世界中で酷評を受けている、ご存知DCコミックの実写版ヒーロー物語。スケールが大きくなりすぎて、ヒーローたちが一体何のために戦っているのか分からなくなってくる話で、無理やりバットマンとスーパーマンを戦わせるために作ったような代物。33点(100点満点)
バットマン vs スーパーマン・ジャスティスの誕生のあらすじ
バットマン(ベン・アフレック)は、両親の殺害現場を目撃したという過去のトラウマから犯罪者一掃に力を注ぎ、一方超人的能力を持つスーパーマン(ヘンリー・カヴィル)は、その力を人類のために惜しみなく使ってきた。だが、その破壊力の強大さゆえに、スーパーマンは人々からバッシングを受けるようになり……
シネマトゥディより
バットマン vs スーパーマン・ジャスティスの誕生の感想
突っ込みどころが多いSFヒーローアクションです。ヒーロー映画を心底面白いと思ったことはなかったので、これも期待せずに見たら、ある意味期待通りつまらなかったです。
問題点が山ほどありましたね。ざっと頭に思い浮かぶだけでもこれぐらいあります。
1、バットマンVSスーパーマンというタイトルが内容とマッチしていない
二人の対決というのはただの釣りで、結局はエキシビジョンマッチをやってから仲直りして、力を合わせて別の敵を倒すというミエミエのオチが待っていました。視聴者をあんなふうに騙しちゃダメですよ。
VSというタイトルを付けるなら、とことん勝負して、どっちかが死ぬまで、または参ったするまでやらないと嘘になります。二人は散々殴りあった末に急に和解する当りも意味不明でした。和解の理由が母親の名前っていうのも間抜けです。
2、子供も見るのにストーリーが政治的
政治色がプンプンします。ニューヨークをモデルにしたメトロポリスで911のテロを彷彿させる攻撃があったり、アラブとロシアのテロリストが登場したりと、アメリカのプロパガンダみたいな内容がいけません。あれじゃあニューヨーカーも気の毒だし、アラブ人やロシア人が見てもいい気はしないでしょう。
挙句の果てにはスーパーマンがあの格好のままワシントンの議会にまで出席したのには笑えました。
完全に政治家じゃないですか。そんな内容のせいでなにより子供が楽しめない話になっているのが大事なファンを無視しているようで嫌でしたね。
3、有名人を大勢出した割にはキャスティングミスが目立つ
ベン・アフレック、ダイアン・レイン、ホリー・ハンター、ジェレミー・アイアンズ、ケビン・コスナーなどものすごい人たちを集めていますが、誰一人として有効活用されていませんでしたね。特にケビン・コスナーの登場させ方はひどかったですね。
どうせならストーリーの質に合わせて俳優たちもB級にしたほうが逆に良かったような気もします。バットマンをベン・アフレックにしたのですらミスキャスティングですが、どうせ彼にするなら、スーパーマンも同じくらいのスターを連れてこないと「対決」になりません。やるならマット・デーモンと殴り合いさせるぐらいのほうが面白かったですね。
スーパーマンを演じたヘンリー・カヴィルがそもそも世界的に全然認知されていないのでマッチメイクの時点でミスしているんです。
その証拠にヘンリー・カヴィルがスーパーマンのTシャツを着て、ニューヨークのタイムズスクエアに立っていても誰からも気づかれない、ということでメディアに取り上げられていましたね。気づかれないもなにも無名なんだら当然なんですよ。
いまだに多くの人の心の中ではスーパーマンといえばクリストファー・リーブスなんですよね。ベン・アフレックもおそらく今頃、この映画に出たことを相当後悔しているに違いありません。
あるインタビューで「評判が悪いけど、それについてはどう感じていますか?」との質問に対するベン・アフレックの表情が悲しすぎるといってアメリカで爆笑されていました。
4、ボスキャラのキャラが薄い
ヒーローものでは、敵キャラの存在が欠かせません。もしかすると、ヒーローよりも敵キャラのほうを練りに練らないと失敗する可能性が高いです。
バットマンの「ダークナイト」がヒットしたのは紛れもなく、ヒース・レジャーが演じたジョーカーが素晴らしかったです。それにつけて本作の敵キャラは、キングコングと進撃の巨人をミックスしたようなしょうもないキャラで、CG丸出しのゲームの世界でした。
しかしよくよく冷静に考えると、本当のボスキャラはレックス・ルーサーに違いありません。彼を演じたのがジェシー・アイゼンバーグだったのが失敗でしたね。
ジェシー・アイゼンバーグは「ソーシャル・ネットワーク」のときと全く同じ早口オタク・キャラで、インパクトが薄すぎましたね。
まとめ
なにより一番納得がいかなかったのはやはり正義の味方のバットマンとスーパーマンの二人が話し合いもほどほどにいきなり殴り合いを始めたことですかね。問答無用に暴力で解決するってあれのどこが正義なのか教えてもらいたいです。子供の教育にも絶対悪いだろ。
一つ面白かったのは国民にバッシングを受けて、スーパーマンが落ち込む下りですかね。女に励まされる姿なんかはただのオッサンでしたね。
超人のくせにメンタル弱いって、まずはそこを磨けよ。バットマンもバットマンであれだけハイテクを駆使した攻撃をするくせに、訓練するときは普通にバーベルや鉄棒で筋トレするって、アメリカ人のヒーロー像ってやっぱり馬鹿ですね。
>>「バットマン vs スーパーマン・ジャスティスの誕生」はU-nextで視聴できます
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コメント
映画男さん
こんにちは、t-g-mです。
今回自分は姪と甥を連れて鑑賞しましたが、
「(アクションシーンまでの間)難しくて解からんかった・・・(泣)」
と言っておりましたので、〝子供が楽しめない映画”という意見は
ごもっともだと思います。
・ベン・アフレックさんが役柄と合っていない(最初はジョシュ・ブローリンさんの名前が挙がっていた様ですが)
・ヒーロー対決は拍子抜け
・豪華俳優さん達の無駄使い
・敵キャラがショボい
これも仰る通りだと思います。
ワンダーウーマンの登場の仕方も脈略もなく行き成りでしたし・・・(苦笑)。
自分が思うに、DCコミックとワーナーはマーベル映画に対抗しようとして
無理矢理に色々詰め込みすぎたのかなと感じました。
今回は以上です。
では、また!
t-g-mさん
お子さんたちが楽しめなくて、気の毒です。マーベル映画のつまんないのを見本にするなんて最低ですね。
ズレまくりの感想ですね
あなたのために背景をねじ曲げますか?
流石に最後の一文は不愉快
アメコミなんだからアメリカ中心になるのは当然でしょう。
エセ中世が舞台になる日本のマンガが異常なだけです。
スーパーマンやバットマンが刊行されて何年たつかご存知ですか?
ファンの大多数がいい年したオトナたちです。
長年続くシリーズ物は対象年齢がグングン上がっていくものなのです。
政治的な内容がご不満のようですが、込められたメッセージを読み取る能力が著しく低いようですね。
DCコミックもマーベルコミックも、かつての80年代のような単純な勧善懲悪の思考で作品を製作していません。
911後に愛国心が膨れ上がりアフガン・イラクを攻撃したものの、その攻撃理由は政府がねつ造したものでした。
それによりアメリカ国民のなかに生じた、
自分たちの行為は何だったんだろう?果たして正義とは何だろう?
そういった疑問なんかが作品内に込められているのです。
また、公聴会に立つのは政治家だけではありませんよ。
社会的な問題の当事者であれば、企業のトップやメジャーリーガーなどでも召喚されることがあります。
ヘンリー・カヴィルの知名度が低いというのもどうでしょうか。
あなたがご存知ないだけではないですか?
ジェームズ・ボンドの候補にもあがる俳優ですよ。
たくさん映画をご覧になっている割には、教養や想像する力が欠けているように見受けられました。
何かを批評するのであれば正しい知識に基づいて行わないと、いつか痛い目にあいますよ。
私は、この作品はあまり好きでなく、一部同感するところもありましたが
ヘンリー・カヴィルを侮辱する映画男の態度には流石に腹が立ちました。
クリプトンさんの仰る通りです。彼が知らないだけだと思います。
いや、思い込みが激しいので知ろうともしないといった方が正しいか。
バットマンvsスーパーマンは個人的には良かったと思います。まぁドゥームズデイを登場させたのとバットマンとスーパーマンの戦い自体が短すぎるってのが残念でしたけどね。最後にこんな所で愚痴ってるぐらいなら直接言ってきたらどうなの?最後の一文不愉快すぎ。ベン・アフレックさんは確かに凄い俳優だけどいくらそうだからって無名とか同じくらい凄い人を連れてこないといけないとかヘンリーカヴィルさんに失礼でしょ。そこら辺もう少し考えたらどうなの?バカなの?
俺は面白かったけどなぁ
てか役者の知名度云々で映画って観るもんじゃないとおもうなぁ
100点ではないにしても僕は楽しめました。
タイトルから幼稚な印象を受けて期待せずに見たら
政治的で、ヒーローの苦悩も描かれていて、
良い意味で裏切られました。
議会にあのコスチュームで出たのには意味があると思いますよ。
スーパーマンが公的に発言するときは必ずあの格好ですし。
デザインや配色が派手なので笑いたくなる気持ちも分かりますけどね。
バーベルのシーンをバカにされていたようですが、
特殊能力の無い人間(バットマン)が超超人的なスーパーマンに
勝とうとしてるわけですから、決意とか執念みたいなものが感じられて
僕は力が入りましたけどねあのシーン。
それにVSとは言っても物理的な衝突だけではなくて、
両者の対照的なヒーロースタイルというか信念の
ぶつかり合いでもあるので
(バットマンはお尋ね者、不殺、スーパーマンは公的に認められてる、等)
その辺を楽しめないとそもそもヒーローものは
向いていらっしゃらない気がします。
詰め込み過ぎ感は確かにあったかも知れませんね。
でも後続のワンダーウーマンやジャスティスリーグを見たら
きっともう一回見たい映画になってくると思います。
あとジェシー・アイゼンバーグは、あのオタク感が良いんじゃないですか。個人的に大好きです。
ジェシー主演のグランドイリュージョンっていう作品も
なかなか面白かったですよ。
母親の名前が同じだから和解したんじゃ無くて
母親の名前が同じなのがきっかけでスーパーマンの話を聞いて和解できた
なんだかそんなこともわからないのか?
すげー、こんなクソ映画にこんなに擁護が湧くものなのか‥
ハリウッド大作なら何でも面白いとか思ってそう、上の人達
いろんな人がいますよねー