アイデアと雰囲気で勝負しているSFスリラー。アカデミー賞の脚本賞にノミネートされた作品で、少しの娯楽と色気を提供してくれる一本。52点(100点満点)
エクス・マキナのあらすじ
検索エンジンで有名なIT企業ブルーブックでプログラマーとして働くケイレブはある日、抽選で社長ネイサンの自宅を訪問する権利を得る。ケイレブは広大な山岳地帯の奥にあるネイサンの自宅近くまでヘリコプターで移動する。ネイサンはケイレブに機密保持契約の書類にサインさせた後、この自宅が人工知能の開発研究施設であることを明かす。ケイレブは透明な壁に囲われた部屋の中で暮らす女性型ロボットエイヴァと対面する。
wikipediaより
エクス・マキナの感想
「わたしを離さないで」でお馴染みのアレックス・ガーランド監督のSFドラマです。SFといっても、それほど先の世界ではなく、人口知能を搭載したアンドロイドの開発といった現在進行形、あるいは数年か数十年後には現実になっているであろう話です。
人里離れた山奥で、ITの大手企業がアンドロイドを開発しているのですが、このアンドロイドがまた妖艶でエキゾチックな美人というのがいかにもオタク受けしそうな内容です。主人公のケイレブは、アンドロイドのエイヴァと話す度に心を奪われていき、エイヴァもケイレブを誘惑していきます。ケイレブはそれがプログラムによるものなのか、人口知能を持つエイヴァの本心なのか確信を持てぬまま、いつしかエイヴァに強い愛着を抱きます。
そこからの展開はこの手の映画にありがちなAIの性能が高くなりすぎてロボットが人間を超える、あるいは人間に反抗する、といったワンパターンなオチに向かって突き進みます。ただ、SF映画というよりは密室のスリラーとして十分な雰囲気があり、アンドロイドたちが色っぽく、キョウコと呼ばれる日系人アンドロイドも含めて、モデル風の綺麗な女優がみんなが脱いでいる点なんかも、ちゃんと視聴者の期待をわかって作ってますね。
そういう意味ではすごく男性向けの映画だといえます。早い話が男が可愛い女にだまされる話で、近い将来男たちは生身の女だけじゃなく、アンドロイドにまで騙されることになるという悲劇をつづっています。
それにしてもあれだけ頭が良くて、美人のアンドロイドを現実社会で作られた日には世の中の男たちなんていちころじゃないですか。アンドロイドを悪用されたら一巻の終わりで、ハニートラップにかけるのなんて朝飯前ですね。
アンドロイドとの浮気や不倫はアウトなのかセーフなのかというのもそろそろ議論していかないといけませんね。
そもそも人間の女じゃないんだから浮気じゃない、裁判でも不貞行為に当たらないっていう判決下されたりしてね。乙武洋匡の不倫相手が全員アンドロイドって可能性はないですか? もしそうだとしたら世間はどういった反応をするんでしょうか。なんだか訳の分からない世の中になりそうですね。
コメント
ネイサンという人が何をしたかったのかがなんかこう伝わらず、要は主人公に自慢したかったんですかね、AIダッチワイフに囲まれた暮らしを。
そんでネイサンは主人公のせいで、奴隷の如く従えてたAIダッチに反撃されて殺されて。バカじゃねえかこいつ。
エロさもすごく半端で、山岳地帯の中の施設だってんでセットもお手軽で、終わりもお約束で、なんかこう残念な感じがしました。