイト評みても、うやむやに、しょーがねーよ、感動するって言わないと、悪い人みたいじゃん的なんですねw。俺は、なんか腑に落ちないなーと思っていたら、あーなるほどと思いました。
だって、そういう作為がみえても、それは障害なんだけど、吹き飛ばせないのは、やっぱり、読まれ済みの作為より上回る画力がなかったんですよ。あんことハンセン病やっときゃ、素朴だけど社会派だろ、わかっとけ、という声が聞こえて、でも、それだけだったという。。残念感。
僕もピンときませんでしたね。
気分が悪くなるネジ曲がった性根。
何か知ったような顔をして、ジカ熱だなんだって出してみる。
阿呆の戯言。
それで、本作より良い映画になると本当にお考えか?
バカも休み休みになさったらと。
本作も知らない馬鹿コメント。貴方には自分で考えるという能力はないのですか?アニメとかコメディーだけ観て育って来たんでしょうね。観たまま受け入れるのではなく何を感じ、どう思い考えていくか。貴方に語れるものは何もないと思います。
的を射た素晴らしいレビュー。
暗いだけで、なんの感動もない映画でした。
普段ならこの手の感動押し売りっぽいのはスルーですし、レビュー読んで十分に駄作だということはわかったんですが、ハンセン氏病と聞いて観てしまいました。
結局、感想レビューの素晴らしさだけが残りましたね。
ちなみに、僕がハンセン氏病に反応したのは「砂の器」(橋本忍脚本版)に痛く感動したからです。自分の中で、あれを超えるものを見つけたいという願望からです。
残念ながら本作は路線が違いすぎました。
もうハンセン氏病を題材にした作品は無理なんでしょうか・・
時代が違うのでなんとも言えませんが、砂の器はハンセン氏病への偏見と差別をど真ん中に据え、紙とペンで真っ向勝負を挑んだ骨太社会派作品です。
それが、本作ではなんと小ネタに使われていることやら・・唖然。
でも、その一方で逆説的ではありますが、ある意味嬉しくもあります。
もうハンセン氏病では、あんな社会派ドラマは作れない?
それくらい差別も偏見もすっかり姿を消した証、とも言えるんじゃないか。
そんな風にも思えるからです。
とどのつまり「あん」で何を伝えたかったのか言いたかったのか、あんまり伝わってこないんですね。
強いていえば、半径3メートルの感動ですか・・昨今流行りのちっちゃいやつ(笑
とにかく、映画レビューとしては映画男さんの感想に集約されている。
僕はそう思います。
重病からの感動狙いっていう時点で嫌でしたね。
まず、お店のお客さんの学生は女子高生ではなく、中学生です。
それから、最後のセリフは『どら焼きいりませんかー』じゃなく、『どら焼きいかがですかぁー』です。
批判するなら、正確に書いて下さい。
もともとテーマがハンセン病なのに、グルメ映画にすれば良かったとか、エイズとかジカ熱とか…、意味不明です!!
あらま
いいんじゃない、すきじゃなかったんだから。
ハンセン予防法が廃止された後に生まれた世代ですが、とても良い映画だと思いました。例えばこの先、ハンセン病の様な新しい病気が出現したとき、エイズなどの感染症を患っている人々と接するとき、どのようにしていくべきなのかを考えるうえで、過去にハンセン病患者の方々がどれだけ酷い仕打ちを受けてきたのかを知ることはとても重要だと考えます。
感動狙いでもなんでも、そうやって人々に知る機会を与える映画はとても尊い。
馬鹿野郎…全然この映画の良さが分かってない…涙
観る映画、観る映画、片っ端からけなしまくって、虚しい人生ですね。書けば書くほど、あなたの感性の無さが露呈していますよ。痛々しいです。
世の中には映画レビューブロガーに家族殺された復讐者が多いんですかね?
何で他人の感想を尊重出来ないんでしょうか?
そんな狭量な輩が人間ドラマや人と人の絆語るってwww
みんな恨みを持ってるみたいです。そのはけ口がこのブログです。