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「ふがいない僕は空を見た」はちょっとリアル!感想とネタバレ

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sora

全体的に演技が良く、ストーリーもそれなりに楽しめる高校生と彼らを取り巻く大人たちの人間ドラマ。不倫、いじめ、子作り、出産などにまつわる日本の日常にありがちなエピソードが満載です。51点(100点満点)

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ふがいない僕は空を見たのあらすじ

高校生の卓巳(永山絢斗)は友人と出掛けたアニメの同人誌販売イベントで、アニメ好きのあんずこと主婦の里美(田畑智子)と出会う。やがて二人は深い仲になり、里美は卓巳に自分の好きなアニメのキャラクターのコスプレをさせ、情事にふけっていた。そんなある日、卓巳は前から気になっていた同級生の七菜(田中美晴)に告白され……。

シネマトゥディより ふがいない僕は空を見たの感想

「百万円と苦虫女」のタナダユキ監督による群像劇です。

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演技が上手いからなのか、脚本がいいのか、全体的にリアリティーがあって普通に見れます。物語は、高校生の卓巳(永山絢斗)と主婦の里美(田畑智子)の二人を軸に、彼らを取り巻く登場人物を使って、日本社会の闇を映し出しています。

登場人物ひとりひとりの描写に凝っていて、その辺にいそうなアホな人たちがたくさん出てくるのがいいです。例えば健康オタクで、オーガニック食品しか食べず、出産は自然分娩じゃないと嫌だと豪語するナチュラリストの妊婦とかいいですね。いるいるああいう人。

自分の孫を生んでもらうことに必死になっている姑とかもいそうで怖いです。彼女を演じたのは銀粉蝶という名前の女優らしいんですが、演技がすごかったですね。日本の怖くて気持ち悪いお母さんのイメージのまんまですね。

ginpun

唯一リアリティーに欠ける部分は、高校生が人妻と不倫するという下りでしょうか。高校生のときって人妻と知り合う機会なんてなかなかあるものじゃないです。

高校生の男の子からしたらあんなことあったらラッキーですが、大人の女性からしたら特に高校生の男なんて子供すぎて恋愛の対象にならないようにも思えます。あれは大学生の設定にしたらもっと良かったんですけどね。やっぱり高校の学園ものにしたかったんでしょうか。

ベッドシーンもちゃんとしていたし、手抜きはほとんど感じられない映画でした。ただ、尺が長いですね。後半ダレます。なぜか二回ずつ同じシーンを繰り返す下りがあるのですが、視点を変えているつもりなのかもしれないけれど、全く意味をなしていません。ああいう無駄があるからダレるんです。

最近の映画って平気で2時間超えるのが多いですが、監督が欲張っているんですよね。あれもこれも入れたいって。視聴者の集中力と忙しさをもっと考えてもらいたいです。前半の1時間は面白いのに、後半になるとつまらなくなる映画のほとんどは編集の問題です。テンポが悪いから、映画にいたらみんなついつい携帯をいじりだすと思いますよ。「あれ、今何時ぐらいだろう」って上映中に時間を気にさせたらダメですよ。

それと監督がいいところのお嬢様育ちなのか、団地に住んでいる高校生たちが口をそろえて「団地から出たい、団地から出たい」とまるで団地を日本のスラム街か何かのように表現しているのには笑えました。

僕も団地生まれ団地育ちなので、自分が世間から貧困層として見られていたんだ、ということにこの映画を通じて初めて気づき、傷つきました。そりゃあんまりだよ、監督。

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